トップ 基礎問題 数学A 確率 期待値 問題 7

数学A 期待値 問題 7 解説

数学A 期待値 問題 7 解説

方針・初手

サイコロの目そのものではなく、奇数か偶数かだけを見ればよい。奇数を $+$、偶数を $-$ と表すと、持ち点はそれぞれ $1$ 増減し、各記号が出る確率はともに $\frac12$ である。

5回サイコロをふることができるためには、少なくとも5回目をふる直前まで、すなわち最初の4回の途中で持ち点が $0$ にならないことが必要十分である。

解法1

奇数を $+$、偶数を $-$ と表す。初期の持ち点は $2$ であるから、途中で持ち点が $0$ になるとは、それまでの $-$ の数が $+$ の数より $2$ 個多くなることである。

まず、5回サイコロをふることができる確率を求める。

最初の4回について考える。持ち点が初めて $0$ になる可能性があるのは、2回目または4回目である。

(i) 2回目に初めて $0$ になる場合

最初の2回がともに $-$ であればよい。残りの2回は何でもよいので、最初の4回の列としては

$$ 2^2=4 $$

通りである。

(ii) 4回目に初めて $0$ になる場合

最初の4回で、$+$ が1回、$-$ が3回出る必要がある。ただし、最初の2回がともに $-$ である列は、すでに2回目で持ち点が $0$ になっているので除く。

したがって可能な列は

$$ +---,\quad -+-- $$

の2通りである。

よって、最初の4回までに持ち点が $0$ になる列は

$$ 4+2=6 $$

通りである。

一方、最初の4回の奇偶の出方は全部で

$$ 2^4=16 $$

通りであるから、5回サイコロをふることができる確率は

$$ 1-\frac{6}{16}=\frac{10}{16}=\frac58 $$

である。

次に、ゲームが終わった時の持ち点の期待値を求める。

途中で持ち点が $0$ になった後も、形式的に持ち点 $0$ のまま残りの回数を進めると考える。このとき、5回終了後の持ち点は、実際にゲームが終わった時の持ち点と一致する。

$n$ 回目終了時の持ち点を $X_n$ とする。持ち点が $s>0$ のとき、次の1回で持ち点は確率 $\frac12$ ずつ $s+1,\ s-1$ になるから、

$$ \begin{aligned} E(X_{n+1}\mid X_n=s) &= \frac12(s+1)+\frac12(s-1) =s \end{aligned} $$

である。

また、$X_n=0$ のときはその後も $0$ のままと見なせるので、

$$ E(X_{n+1}\mid X_n=0)=0=X_n $$

である。

したがって、どの状態にあっても

$$ E(X_{n+1}\mid X_n)=X_n $$

が成り立つ。よって期待値は各回の前後で変わらない。

初期値は $X_0=2$ であるから、

$$ E(X_5)=E(X_0)=2 $$

である。

したがって、ゲームが終わった時の持ち点の期待値は $2$ である。

解説

この問題では、サイコロの目の大きさは関係なく、奇数・偶数がそれぞれ確率 $\frac12$ で出ることだけを使う。

5回ふることができる確率では、「5回の結果を直接数える」のではなく、「5回目をふる前に終了する場合」を除くと簡潔である。初期値が $2$ なので、初めて $0$ になる時刻は2回目または4回目に限られる。

期待値については、途中で終了した後も持ち点 $0$ のまま進むと考えるのが重要である。持ち点が正である限り、次の操作による増加と減少が対称なので、期待値は変化しない。

答え

5回サイコロをふることができる確率は

$$ \frac58 $$

である。

ゲームが終わった時の持ち点の期待値は

$$ 2 $$

である。

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