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数学A 確率 問題 99 解説

数学A 確率 問題 99 解説

方針・初手

各箱の中身全体を追うより、「次の箱へ移される玉の色」だけを追う。番号 $k$ の箱から番号 $k+1$ の箱へ移される玉の色を $X_k$ とおく。ただし、最後に番号 $n$ の箱から番号 $1$ の箱へ移される玉の色を $X_n$ とする。

番号 $1$ の箱は最初に $X_1$ を出すので、その後に残る玉は $X_1$ と反対の色である。したがって、最後に番号 $1$ の箱へ入ってくる $X_n$ が $X_1$ と同じ色であれば、番号 $1$ の箱には赤玉と白玉が $1$ 個ずつ入っている。

よって求める確率は

$$ P(X_n=X_1) $$

である。

解法1

$k=2,3,\ldots,n$ について、番号 $k$ の箱が操作される直前には、もともと入っていた赤玉 $1$ 個・白玉 $1$ 個に加えて、直前の箱から移された玉 $X_{k-1}$ が入っている。

したがって、箱 $k$ の中には、$X_{k-1}$ と同じ色の玉が $2$ 個、反対の色の玉が $1$ 個ある。よって、次に移される玉 $X_k$ について

$$ P(X_k=X_{k-1})=\frac{2}{3},\qquad P(X_k\ne X_{k-1})=\frac{1}{3} $$

である。

ここで

$$ p_k=P(X_k=X_1) $$

とおく。明らかに

$$ p_1=1 $$

である。

$X_{k-1}$ が $X_1$ と同じ色である確率は $p_{k-1}$ であり、このとき $X_k$ も $X_1$ と同じ色になる確率は $\frac{2}{3}$ である。一方、$X_{k-1}$ が $X_1$ と異なる色である確率は $1-p_{k-1}$ であり、このとき $X_k$ が $X_1$ と同じ色になる確率は $\frac{1}{3}$ である。

したがって

$$ p_k=\frac{2}{3}p_{k-1}+\frac{1}{3}(1-p_{k-1}) $$

となる。整理すると

$$ p_k=\frac{1}{3}p_{k-1}+\frac{1}{3} $$

である。

この漸化式の定数解は $p=\frac{1}{2}$ であるから、

$$ \begin{aligned} p_k-\frac{1}{2} &= \frac{1}{3}\left(p_{k-1}-\frac{1}{2}\right) \end{aligned} $$

となる。よって

$$ \begin{aligned} p_k-\frac{1}{2} &= \left(\frac{1}{3}\right)^{k-1} \left(p_1-\frac{1}{2}\right) \end{aligned} $$

であり、$p_1=1$ より

$$ \begin{aligned} p_k &= \frac{1}{2} + \frac{1}{2}\left(\frac{1}{3}\right)^{k-1} \end{aligned} $$

である。

求める確率は $P(X_n=X_1)=p_n$ なので、

$$ \begin{aligned} P(X_n=X_1) &= \frac{1}{2} + \frac{1}{2}\left(\frac{1}{3}\right)^{n-1} \end{aligned} $$

となる。

解説

この問題では、各箱の最終的な状態をすべて追う必要はない。番号 $1$ の箱に注目すると、最初に取り出した玉 $X_1$ と反対の色の玉が残り、最後に $X_n$ が入ってくるだけである。

したがって、番号 $1$ の箱が赤玉・白玉を $1$ 個ずつ持つ条件は、最後に戻ってくる玉の色が最初に出した玉の色と同じであること、すなわち $X_n=X_1$ である。

また、途中の各箱では「直前に入ってきた色が $2$ 個、反対の色が $1$ 個」という形になるため、色がそのまま伝わる確率が $\frac{2}{3}$、反転する確率が $\frac{1}{3}$ となる。この二状態の推移を漸化式で処理すればよい。

答え

$$ \boxed{ \frac{1}{2} + \frac{1}{2}\left(\frac{1}{3}\right)^{n-1} } $$

すなわち

$$ \boxed{ \frac{1+3^{-(n-1)}}{2} } $$

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