トップ 基礎問題 数学B 確率分布・統計的推測 確率分布 問題 2

数学B 確率分布 問題 2 解説

数学B 確率分布 問題 2 解説

方針・初手

$X$ は袋Aから2個取り出したときの赤玉の個数であり、取り出しは同時なので順序を考えない。まず $X=0,1,2$ の確率分布を求め、平均と分散を計算する。

また、袋Aからの取り出しと袋Bからの取り出しは独立であるから、$Z=X+3Y$ の分散では

$$ V(X+3Y)=V(X)+9V(Y) $$

を用いる。

解法1

袋Aには赤玉3個、黒玉2個があり、合計5個から2個を同時に取り出す。よって全事象の数は

$$ {}_5C_2=10 $$

である。

$X$ は赤玉の個数なので、$X=0,1,2$ の場合を考える。

$$ \begin{aligned} P(X=0)&=\frac{{}_3C_0{}_2C_2}{{}_5C_2}=\frac{1}{10},\\ P(X=1)&=\frac{{}_3C_1{}_2C_1}{{}_5C_2}=\frac{6}{10}=\frac{3}{5},\\ P(X=2)&=\frac{{}_3C_2{}_2C_0}{{}_5C_2}=\frac{3}{10}. \end{aligned} $$

したがって、$X$ の平均は

$$ \begin{aligned} E(X) &=0\cdot \frac{1}{10}+1\cdot \frac{3}{5}+2\cdot \frac{3}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{3}{5}\\ &=\frac{6}{5}. \end{aligned} $$

次に、分散を求めるために $E(X^2)$ を計算する。

$$ \begin{aligned} E(X^2) &=0^2\cdot \frac{1}{10}+1^2\cdot \frac{3}{5}+2^2\cdot \frac{3}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{12}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{6}{5}\\ &=\frac{9}{5}. \end{aligned} $$

よって

$$ \begin{aligned} V(X) &=E(X^2)-{E(X)}^2\\ &=\frac{9}{5}-\left(\frac{6}{5}\right)^2\\ &=\frac{45}{25}-\frac{36}{25}\\ &=\frac{9}{25}. \end{aligned} $$

次に、袋Bについて考える。袋Bには白玉3個、緑玉2個があり、合計5個から2個を同時に取り出す。$Y$ は緑玉の個数なので、同様に

$$ \begin{aligned} P(Y=0)&=\frac{{}_2C_0{}_3C_2}{{}_5C_2}=\frac{3}{10},\\ P(Y=1)&=\frac{{}_2C_1{}_3C_1}{{}_5C_2}=\frac{6}{10}=\frac{3}{5},\\ P(Y=2)&=\frac{{}_2C_2{}_3C_0}{{}_5C_2}=\frac{1}{10}. \end{aligned} $$

したがって、$Y$ の平均は

$$ \begin{aligned} E(Y) &=0\cdot \frac{3}{10}+1\cdot \frac{3}{5}+2\cdot \frac{1}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{1}{5}\\ &=\frac{4}{5}. \end{aligned} $$

また、

$$ \begin{aligned} E(Y^2) &=0^2\cdot \frac{3}{10}+1^2\cdot \frac{3}{5}+2^2\cdot \frac{1}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{4}{10}\\ &=\frac{3}{5}+\frac{2}{5}\\ &=1. \end{aligned} $$

よって

$$ \begin{aligned} V(Y) &=E(Y^2)-{E(Y)}^2\\ &=1-\left(\frac{4}{5}\right)^2\\ &=1-\frac{16}{25}\\ &=\frac{9}{25}. \end{aligned} $$

ここで、袋Aからの取り出しと袋Bからの取り出しは互いに独立である。したがって $X$ と $Y$ は独立であり、

$$ E(Z)=E(X+3Y)=E(X)+3E(Y) $$

である。よって

$$ \begin{aligned} E(Z) &=\frac{6}{5}+3\cdot \frac{4}{5}\\ &=\frac{6}{5}+\frac{12}{5}\\ &=\frac{18}{5}. \end{aligned} $$

また、独立性より

$$ V(Z)=V(X+3Y)=V(X)+9V(Y) $$

であるから、

$$ \begin{aligned} V(Z) &=\frac{9}{25}+9\cdot \frac{9}{25}\\ &=\frac{9}{25}+\frac{81}{25}\\ &=\frac{90}{25}\\ &=\frac{18}{5}. \end{aligned} $$

解説

この問題では、同時に2個取り出すため、順序を区別せず組合せで確率を求めるのが基本である。

$X$ と $Y$ はどちらも超幾何分布型の確率変数である。ただし、$Z=X+3Y$ の分散を求めるときに、単純に平均と同じように係数をかけてはいけない。分散では係数は2乗されるので、$3Y$ の分散は $9V(Y)$ になる。

また、袋Aと袋Bは別々に取り出しているため、$X$ と $Y$ は独立である。この独立性により、共分散を考えずに

$$ V(X+3Y)=V(X)+9V(Y) $$

と計算できる。

答え

(1)

$$ E(X)=\frac{6}{5},\qquad V(X)=\frac{9}{25} $$

(2)

$$ E(Z)=\frac{18}{5},\qquad V(Z)=\frac{18}{5} $$

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