数学A 条件付き確率 問題 4 解説

方針・初手
$n$ 枚の 100 円玉と、500 円玉のうち $n$ 枚を対応させて考える。
まず $n$ 枚ずつを比べ、その表の枚数の差を調べる。残りの 500 円玉 1 枚が、差が等しい場合だけ勝敗を決めることに着目する。
解法1
$n$ 枚の 100 円玉の表の枚数を $X$、500 円玉のうち最初の $n$ 枚の表の枚数を $Y$ とする。また、残りの 500 円玉 1 枚が表なら $Z=1$、裏なら $Z=0$ とする。
求める確率は
$$ P(Y+Z>X) $$
である。
ここで、$X$ と $Y$ はどちらも $n$ 枚の硬貨を投げたときの表の枚数であるから、差 $Y-X$ について
$$ P(Y-X>0)=P(Y-X<0) $$
が成り立つ。これは、100 円玉側と 500 円玉側を入れ替える対応により、$Y>X$ の場合と $Y<X$ の場合が一対一に対応するためである。
いま
$$ p=P(Y-X=0) $$
とおくと、
$$ P(Y-X>0)=P(Y-X<0)=\frac{1-p}{2} $$
である。
求める事象 $Y+Z>X$ を、$Y-X$ の値で分ける。
(i)
$Y-X>0$ のとき
このときは $Z$ に関係なく
$$ Y+Z>X $$
が成り立つ。
(ii)
$Y-X=0$ のとき
このときは
$$ Y+Z>X $$
となるためには $Z=1$、すなわち残りの 500 円玉が表であることが必要十分である。その確率は $\frac{1}{2}$ である。
(iii)
$Y-X<0$ のとき
$Y-X\leq -1$ であり、$Z$ は最大でも $1$ なので、$Y+Z>X$ が成り立つ可能性があるのは $Y-X=-1,\ Z=1$ の場合であるように見える。しかし、ここで $Y$ は「500 円玉のうち最初の $n$ 枚」の表の枚数であり、残り 1 枚を別扱いしているため、この場合を個別に数えると複雑になる。
そこで、より直接には
$$ Y+Z>X $$
を $Z$ で分ける。
$Z=0$ のときは $Y>X$ が必要である。したがって確率は
$$ \frac{1}{2}P(Y>X) $$
である。
$Z=1$ のときは $Y+1>X$、つまり $Y\geq X$ が必要である。したがって確率は
$$ \frac{1}{2}P(Y\geq X) $$
である。
よって求める確率は
$$ \frac{1}{2}P(Y>X)+\frac{1}{2}P(Y\geq X) $$
である。
ここで
$$ P(Y\geq X)=P(Y>X)+P(Y=X) $$
であり、また対称性から
$$ P(Y>X)=\frac{1-P(Y=X)}{2} $$
である。
したがって
$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}P(Y>X)+\frac{1}{2}P(Y\geq X) &=\frac{1}{2}P(Y>X)+\frac{1}{2}{P(Y>X)+P(Y=X)}\\ &=P(Y>X)+\frac{1}{2}P(Y=X)\\ &=\frac{1-P(Y=X)}{2}+\frac{1}{2}P(Y=X)\\ &=\frac{1}{2}. \end{aligned} $$
よって、求める確率は
$$ \frac{1}{2} $$
である。
解説
この問題では、500 円玉が 100 円玉より 1 枚多いことを、残り 1 枚の 500 円玉として分離するのが重要である。
$n$ 枚ずつの勝負では、100 円玉側が多い場合と 500 円玉側が多い場合は対称である。枚数が等しい場合だけ、追加の 500 円玉 1 枚が表なら 500 円玉側が上回る。等しい場合の半分を 500 円玉側が取るので、全体としてちょうど半分になる。
答え
$$ \frac{1}{2} $$
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