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数学A 確率 問題 113 解説

数学A 確率 問題 113 解説

方針・初手

さいころの目は $1,2,3,4,5,6$ である。したがって、出た目が $n$ の約数となるかどうかは、この $6$ 個の数のうち何個が $n$ を割り切るかで決まる。

(1) は $1,2,3,4,5,6$ がすべて $n$ の約数になる条件を考える。

(2) は $6$ 個のうちちょうど $5$ 個が $n$ の約数になる条件を考える。

(3) は積が $20=2^2\cdot 5$ の約数になる条件を、素因数 $2,5$ の指数で数える。

解法1

(1)

出た目が必ず $n$ の約数となるには、$1,2,3,4,5,6$ のすべてが $n$ の約数であればよい。

したがって、$n$ は $1,2,3,4,5,6$ の公倍数でなければならない。最小のものは最小公倍数であるから、

$$ \mathrm{lcm}(1,2,3,4,5,6)=60 $$

である。

よって、求める最小の $n$ は

$$ 60 $$

である。

(2)

確率が $\dfrac{5}{6}$ であるとは、$1,2,3,4,5,6$ のうち、ちょうど $5$ 個が $n$ の約数であるということである。

$1$ はすべての自然数 $n$ の約数なので、除かれる可能性があるのは $2,3,4,5,6$ のいずれかである。

小さい $n$ を探すため、除かれる目ごとに考える。

まず、$5$ だけが $n$ の約数でない場合を考える。このとき $2,3,4,6$ は $n$ の約数である必要があるので、$n$ は

$$ \mathrm{lcm}(2,3,4,6)=12 $$

の倍数でなければならない。

$n=12$ とすると、$1,2,3,4,6$ は $12$ の約数であり、$5$ は約数でない。したがって、条件を満たす。

また、$n<12$ で条件を満たす可能性を確認する。$5$ 個の目が約数になるには、$1$ 以外に $2,3,4,5,6$ のうち $4$ 個が約数になる必要がある。

$6$ が約数なら $2,3$ も約数である。$4$ が約数なら $2$ も約数である。$n<12$ で $4$ 個以上の目を割り切らせる候補を考えても、$1,2,3,4,6$ をすべて約数にもつことはできず、また $1,2,3,4,5$ をすべて約数にもつには $60$ の倍数が必要になる。

実際、$n=12$ が条件を満たすので、求める最小の $n$ は

$$ 12 $$

である。

(3)

さいころを $3$ 回投げて出た目をそれぞれ $a,b,c$ とする。求めるのは、積 $abc$ が $20$ の約数となる確率である。

$$ 20=2^2\cdot 5 $$

であるから、積 $abc$ が $20$ の約数となるには、積に素因数 $3$ が含まれてはならない。したがって、出る目として $3,6$ は使えない。

使える目は

$$ 1,\ 2,\ 4,\ 5 $$

である。ただし、$20$ の素因数分解から、$2$ の指数は高々 $2$、$5$ の指数は高々 $1$ でなければならない。

それぞれの目を素因数の指数で見ると、

$$ 1=2^0\cdot 5^0,\quad 2=2^1\cdot 5^0,\quad 4=2^2\cdot 5^0,\quad 5=2^0\cdot 5^1 $$

である。

まず、$5$ が出ない場合を数える。このとき目は $1,2,4$ のみであり、$2$ の指数の合計が $2$ 以下であればよい。

$1,2,4$ の $2$ の指数はそれぞれ $0,1,2$ である。$3$ 回の指数の合計が $2$ 以下になる並びを数えると、

したがって、この場合は

$$ 1+3+3+3=10 $$

通りである。

次に、$5$ がちょうど $1$ 回出る場合を数える。$5$ の位置は $3$ 通りである。

残り $2$ 回は $1,2,4$ のいずれかで、$2$ の指数の合計が $2$ 以下であればよい。$2$ 回分の指数の合計が $2$ 以下になる並びは、

より、

$$ 1+2+2+1=6 $$

通りである。

したがって、$5$ がちょうど $1$ 回出る場合は

$$ 3\cdot 6=18 $$

通りである。

よって、条件を満たす出方は全部で

$$ 10+18=28 $$

通りである。

さいころを $3$ 回投げる全事象は

$$ 6^3=216 $$

通りであるから、求める確率は

$$ \frac{28}{216}=\frac{7}{54} $$

である。

解説

(1) は「必ず約数になる」を「すべての目が $n$ を割り切る」と読み替える問題である。したがって、最小公倍数を取ればよい。

(2) は「確率が $\dfrac{5}{6}$」を「$6$ 個の目のうちちょうど $5$ 個が約数」と読み替えることが重要である。最小の例は、$5$ だけを約数にしない $n=12$ である。

(3) は積が $20$ の約数になる条件を、素因数分解

$$ 20=2^2\cdot 5 $$

から判断する。特に、$3$ や $6$ が一度でも出ると積に素因数 $3$ が含まれるため不適である。また、$4$ や $2$ が出る回数によって $2$ の指数が $2$ を超えないように数える必要がある。

答え

(1)

$$ 60 $$

(2)

$$ 12 $$

(3)

$$ \frac{7}{54} $$

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