トップ 基礎問題 数学A 確率 数列・確率(数B) 問題 45

数学A 数列・確率(数B) 問題 45 解説

数学A 数列・確率(数B) 問題 45 解説

方針・初手

操作後の玉の個数は、直前の玉の個数と引いたカードだけで決まる。

壺が空になる確率 $p_n$ は、「壺を空にする」カードを引く場合と、すでに空で「$0$」のカードを引く場合に分ければよい。

また、玉の個数が $1$ になる確率 $q_n$ は、直前に $1$ 個で「$0$」のカードを引く場合と、直前に $0$ 個で「$1$」のカードを引く場合に分ける。

解法1

まず、操作を $n+1$ 回行ったあとに壺が空である場合を考える。

壺が空になるのは、次のいずれかである。

(i) 「壺を空にする」カードを引く。

(ii) 操作 $n$ 回後に壺が空であり、「$0$」のカードを引く。

したがって、

$$ p_{n+1}=\frac{1}{5}+\frac{1}{5}p_n $$

である。

初めは壺が空なので $p_0=1$ である。よって

$$ \begin{aligned} p_{n+1}-\frac{1}{4} &= \frac{1}{5}\left(p_n-\frac{1}{4}\right) \end{aligned} $$

となる。これを繰り返すと、

$$ \begin{aligned} p_n-\frac{1}{4} &= \left(\frac{1}{5}\right)^n\left(p_0-\frac{1}{4}\right) \end{aligned} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} p_n &= \frac{1}{4} + \frac{3}{4}\left(\frac{1}{5}\right)^n &= \frac{1}{4}+\frac{3}{4\cdot 5^n} \end{aligned} $$

を得る。

次に、操作を $n+1$ 回行ったあとに玉が $1$ 個である場合を考える。

玉が $1$ 個になるのは、次のいずれかである。

(i) 操作 $n$ 回後に玉が $1$ 個であり、「$0$」のカードを引く。

(ii) 操作 $n$ 回後に壺が空であり、「$1$」のカードを引く。

「$1$」のカードは $2$ 枚あるので、

$$ \begin{aligned} q_{n+1} &= \frac{1}{5}q_n+\frac{2}{5}p_n \end{aligned} $$

である。

ここで

$$ r_n=5^nq_n $$

とおく。上の漸化式の両辺に $5^{n+1}$ をかけると、

$$ \begin{aligned} 5^{n+1}q_{n+1} &= 5^nq_n+2\cdot 5^np_n \end{aligned} $$

より、

$$ \begin{aligned} r_{n+1}-r_n &= 2\cdot 5^np_n \end{aligned} $$

である。

すでに求めた

$$ p_n=\frac{1}{4}+\frac{3}{4\cdot 5^n} $$

を代入すると、

$$ \begin{aligned} r_{n+1}-r_n &= 2\cdot 5^n\left(\frac{1}{4}+\frac{3}{4\cdot 5^n}\right) \\ \frac{5^n+3}{2} \end{aligned} $$

である。

また、操作 $1$ 回後に玉が $1$ 個であるのは「$1$」のカードを引く場合であるから、

$$ q_1=\frac{2}{5} $$

であり、

$$ r_1=5q_1=2 $$

である。

したがって、$n\geqq 1$ に対して、

$$ \begin{aligned} r_n &= r_1+\sum_{k=1}^{n-1}(r_{k+1}-r_k)\\ &= 2+\sum_{k=1}^{n-1}\frac{5^k+3}{2}\\ &= 2+\frac{1}{2}\cdot\frac{5^n-5}{4}+\frac{3(n-1)}{2}\\ &= \frac{5^n+12n-1}{8} \end{aligned} $$

となる。

よって、

$$ \begin{aligned} q_n &= \frac{r_n}{5^n} \\ \frac{5^n+12n-1}{8\cdot 5^n} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題では、玉の個数そのものをすべて追う必要はない。問われているのは「空である確率」と「玉が $1$ 個である確率」だけなので、それぞれの状態に到達する直前の状態だけを考えればよい。

$p_n$ については、リセットカードを引けば直前の状態に関係なく空になるため、定数項 $\frac{1}{5}$ が出る。一方で「$0$」のカードを引いて空のままでいる場合が $\frac{1}{5}p_n$ である。

$q_n$ については、「$2$」のカードを引いて玉が $1$ 個になることはない。また、玉は減らないので、直前の玉の個数が $1$ より大きい場合も関係しない。この観察により、

$$ \begin{aligned} q_{n+1} &= \frac{1}{5}q_n+\frac{2}{5}p_n \end{aligned} $$

という閉じた漸化式が得られる。

最後に $r_n=5^nq_n$ とおくことで、係数 $\frac{1}{5}$ を消せる。この変形が計算を単純にする要点である。

答え

(1)

$$ p_{n+1}=\frac{1}{5}p_n+\frac{1}{5} $$

(2)

$$ p_n=\frac{1}{4}+\frac{3}{4\cdot 5^n} $$

(3)

$$ q_{n+1}=\frac{1}{5}q_n+\frac{2}{5}p_n $$

(4)

$$ r_{n+1}-r_n=\frac{5^n+3}{2} $$

(5)

$$ q_n=\frac{5^n+12n-1}{8\cdot 5^n} $$

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