トップ 基礎問題 数学B 確率分布・統計的推測 推定 問題 3

数学B 推定 問題 3 解説

数学B 推定 問題 3 解説

方針・初手

正味重量を正規分布に従う確率変数として扱い、標準化して標準正規分布表を用いる。

1個の正味重量を $X$ とすると、変更前は

$$ X \sim N(104.0,\ 2.0^2) $$

である。標準化

$$ Z=\frac{X-104.0}{2.0} $$

により、標準正規分布に直して確率を求める。

解法1

(1)

求める確率は

$$ P(X \leqq 100.0) $$

である。標準化すると、

$$ \begin{aligned} P(X \leqq 100.0) &= P\left(\frac{X-104.0}{2.0} \leqq \frac{100.0-104.0}{2.0}\right) \end{aligned} $$

より、

$$ P(X \leqq 100.0)=P(Z \leqq -2.00) $$

である。

標準正規分布の対称性より、

$$ P(Z \leqq -2.00)=0.5-P(0 \leqq Z \leqq 2.00) $$

標準正規分布表から

$$ P(0 \leqq Z \leqq 2.00)=0.4772 $$

であるから、

$$ P(Z \leqq -2.00)=0.5-0.4772=0.0228 $$

したがって、求める確率は

$$ 0.0228 $$

である。

(2)

4個のパッケージの正味重量を $X_1,X_2,X_3,X_4$ とし、その平均を $\overline{X}$ とする。

各 $X_i$ は平均 $104.0$、標準偏差 $2.0$ の正規分布に従うので、標本平均 $\overline{X}$ は

$$ \overline{X} \sim N\left(104.0,\ \left(\frac{2.0}{\sqrt{4}}\right)^2\right) $$

すなわち、

$$ \overline{X} \sim N(104.0,\ 1.0^2) $$

である。

求める確率は

$$ P(\overline{X} \leqq 101.0) $$

である。標準化すると、

$$ \begin{aligned} P(\overline{X} \leqq 101.0) &= P\left(\frac{\overline{X}-104.0}{1.0} \leqq \frac{101.0-104.0}{1.0}\right) \end{aligned} $$

よって、

$$ P(\overline{X} \leqq 101.0)=P(Z \leqq -3.00) $$

である。

標準正規分布表から

$$ P(0 \leqq Z \leqq 3.00)=0.4987 $$

なので、

$$ P(Z \leqq -3.00)=0.5-0.4987=0.0013 $$

したがって、求める確率は

$$ 0.0013 $$

である。

(3)

製造工程変更後の1パッケージ当たりの平均正味重量、すなわち母平均を $\mu$ とする。

81個の標本について、標本平均が $110.0$ g、標準偏差が $1.8$ g である。標本数が

$$ n=81 $$

なので、標本平均の標準誤差は

$$ \frac{1.8}{\sqrt{81}}=\frac{1.8}{9}=0.2 $$

である。

信頼度 $95%$ の信頼区間では、標準正規分布表より

$$ P(-1.96 \leqq Z \leqq 1.96)=0.95 $$

を用いる。

したがって、母平均 $\mu$ の信頼度 $95%$ の信頼区間は

$$ 110.0-1.96 \times 0.2 \leqq \mu \leqq 110.0+1.96 \times 0.2 $$

である。

計算すると、

$$ 1.96 \times 0.2=0.392 $$

より、

$$ 109.608 \leqq \mu \leqq 110.392 $$

となる。

よって、1パッケージ当たりの平均正味重量は、信頼度 $95%$ で

$$ 109.6\text{ g} \leqq \mu \leqq 110.4\text{ g} $$

と推定される。

解説

この問題では、正規分布を標準正規分布に直す標準化が中心である。

(1) は1個の正味重量そのものを標準化する問題である。平均から $4.0$ g 下、標準偏差 $2.0$ g なので、$2$ 標準偏差分だけ小さい値を考えている。

(2) は1個の分布ではなく、4個の平均の分布を考える点が重要である。標本平均の標準偏差は、もとの標準偏差を $\sqrt{n}$ で割ったものになるため、

$$ \frac{2.0}{\sqrt{4}}=1.0 $$

となる。

(3) は母平均の信頼区間を求める問題である。標本数が $81$ と大きいため、標本平均のばらつきは

$$ \frac{1.8}{\sqrt{81}}=0.2 $$

となる。信頼度 $95%$ では、中心から左右に $1.96$ 標準偏差分をとる。

答え

(1)

$$ 0.0228 $$

(2)

$$ 0.0013 $$

(3)

信頼度 $95%$ で、

$$ 109.6\text{ g} \leqq \mu \leqq 110.4\text{ g} $$

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