数学A 条件付き確率 問題 13 解説

方針・初手
2回の検査結果は独立であるから、感染している場合・感染していない場合に分けて、2回の検査結果が起こる確率を求める。
そのうえで、条件付き確率
$$ P(A\mid B)=\frac{P(A\cap B)}{P(B)} $$
を用いる。
解法1
感染している事象を $X$、感染していない事象を $\overline{X}$ とする。
問題文より、
$$ P(X)=0.2=\frac{1}{5},\qquad P(\overline{X})=0.8=\frac{4}{5} $$
である。
また、感染しているのに陰性となる確率は $0.2$ であり、感染していないのに陽性となる確率は $0.1$ であるから、
$$ P(\text{陰性}\mid X)=\frac{1}{5},\qquad P(\text{陽性}\mid X)=\frac{4}{5} $$
$$ P(\text{陽性}\mid \overline{X})=\frac{1}{10},\qquad P(\text{陰性}\mid \overline{X})=\frac{9}{10} $$
である。
2回とも陰性であったとき
2回とも陰性である事象を $N$ とする。
感染していて2回とも陰性となる確率は、2回の検査が独立であることから
$$ P(X\cap N)=P(X)P(N\mid X) =\frac{1}{5}\left(\frac{1}{5}\right)^2 =\frac{1}{125} $$
である。
一方、感染していない人が2回とも陰性となる確率は
$$ P(\overline{X}\cap N) =P(\overline{X})P(N\mid \overline{X}) =\frac{4}{5}\left(\frac{9}{10}\right)^2 =\frac{4}{5}\cdot\frac{81}{100} =\frac{81}{125} $$
である。
したがって、2回とも陰性となる確率は
$$ P(N)=\frac{1}{125}+\frac{81}{125} =\frac{82}{125} $$
である。
よって、2回とも陰性であったとき、実際には感染している確率は
$$ P(X\mid N) =\frac{P(X\cap N)}{P(N)} =\frac{\frac{1}{125}}{\frac{82}{125}} =\frac{1}{82} $$
である。
したがって、
$$ \frac{\text{ア}}{\text{イ}}=\frac{1}{82} $$
より、
$$ \text{ア}=1,\qquad \text{イ}=82 $$
である。
少なくとも1回は陽性であったとき
少なくとも1回は陽性である事象を $P$ とする。
感染していない人が少なくとも1回陽性となる確率は、「2回とも陰性」の余事象を考えて
$$ P(P\mid \overline{X}) =1-\left(\frac{9}{10}\right)^2 =1-\frac{81}{100} =\frac{19}{100} $$
である。
したがって、感染していない人が少なくとも1回陽性となる確率は
$$ P(\overline{X}\cap P) =P(\overline{X})P(P\mid \overline{X}) =\frac{4}{5}\cdot\frac{19}{100} =\frac{19}{125} $$
である。
また、感染している人が少なくとも1回陽性となる確率は
$$ P(P\mid X) =1-\left(\frac{1}{5}\right)^2 =1-\frac{1}{25} =\frac{24}{25} $$
であるから、
$$ P(X\cap P) =P(X)P(P\mid X) =\frac{1}{5}\cdot\frac{24}{25} =\frac{24}{125} $$
である。
よって、少なくとも1回陽性となる確率は
$$ P(P)=\frac{19}{125}+\frac{24}{125} =\frac{43}{125} $$
である。
したがって、少なくとも1回は陽性であったとき、実際には感染していない確率は
$$ P(\overline{X}\mid P) =\frac{P(\overline{X}\cap P)}{P(P)} =\frac{\frac{19}{125}}{\frac{43}{125}} =\frac{19}{43} $$
である。
したがって、
$$ \frac{\text{ウ}}{\text{エ}}=\frac{19}{43} $$
より、
$$ \text{ウ}=19,\qquad \text{エ}=43 $$
である。
解説
この問題では、検査結果から実際の感染状態を逆に推定するため、条件付き確率を用いる。
特に注意すべき点は、検査薬の精度だけでなく、集団全体における感染者の割合 $20%$ も計算に入れることである。2回とも陰性であっても、感染者が誤って陰性と判定される可能性があるため、確率は $0$ にはならない。
また、「少なくとも1回陽性」は、直接「1回陽性または2回陽性」と分けてもよいが、余事象である「2回とも陰性」を使うと計算が簡潔になる。
答え
$$ \text{ア}=1,\qquad \text{イ}=82,\qquad \text{ウ}=19,\qquad \text{エ}=43 $$
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