数学A 数列・確率(数B) 問題 40 解説
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方針・初手
袋の中の玉は常に $3$ 個である。したがって状態は「赤玉の個数」だけで決まり、赤玉の個数を $0,1,2,3$ の $4$ 状態で追えばよい。
操作 B では、赤玉を取り出せば赤玉が $1$ 個減り、白玉を取り出せば赤玉が $1$ 個増える。よって赤玉の個数の推移を確率で整理し、対称性を利用して $p_n$ だけの漸化式に落とす。
解法1
操作 A の後、袋の中は次のいずれかである。
- 表が出たとき:赤玉 $3$ 個
- 裏が出たとき:白玉 $3$ 個
したがって、操作 A の直後は、赤玉の個数が $3$ 個である確率と $0$ 個である確率がそれぞれ $\dfrac{1}{2}$ である。
操作 B を $1$ 回行うと、赤玉 $3$ 個の状態からは必ず赤玉 $2$ 個・白玉 $1$ 個の状態になる。また、白玉 $3$ 個の状態からは必ず赤玉 $1$ 個・白玉 $2$ 個の状態になる。
よって
$$ p_1=\frac{1}{2},\qquad q_1=\frac{1}{2} $$
である。
次に、赤玉と白玉を入れ替えて考える。操作 A では、表なら赤玉 $3$ 個、裏なら白玉 $3$ 個であり、表と裏の出る確率は等しい。また操作 B は、取り出した玉と反対の色の玉を入れる操作なので、赤玉と白玉を入れ替えても規則は変わらない。
したがって、すべての自然数 $n$ に対して、赤玉 $2$ 個・白玉 $1$ 個である確率と、赤玉 $1$ 個・白玉 $2$ 個である確率は等しい。すなわち
$$ p_n=q_n $$
である。同様に、赤玉 $3$ 個である確率と白玉 $3$ 個である確率も等しいから、
$$ a_n=b_n $$
である。
次に、$n\geqq 2$ として、$p_n$ を $p_{n-1}$ を用いて表す。
操作 B 後に赤玉 $2$ 個・白玉 $1$ 個となるのは、直前の状態が次のどちらかのときである。
(i) 直前に赤玉 $3$ 個であり、赤玉を取り出すとき
この場合、赤玉しか入っていないので確率 $1$ で赤玉 $2$ 個・白玉 $1$ 個になる。
(ii) 直前に赤玉 $1$ 個・白玉 $2$ 個であり、白玉を取り出すとき
この場合、白玉を取り出せば赤玉を入れるので、赤玉は $1$ 個から $2$ 個に増える。白玉を取り出す確率は $\dfrac{2}{3}$ である。
よって
$$ p_n=a_{n-1}+\frac{2}{3}q_{n-1} $$
である。
ここで、全確率より
$$ a_{n-1}+p_{n-1}+q_{n-1}+b_{n-1}=1 $$
であり、すでに示した $p_{n-1}=q_{n-1}$、$a_{n-1}=b_{n-1}$ を用いると
$$ 2a_{n-1}+2p_{n-1}=1 $$
となる。したがって
$$ a_{n-1}=\frac{1}{2}-p_{n-1} $$
である。
これを $p_n=a_{n-1}+\dfrac{2}{3}q_{n-1}$ に代入すると、
$$ \begin{aligned} p_n &=\left(\frac{1}{2}-p_{n-1}\right)+\frac{2}{3}p_{n-1} \\ &=\frac{1}{2}-\frac{1}{3}p_{n-1} \end{aligned} $$
である。
したがって、$n\geqq 2$ に対して
$$ p_n=\frac{1}{2}-\frac{1}{3}p_{n-1} $$
が成り立つ。
最後に、この漸化式を解く。定数解を $\alpha$ とすると、
$$ \alpha=\frac{1}{2}-\frac{1}{3}\alpha $$
より
$$ \frac{4}{3}\alpha=\frac{1}{2} $$
だから
$$ \alpha=\frac{3}{8} $$
である。よって
$$ p_n-\frac{3}{8} =-\frac{1}{3}\left(p_{n-1}-\frac{3}{8}\right) $$
となる。
また、$p_1=\dfrac{1}{2}$ であるから
$$ p_1-\frac{3}{8} =\frac{1}{2}-\frac{3}{8} =\frac{1}{8} $$
である。したがって
$$ p_n-\frac{3}{8} =\frac{1}{8}\left(-\frac{1}{3}\right)^{n-1} $$
となるので、
$$ p_n=\frac{3}{8}+\frac{1}{8}\left(-\frac{1}{3}\right)^{n-1} $$
である。
解説
この問題の本質は、袋の中の玉の並びではなく「赤玉の個数」だけを状態として見ることである。玉は常に $3$ 個なので、状態は $0,1,2,3$ の $4$ 通りしかない。
さらに、赤玉と白玉の役割が完全に対称であるため、$p_n=q_n$、$a_n=b_n$ が成り立つ。この対称性を使うことで、$4$ つの確率をすべて追わずに、$p_n$ だけの一次漸化式に帰着できる。
特に、$p_n$ を求めるときに「直前のどの状態から赤玉 $2$ 個になるか」を逆向きに考えるのが重要である。
答え
(1)
$$ p_1=\frac{1}{2},\qquad q_1=\frac{1}{2} $$
(2)
すべての自然数 $n$ に対して、
$$ p_n=q_n,\qquad a_n=b_n $$
である。
(3)
$n\geqq 2$ のとき、
$$ p_n=\frac{1}{2}-\frac{1}{3}p_{n-1} $$
である。
(4)
$$ p_n=\frac{3}{8}+\frac{1}{8}\left(-\frac{1}{3}\right)^{n-1} $$
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