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九州大学 2025年 理系 第3問 解説

数学A/整数問題数学2/指数対数テーマ/整数の証明テーマ/場合分け
九州大学 2025年 理系 第3問 解説

方針・初手

(1) はすべての整数を $4$ で割った余りで分類して平方を計算するか、あるいは式変形から連続する整数の積の性質を利用することで証明できる。(2) は等式を満たす整数の組を求める不定方程式の問題である。(1) の結果が強い誘導になっており、両辺を $8$ で割った余りに着目することで、$m$ が $3$ 以上の場合に解が存在しないことを示せる。

解法1

(1)

整数 $n$ を $4$ で割った余りで分類する。$k$ を整数として、以下の $3$ つの場合について考える。

(i) $n = 4k$ のとき

$$ n^2 = (4k)^2 = 16k^2 = 8(2k^2) $$

$2k^2$ は整数であるから、$n^2$ を $8$ で割った余りは $0$ である。

(ii) $n = 4k \pm 1$ のとき

$$ n^2 = (4k \pm 1)^2 = 16k^2 \pm 8k + 1 = 8(2k^2 \pm k) + 1 $$

$2k^2 \pm k$ は整数であるから、$n^2$ を $8$ で割った余りは $1$ である。

(iii) $n = 4k + 2$ のとき

$$ n^2 = (4k + 2)^2 = 16k^2 + 16k + 4 = 8(2k^2 + 2k) + 4 $$

$2k^2 + 2k$ は整数であるから、$n^2$ を $8$ で割った余りは $4$ である。

(i) から (iii) より、すべての整数 $n$ について、$n^2$ を $8$ で割った余りは $0, 1, 4$ のいずれかである。

(2)

与えられた等式は以下の通りである。

$$ 2^m = n^2 + 3 $$

$m$ の値によって場合分けを行う。

(i) $m = 0, 1, 2$ のとき

$m = 0$ のとき、等式は $1 = n^2 + 3$ となり、$n^2 = -2$ を得る。これを満たす実数 $n$ は存在しないため不適である。

$m = 1$ のとき、等式は $2 = n^2 + 3$ となり、$n^2 = -1$ を得る。これも満たす実数 $n$ は存在しないため不適である。

$m = 2$ のとき、等式は $4 = n^2 + 3$ となり、$n^2 = 1$ を得る。$n$ は $0$ 以上の整数であるから、$n = 1$ である。これは条件を満たす。

(ii) $m \geqq 3$ のとき

$m \geqq 3$ のとき、$2^m$ は $2^3 = 8$ の倍数となるため、左辺 $2^m$ を $8$ で割った余りは $0$ である。

一方で、(1) の結果より、$n^2$ を $8$ で割った余りは $0, 1, 4$ のいずれかである。 したがって、右辺 $n^2 + 3$ を $8$ で割った余りは、それぞれ $3, 4, 7$ のいずれかとなる。

これは、左辺を $8$ で割った余りが $0$ であることと矛盾する。 ゆえに、$m \geqq 3$ のとき、等式を満たす整数の組 $(m, n)$ は存在しない。

(i)(ii) より、求める整数の組は $(m, n) = (2, 1)$ のみである。

解説

平方数を特定の法(特に $3, 4, 8$ など)で割った余りを調べるのは、整数問題における定石である。本問のように、$n^2$ を $8$ で割った余りが $0, 1, 4$ のいずれかに限定されるという性質は、合同式を利用して不定方程式の解を絞り込む際に非常に有効に機能する。(2) は (1) を誘導として素直に活用し、両辺を $8$ を法として評価することで、$m$ の上限を容易に決定できる構成となっている。

答え

(1) 題意は示された。(証明は解答参照)

(2) $(m, n) = (2, 1)$

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