数学A 確率 問題 59 解説

方針・初手
2個の玉の色が相異なる確率は、直接「赤白・白青・青赤」を数えてもよいが、同色の場合を全体から引くと $a^2+b^2+c^2$ が自然に現れる。
$n=11$ のときは分母が固定されるため、$P(a,b,c)$ を最大にすることは $s=a^2+b^2+c^2$ を最小にすることと同値である。
解法1
2個の玉を同時に取り出すので、全事象の数は
$$ {}_{n}\mathrm{C}_{2} $$
である。
2個の玉が同色である場合の数は、赤同士・白同士・青同士を足して
$$ \begin{aligned} {}_{a}\mathrm{C}_{2}+{}_{b}\mathrm{C}_{2}+{}_{c}\mathrm{C}_{2} &= \frac{a(a-1)+b(b-1)+c(c-1)}{2} \end{aligned} $$
である。ここで $n=a+b+c,\ s=a^2+b^2+c^2$ より、
$$ a(a-1)+b(b-1)+c(c-1)=s-n $$
だから、同色の場合の数は
$$ \frac{s-n}{2} $$
である。
したがって、2個の玉の色が相異なる場合の数は
$$ \begin{aligned} {}_{n}\mathrm{C}_{2}-\frac{s-n}{2} &= \frac{n(n-1)}{2}-\frac{s-n}{2} \\ \frac{n^2-s}{2} \end{aligned} $$
である。
よって求める確率は
$$ \begin{aligned} P(a,b,c) &= \frac{\dfrac{n^2-s}{2}}{\dfrac{n(n-1)}{2}} \\ \frac{n^2-s}{n(n-1)} \end{aligned} $$
である。
次に $n=11$ の場合を考える。このとき
$$ P(a,b,c)=\frac{121-s}{110} $$
であるから、$P(a,b,c)$ を最大にするには $s=a^2+b^2+c^2$ を最小にすればよい。
和 $a+b+c=11$ が一定のもとでは、3つの数ができるだけ等しいときに平方和は小さくなる。これを確かめるため、もし $c-a\geqq 2$ ならば、$a$ を $a+1$ に、$c$ を $c-1$ に置き換えると和は変わらない。このとき平方和の変化は
$$ \begin{aligned} (a+1)^2+(c-1)^2-a^2-c^2 &= 2(a-c)+2 \end{aligned} $$
である。$c-a\geqq 2$ より $a-c\leqq -2$ だから、
$$ 2(a-c)+2\leqq -2<0 $$
となり、平方和は小さくなる。
したがって、平方和が最小となるときは $c-a\leqq 1$ でなければならない。条件 $a\leqq b\leqq c$ と $a+b+c=11$ を満たし、かつ $c-a\leqq 1$ となる正の整数の組は
$$ (a,b,c)=(3,4,4) $$
である。
このとき
$$ s=3^2+4^2+4^2=41 $$
だから、
$$ \begin{aligned} P(3,4,4)=\frac{121-41}{110} &= \frac{80}{110} \\ \frac{8}{11} \end{aligned} $$
である。
よって、$P(a,b,c)$ を最大にするのは
$$ (a,b,c)=(3,4,4) $$
であり、その最大値は
$$ \frac{8}{11} $$
である。
解説
この問題の中心は、異なる色を直接数えるよりも、同じ色を引くことで $s=a^2+b^2+c^2$ を自然に使える点である。
また、$n=11$ のときは確率の分母が固定されるため、確率最大化の問題が平方和の最小化に変わる。和が一定の正の整数で平方和を最小にするには、各数をできるだけ均等に分ければよい。今回は $11$ を $3$ つに分けるので、$3,4,4$ が最も均等な分け方である。
答え
(1)
$$ P(a,b,c)=\frac{n^2-s}{n(n-1)} $$
(2)
$$ (a,b,c)=(3,4,4) $$
のとき最大となり、その最大値は
$$ \frac{8}{11} $$
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