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数学A 条件付き確率 問題 3 解説

数学A 条件付き確率 問題 3 解説

方針・初手

カードをもとにもどすので、$X,Y,Z$ はいずれも $1,2,\dots,6$ を等確率でとり、互いに独立である。

事象 $A$ は $Y>X$、事象 $B$ は $Z>X$ である。まず $X$ の値を固定し、そのとき $Y$ や $Z$ が $X$ より大きくなる場合の数を数える。

解法1

まず $P(A)$ を求める。

$X=x$ と固定すると、$Y>X$ となる $Y$ の値は

$$ x+1,x+2,\dots,6 $$

であり、その個数は $6-x$ 個である。

よって、$(X,Y)$ の全事象は $6^2=36$ 通りであり、$A$ が起こる場合の数は

$$ \sum_{x=1}^{6}(6-x)=5+4+3+2+1+0=15 $$

である。したがって

$$ P(A)=\frac{15}{36}=\frac{5}{12} $$

となる。

次に、条件付き確率 $P_A(B)=P(B\mid A)$ を求める。

$A$ と $B$ がともに起こるとは

$$ Y>X,\quad Z>X $$

が同時に成り立つことである。

$X=x$ と固定すると、$Y>X$ となる $Y$ は $6-x$ 通り、$Z>X$ となる $Z$ も $6-x$ 通りである。したがって、$A\cap B$ が起こる場合の数は

$$ \sum_{x=1}^{6}(6-x)^2 =5^2+4^2+3^2+2^2+1^2+0^2 =55 $$

である。

$(X,Y,Z)$ の全事象は $6^3=216$ 通りなので、

$$ P(A\cap B)=\frac{55}{216} $$

である。よって条件付き確率の定義より、

$$ P_A(B)=P(B\mid A) =\frac{P(A\cap B)}{P(A)} =\frac{\frac{55}{216}}{\frac{5}{12}} =\frac{55}{216}\cdot\frac{12}{5} =\frac{11}{18} $$

となる。

解法2

$A$ が起こったという条件のもとで、$X$ の値がどのように分布するかを考える。

$A$ が起こる場合の数は、解法1より

$$ 15 $$

通りである。

このうち、$X=x$ かつ $A$ が起こる場合の数は、$Y>X$ となる $Y$ の選び方の数に等しいので

$$ 6-x $$

通りである。したがって、$A$ が起こった条件のもとで $X=x$ である確率は

$$ P(X=x\mid A)=\frac{6-x}{15} $$

である。

このとき、$Z$ は $X,Y$ とは独立に選ばれるので、$X=x$ のもとで $B$ が起こる確率は

$$ P(B\mid X=x)=P(Z>x)=\frac{6-x}{6} $$

である。

よって

$$ \begin{aligned} P_A(B) &=\sum_{x=1}^{6}P(X=x\mid A)P(B\mid X=x)\\ &=\sum_{x=1}^{6}\frac{6-x}{15}\cdot\frac{6-x}{6}\\ &=\frac{1}{90}\sum_{x=1}^{6}(6-x)^2\\ &=\frac{55}{90}\\ &=\frac{11}{18} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題で注意すべき点は、$A$ と $B$ が独立ではないことである。

$Y$ と $Z$ は独立だが、$A$ も $B$ も共通して $X$ と比較する事象である。したがって、$A$ が起こると「$X$ が比較的小さい値であった可能性が高い」という情報が加わる。そのため、$B$ の起こりやすさも変化する。

条件付き確率では、単に $P(B)$ を求めるのではなく、$A$ が起こった場合だけに全体を制限して考える必要がある。

答え

$$ P(A)=\frac{5}{12} $$

$$ P_A(B)=\frac{11}{18} $$

したがって、

$$ \boxed{[ア]=\frac{5}{12},\quad [イ]=\frac{11}{18}} $$

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