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数学A 確率 問題 60 解説

数学A 確率 問題 60 解説

方針・初手

$P,Q$ はそれぞれ $1\leq x,y\leq 6$ を満たす格子点上を独立に動く。したがって、全事象は

$$ 6^4=1296 $$

通りである。

各小問では、条件を満たす順序つきの組 $(P,Q)$ の個数を数え、$1296$ で割ればよい。

解法1

(1)

$P,Q$ が同一の点となる場合を考える。

$P$ の選び方は $6\times 6=36$ 通りであり、$Q=P$ と決まるので、条件を満たす組は $36$ 通りである。

よって確率は

$$ \frac{36}{1296}=\frac{1}{36} $$

である。

(2)

$P,Q$ が異なる点であり、直線 $PQ$ が原点を通る場合を考える。

点 $(x,y)$ は第1象限の格子点なので、原点を通る同一直線上にある点は、ある互いに素な正整数 $a,b$ を用いて

$$ (a,b),\ 2(a,b),\ 3(a,b),\ \cdots $$

と表せる。

$1\leq x,y\leq 6$ の範囲で、同一直線上に2点以上あるものだけ数えればよい。

方向 $(a,b)$ ごとの点の個数を数えると、次のようになる。

最大成分が $1$ のとき、方向は $(1,1)$ のみで、点は

$$ (1,1),(2,2),(3,3),(4,4),(5,5),(6,6) $$

の $6$ 個である。異なる2点を順序つきで選ぶので

$$ 6\cdot 5=30 $$

通りである。

最大成分が $2$ のとき、方向は $(1,2),(2,1)$ の $2$ 個である。それぞれ点は $3$ 個ずつあるので

$$ 2\cdot 3\cdot 2=12 $$

通りである。

最大成分が $3$ のとき、方向は

$$ (1,3),(2,3),(3,1),(3,2) $$

の $4$ 個である。それぞれ点は $2$ 個ずつあるので

$$ 4\cdot 2\cdot 1=8 $$

通りである。

最大成分が $4$ 以上では、同一直線上に範囲内の点は1個しかないので、異なる2点は選べない。

したがって、条件を満たす組は

$$ 30+12+8=50 $$

通りである。

よって確率は

$$ \frac{50}{1296}=\frac{25}{648} $$

である。

(3) 直線 $PQ$ の傾きが負となる条件を考える。

傾きが負であるとは、$x$ 座標の増減と $y$ 座標の増減が逆になることである。つまり

$$ (x_2-x_1)(y_2-y_1)<0 $$

が成り立てばよい。

まず $x_1<x_2,\ y_1>y_2$ の場合を数える。

$x_1<x_2$ となる $x$ 座標の選び方は

$$ {}_6 \mathrm{C}_{2}=15 $$

通りである。同様に、$y_1>y_2$ となる $y$ 座標の選び方も

$$ {}_6 \mathrm{C}_{2}=15 $$

通りである。

よってこの場合は

$$ 15\cdot 15=225 $$

通りである。

反対に $x_1>x_2,\ y_1<y_2$ の場合も同じく $225$ 通りある。

したがって、条件を満たす組は

$$ 225+225=450 $$

通りである。

よって確率は

$$ \frac{450}{1296}=\frac{25}{72} $$

である。

(4)

$PQ>\sqrt{32}$ となる条件を考える。

距離の2乗を用いると、

$$ PQ>\sqrt{32} $$

$$ (x_1-x_2)^2+(y_1-y_2)^2>32 $$

と同値である。

ここで

$$ a=|x_1-x_2|,\quad b=|y_1-y_2| $$

とおく。$a,b$ は $0,1,2,3,4,5$ のいずれかである。

$a^2+b^2>32$ を満たす組は

$$ (a,b)=(3,5),(4,5),(5,3),(5,4),(5,5) $$

である。なお $(4,4)$ は

$$ 4^2+4^2=32 $$

なので、$PQ>\sqrt{32}$ には含まれない。

差が $d$ である順序つきの座標の組の個数は、$d=0$ のとき $6$ 通り、$1\leq d\leq 5$ のとき

$$ 2(6-d) $$

通りである。

したがって、それぞれの個数は

$$ \begin{aligned} (3,5)&:\ 2(6-3)\cdot 2(6-5)=6\cdot 2=12,\\ (4,5)&:\ 2(6-4)\cdot 2(6-5)=4\cdot 2=8,\\ (5,3)&:\ 2(6-5)\cdot 2(6-3)=2\cdot 6=12,\\ (5,4)&:\ 2(6-5)\cdot 2(6-4)=2\cdot 4=8,\\ (5,5)&:\ 2(6-5)\cdot 2(6-5)=2\cdot 2=4 \end{aligned} $$

である。

よって、条件を満たす組は

$$ 12+8+12+8+4=44 $$

通りである。

したがって確率は

$$ \frac{44}{1296}=\frac{11}{324} $$

である。

解説

この問題は、$P,Q$ を $6\times 6$ の格子点から独立に選ぶ問題として処理するのが基本である。サイコロを4回投げるので、全事象を $6^4$ 通りとする点を最初に固定する。

(2) では、原点を通る直線を「既約な方向ベクトル」で分類するのが重要である。同じ傾きの点を直接探すより、$(a,b),2(a,b),3(a,b)$ の形で数える方が漏れにくい。

(3) では、傾きが負である条件を

$$ (x_2-x_1)(y_2-y_1)<0 $$

と読み替えると、組合せで簡潔に数えられる。

(4) では、距離そのものではなく距離の2乗を使う。特に $PQ>\sqrt{32}$ なので、$(4,4)$ のように距離の2乗がちょうど $32$ になる場合を含めない点に注意する。

答え

(1)

$$ \boxed{\frac{1}{36}} $$

(2)

$$ \boxed{\frac{25}{648}} $$

(3)

$$ \boxed{\frac{25}{72}} $$

(4)

$$ \boxed{\frac{11}{324}} $$

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