数学A 期待値 問題 9 解説

方針・初手
7枚を取り出して最大値 $X$ を考えるより、全体の場合の数をまず ${}_{9}\mathrm{C}_{7}$ とし、最大値が特定の値になる条件を数えるのが基本である。
最大値が $k$ であるためには、カード $k$ が含まれ、かつ $k+1,k+2,\dots,9$ は含まれない必要がある。
解法1
9枚のカードから7枚を選ぶので、すべての場合の数は
$$ {}_{9}\mathrm{C}_{7}=36 $$
である。
(1)
$X=8$ となるには、取り出した7枚の中に $8$ が含まれ、$9$ が含まれない必要がある。
残りの6枚は $1,2,\dots,7$ の7枚から選べばよいので、その場合の数は
$$ {}_{7}\mathrm{C}_{6}=7 $$
である。
したがって、
$$ P(X=8)=\frac{{}_{7}\mathrm{C}_{6}}{{}_{9}\mathrm{C}_{7}} =\frac{7}{36} $$
である。
(2)
7枚を取り出すので、最大値 $X$ は $7,8,9$ のいずれかである。
$X=k$ となるには、$k$ を必ず含み、残り6枚を $1,2,\dots,k-1$ から選べばよい。したがって
$$ P(X=k)=\frac{{}_{k-1}\mathrm{C}_{6}}{{}_{9}\mathrm{C}_{7}} \qquad (k=7,8,9) $$
である。
それぞれ計算すると、
$$ P(X=7)=\frac{{}_{6}\mathrm{C}_{6}}{36}=\frac{1}{36} $$
$$ P(X=8)=\frac{{}_{7}\mathrm{C}_{6}}{36}=\frac{7}{36} $$
$$ P(X=9)=\frac{{}_{8}\mathrm{C}_{6}}{36}=\frac{28}{36} $$
である。
よって期待値は
$$ \begin{aligned} E(X) &=7\cdot \frac{1}{36} +8\cdot \frac{7}{36} +9\cdot \frac{28}{36} \\ &=\frac{7+56+252}{36} \\ &=\frac{315}{36} \\ &=\frac{35}{4} \end{aligned} $$
である。
解法2
7枚を取り出すことは、9枚の中から2枚を取り出さずに残すことと同じである。
(1)
$X=8$ となるには、$9$ は取り出されず、$8$ は取り出される必要がある。
つまり、取り出されない2枚のうち1枚は $9$ であり、もう1枚は $1,2,\dots,7$ のどれかである。
したがって場合の数は
$$ 7 $$
通りである。
取り出されない2枚の選び方は
$$ {}_{9}\mathrm{C}_{2}=36 $$
通りなので、
$$ P(X=8)=\frac{7}{36} $$
である。
(2)
取り出されない2枚に注目する。
(i)
$X=9$ の場合
$9$ が取り出されればよいので、取り出されない2枚はいずれも $1,2,\dots,8$ から選ばれる。
したがって
$$ {}_{8}\mathrm{C}_{2}=28 $$
通りである。
(ii)
$X=8$ の場合
取り出されない2枚は、$9$ と $1,2,\dots,7$ のうち1枚である。
したがって
$$ 7 $$
通りである。
(iii)
$X=7$ の場合
$8,9$ がともに取り出されない必要がある。
したがって
$$ 1 $$
通りである。
よって
$$ \begin{aligned} E(X) &=9\cdot \frac{28}{36} +8\cdot \frac{7}{36} +7\cdot \frac{1}{36} \\ &=\frac{252+56+7}{36} \\ &=\frac{315}{36} \\ &=\frac{35}{4} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では、7枚を順に取り出すのではなく、「どの7枚が選ばれたか」だけを考えればよい。無作為に7枚を取り出すので、7枚の組合せはすべて等確率である。
最大値を扱う典型的な方法は、「最大値が $k$ である」とき、$k$ を含み、それより大きい数を含まないという条件に直すことである。また、この問題では9枚中7枚を取るため、逆に「取り出されない2枚」に注目しても簡潔に数えられる。
答え
(1)
$$ P(X=8)=\frac{7}{36} $$
(2)
$$ E(X)=\frac{35}{4} $$
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