数学A 条件付き確率 問題 5 解説

方針・初手
各試行では、$6$ 通りの移動のうち $1$ つが等確率で起こる。したがって、$n$ 回の試行結果は全部で $6^n$ 通りである。
$E_n$ が起こるためには、赤・白・黒のそれぞれについて、右へ動いた回数と左へ動いた回数が等しくなればよい。この条件で試行列を数える。
解法1
まず $E_2$ を考える。
$2$ 回の試行後にすべての球が原点に戻るには、同じ色の球が右と左に $1$ 回ずつ動く必要がある。色の選び方は $3$ 通り、左右の順序は $2$ 通りであるから、有利な試行列は
$$ 3 \cdot 2=6 $$
通りである。全事象は $6^2=36$ 通りなので、
$$ P(E_2)=\frac{6}{36}=\frac{1}{6} $$
である。
次に $E_2$ かつ $E_4$ を考える。
これは、最初の $2$ 回で全球が原点に戻り、さらに後半の $2$ 回でも全球が原点に戻る場合である。前半 $2$ 回の有利な試行列は $6$ 通り、後半 $2$ 回の有利な試行列も $6$ 通りなので、
$$ P(E_2 \cap E_4)=\frac{6 \cdot 6}{6^4} =\frac{36}{1296} =\frac{1}{36} $$
である。
次に、$4$ 回の試行のうち、赤球と白球が $1$ 回ずつ右に移動し、かつ $E_4$ が起こる場合を数える。
$E_4$ が起こるためには、右移動と左移動が色ごとに打ち消し合う必要がある。赤球が右に $1$ 回、白球が右に $1$ 回動くなら、赤球は左にも $1$ 回、白球も左に $1$ 回動かなければならない。
したがって、$4$ 回の試行は
$$ 赤右,\ 赤左,\ 白右,\ 白左 $$
の $4$ つを並べる場合である。その並べ方は
$$ 4!=24 $$
通りである。よって確率は
$$ \begin{aligned} \frac{24}{6^4} &= \frac{24}{1296} \\ \frac{1}{54} \end{aligned} $$
である。
次に、$4$ 回の試行のうち、赤球が $2$ 回右に移動し、かつ $E_4$ が起こる場合を数える。
$E_4$ が起こるためには、赤球が右に $2$ 回動いたなら、赤球は左にも $2$ 回動かなければならない。$4$ 回すべてが赤球の移動であり、
$$ 赤右,\ 赤右,\ 赤左,\ 赤左 $$
を並べることになる。その並べ方は
$$ \frac{4!}{2!2!}=6 $$
通りである。よって確率は
$$ \begin{aligned} \frac{6}{6^4} &= \frac{6}{1296} \\ \frac{1}{216} \end{aligned} $$
である。
次に $E_4$ の確率を求める。
$4$ 回の試行後にすべての球が原点に戻る場合は、次の $2$ 種類に分かれる。
(i)
$2$ 色の球がそれぞれ右左 $1$ 回ずつ動く場合
動く $2$ 色の選び方は
$$ {}_{3}\mathrm{C}_{2}=3 $$
通りである。選ばれた $2$ 色について、右左の $4$ 個の移動を並べるので、各場合の並べ方は
$$ 4!=24 $$
通りである。よって、この場合は
$$ 3 \cdot 24=72 $$
通りである。
(ii)
$1$ 色の球だけが、右に $2$ 回、左に $2$ 回動く場合
色の選び方は $3$ 通りである。各色について、
$$ 右,\ 右,\ 左,\ 左 $$
を並べるので、並べ方は
$$ \frac{4!}{2!2!}=6 $$
通りである。よって、この場合は
$$ 3 \cdot 6=18 $$
通りである。
したがって、$E_4$ が起こる試行列は
$$ 72+18=90 $$
通りである。全事象は $6^4=1296$ 通りだから、
$$ P(E_4)=\frac{90}{1296}=\frac{5}{72} $$
である。
最後に、$4$ 回の試行後にはじめて $3$ 球がともに原点にそろう確率を求める。
奇数回の試行後には、移動回数の総数が奇数なので、全球が原点に戻ることはない。したがって、$4$ 回後にはじめて原点にそろうとは、
$$ E_4 \text{ が起こり、かつ } E_2 \text{ が起こらない} $$
ということである。
よって求める確率は
$$ \begin{aligned} P(E_4)-P(E_2 \cap E_4) &= \frac{5}{72}-\frac{1}{36} \\ \frac{5}{72}-\frac{2}{72} \\ \frac{3}{72} \\ \frac{1}{24} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では、各球の位置を個別に追うよりも、「各色について右移動回数と左移動回数が等しいか」を見る方がよい。
特に $E_4$ では、$4$ 回の移動を色ごとに打ち消す必要があるため、可能な型は「$2$ 色が右左 $1$ 回ずつ」または「$1$ 色が右 $2$ 回・左 $2$ 回」のどちらかしかない。この分類を漏らさないことが重要である。
また、「はじめて原点にそろう」では、$E_4$ から途中でそろった場合を除く。$1$ 回後と $3$ 回後にはそろわないので、除くべきなのは $E_2$ が起こる場合だけである。
答え
(1)
①は
$$ \frac{1}{6} $$
(2)
②は
$$ \frac{1}{36} $$
(3)
③は
$$ \frac{1}{54} $$
(4)
④は
$$ \frac{1}{216} $$
(5)
⑤は
$$ \frac{5}{72} $$
(6)
⑥は
$$ \frac{1}{24} $$
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