数学A 整数問題 問題 69 解説

方針・初手
まず $n+1$ が素数であることから、$n$ の偶奇を調べる。$n$ が奇数なら $n+1$ は偶数なので、素数となるには $n+1=2$ しかない。
残る $n$ が偶数の場合は、$3$ を法として場合分けする。$n$ を $3$ で割った余りに応じて、$n+1,\ n^3+3,\ n^6+5$ のいずれかが $3$ で割り切れることを示す。
解法1
$n$ が奇数であるとする。このとき $n+1$ は偶数である。
$n+1$ が素数であるためには、
$$ n+1=2 $$
でなければならない。よって $n=1$ である。しかしこのとき、
$$ n^3+3=1^3+3=4 $$
となり、これは素数ではない。したがって、条件を満たす $n$ は奇数ではありえない。
よって以下では $n$ は偶数であるとする。
次に、$n$ を $3$ で割った余りによって場合分けする。
(i)
$n\equiv 0 \pmod 3$ のとき
このとき、
$$ n^3+3\equiv 0^3+3\equiv 0 \pmod 3 $$
である。したがって $n^3+3$ は $3$ で割り切れる。
また、$n$ は正の偶数であり、かつ $3$ の倍数なので $n\geqq 6$ である。よって
$$ n^3+3>3 $$
であるから、$n^3+3$ は $3$ で割り切れる $3$ より大きい整数であり、素数ではない。
(ii)
$n\equiv 2 \pmod 3$ のとき
このとき、
$$ n+1\equiv 2+1\equiv 0 \pmod 3 $$
である。したがって $n+1$ は $3$ で割り切れる。
$n+1$ が素数であるためには、
$$ n+1=3 $$
でなければならない。よって $n=2$ である。
しかしこのとき、
$$ n^6+5=2^6+5=64+5=69 $$
となり、
$$ 69=3\cdot 23 $$
であるから素数ではない。
(iii)
$n\equiv 1 \pmod 3$ のとき
このとき、
$$ n^6\equiv 1^6\equiv 1 \pmod 3 $$
である。また、
$$ 5\equiv 2 \pmod 3 $$
なので、
$$ n^6+5\equiv 1+2\equiv 0 \pmod 3 $$
である。したがって $n^6+5$ は $3$ で割り切れる。
さらに $n$ は正の偶数で、$n\equiv 1\pmod 3$ であるから最小でも $n=4$ である。よって
$$ n^6+5>3 $$
である。したがって $n^6+5$ は $3$ で割り切れる $3$ より大きい整数であり、素数ではない。
以上より、$n$ が奇数の場合も偶数の場合も、4個の整数
$$ n+1,\quad n^3+3,\quad n^6+5,\quad n^7+7 $$
がすべて素数になることはない。
したがって、そのような正の整数 $n$ は存在しない。
解説
この問題では、4つの式を直接素数判定するのではなく、まず $n+1$ が素数であることから $n$ の偶奇を制限するのが初手である。
$n$ が奇数なら $n+1$ は偶数なので、すぐに $n=1$ に限られる。そこから矛盾が出る。
$n$ が偶数の場合は、$3$ を法とする合同式で十分である。$n$ の $3$ での余りは $0,1,2$ の3通りしかなく、それぞれの場合に $n^3+3,\ n^6+5,\ n+1$ のどれかが $3$ で割り切れる。
特に、$3$ で割り切れるだけでは不十分であり、その数が $3$ 自身ではなく $3$ より大きいことまで確認する必要がある。この点が素数性を否定するための条件である。
答え
4個の整数 $n+1,\ n^3+3,\ n^6+5,\ n^7+7$ がすべて素数となるような正の整数 $n$ は存在しない。
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