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数学A 数列・確率(数B) 問題 34 解説

数学A 数列・確率(数B) 問題 34 解説

方針・初手

引いたカードの数そのものではなく、偶奇だけに注目する。袋の中には偶数が $2$ 枚、奇数が $3$ 枚あるので、各回で偶数を引く確率は $\frac{2}{5}$、奇数を引く確率は $\frac{3}{5}$ である。

$a_n$ の偶奇は、次に引く数が偶数なら変わらず、奇数なら反転する。このことから $p_n$ の漸化式を立てる。

また、平方数を $4$ で割った余りは偶奇だけで決まるため、後半も $a_n$ と $a_{n+1}$ の偶奇の組を考えればよい。

解法1

まず、$a_n$ が偶数である確率を $p_n$ とする。

$a_{n+1}$ が偶数となるのは、次の2通りである。

(i)

$a_n$ が偶数で、偶数のカードを引く場合。

この確率は

$$ p_n \cdot \frac{2}{5} $$

である。

(ii)

$a_n$ が奇数で、奇数のカードを引く場合。

この確率は

$$ (1-p_n)\cdot \frac{3}{5} $$

である。

したがって、

$$ \begin{aligned} p_{n+1} &= \frac{2}{5}p_n+\frac{3}{5}(1-p_n) \\ \frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n \end{aligned} $$

となる。よって、(1) の答えは

$$ p_{n+1}=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n $$

である。

次に、この漸化式を解く。定数解を $\alpha$ とおくと、

$$ \alpha=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}\alpha $$

より、

$$ \frac{6}{5}\alpha=\frac{3}{5} $$

だから、

$$ \alpha=\frac{1}{2} $$

である。

したがって、

$$ \begin{aligned} p_{n+1}-\frac{1}{2} &= -\frac{1}{5}\left(p_n-\frac{1}{2}\right) \end{aligned} $$

となる。

また、$a_1$ が偶数となるのは、$2,4$ のいずれかを引く場合なので、

$$ p_1=\frac{2}{5} $$

である。よって、

$$ \begin{aligned} p_1-\frac{1}{2} &= \frac{2}{5}-\frac{1}{2} \\ -\frac{1}{10} \end{aligned} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} p_n-\frac{1}{2} &= -\frac{1}{10}\left(-\frac{1}{5}\right)^{n-1} \end{aligned} $$

となる。これを整理して、

$$ \begin{aligned} p_n &= \frac{1}{2}+\frac{(-1)^n}{2\cdot 5^n} \end{aligned} $$

を得る。

次に、自然数 $k$ について $k^2$ を $4$ で割った余りを調べる。

$k$ が偶数のとき、$k=2m$ とおけるので、

$$ k^2=4m^2 $$

であり、$k^2$ を $4$ で割った余りは $0$ である。

$k$ が奇数のとき、$k=2m+1$ とおけるので、

$$ k^2=(2m+1)^2=4m^2+4m+1 $$

であり、$k^2$ を $4$ で割った余りは $1$ である。

したがって、自然数 $k$ に対して、$k^2$ を $4$ で割った余りは $0$ または $1$ である。

ここから、$a_n^2+a_{n+1}^2$ を $4$ で割った余りを考える。平方数の余りは偶奇だけで決まるので、$a_n$ と $a_{n+1}$ の偶奇の組を考えればよい。

$a_{n+1}=a_n+$「$(n+1)$ 回目に引いた数」である。

(i) 余りが $0$ となる場合。

これは $a_n$ と $a_{n+1}$ がともに偶数のときである。そのためには、$a_n$ が偶数で、かつ $(n+1)$ 回目に偶数を引けばよい。

したがって、

$$ \begin{aligned} q_n &= p_n\cdot \frac{2}{5} \\ \frac{2}{5}\left(\frac{1}{2}+\frac{(-1)^n}{2\cdot 5^n}\right) \\ \frac{1}{5}+\frac{(-1)^n}{5^{n+1}} \end{aligned} $$

である。

(ii) 余りが $1$ となる場合。

これは $a_n$ と $a_{n+1}$ の一方が偶数、他方が奇数のときである。これは、$(n+1)$ 回目に奇数を引いたときに限る。奇数を加えると偶奇が反転するからである。

したがって、

$$ r_n=\frac{3}{5} $$

である。

(iii) 余りが $2$ となる場合。

これは $a_n$ と $a_{n+1}$ がともに奇数のときである。そのためには、$a_n$ が奇数で、かつ $(n+1)$ 回目に偶数を引けばよい。

したがって、

$$ \begin{aligned} s_n &= (1-p_n)\cdot \frac{2}{5} \\ \frac{2}{5}\left(1-\frac{1}{2}-\frac{(-1)^n}{2\cdot 5^n}\right) \\ \frac{1}{5}-\frac{(-1)^n}{5^{n+1}} \end{aligned} $$

である。

(iv) 余りが $3$ となる場合。

自然数 $k$ に対して $k^2$ を $4$ で割った余りは $0$ または $1$ である。したがって、$a_n^2$ と $a_{n+1}^2$ の余りはそれぞれ $0$ または $1$ であり、その和を $4$ で割った余りは $0,1,2$ のいずれかである。

よって、余りが $3$ となることはないので、

$$ t_n=0 $$

である。

解説

この問題の中心は、和 $a_n$ の具体的な値ではなく偶奇だけを見る点にある。カードに書かれた数は $1$ から $5$ までであるが、偶奇に関しては「偶数を引く確率 $\frac{2}{5}$、奇数を引く確率 $\frac{3}{5}$」という情報だけで十分である。

$p_n$ の漸化式では、偶数を引くと偶奇が変わらず、奇数を引くと偶奇が反転することを使う。

後半では、平方数を $4$ で割った余りが偶数なら $0$、奇数なら $1$ になることが重要である。したがって、$a_n^2+a_{n+1}^2$ の余りは、$a_n$ と $a_{n+1}$ の偶奇の組だけで決まる。

答え

(1)

$$ p_{n+1}=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n $$

(2)

$$ p_n=\frac{1}{2}+\frac{(-1)^n}{2\cdot 5^n} $$

(3)

(i)

自然数 $k$ に対して、$k^2$ を $4$ で割ったときの余りは $0$ または $1$ である。

(3)

(ii)

$$ t_n=0 $$

(3)

(iii)

$$ q_n=\frac{1}{5}+\frac{(-1)^n}{5^{n+1}} $$

$$ r_n=\frac{3}{5} $$

$$ s_n=\frac{1}{5}-\frac{(-1)^n}{5^{n+1}} $$

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