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数学A 整数問題 問題 42 解説

数学A 整数問題 問題 42 解説

方針・初手

分母が自然数であることと、大小条件 $l \leqq m \leqq n$ を利用する。

(1) は分母を払って因数分解する。 (2) は $l \leqq m \leqq n$ から逆数の大小が逆転することを使う。 (3) は (2) により $l$ の範囲を絞り、$l=1,2,3$ の場合に分けて調べる。

解法1

まず (1) を解く。

条件

$$ \frac{1}{m}+\frac{1}{n}=\frac{1}{2} $$

の両辺に $2mn$ をかけると、

$$ 2n+2m=mn $$

である。これを整理すると、

$$ mn-2m-2n=0 $$

となる。両辺に $4$ を加えて因数分解すると、

$$ (m-2)(n-2)=4 $$

である。

また、$\frac{1}{m}+\frac{1}{n}=\frac{1}{2}$ より $m=1,2$ は不可能なので、$m-2,n-2$ は正の整数である。さらに $m \leqq n$ より

$$ m-2 \leqq n-2 $$

である。

したがって、正の約数の組は

$$ (m-2,n-2)=(1,4),(2,2) $$

のみである。よって

$$ (m,n)=(3,6),(4,4) $$

である。

次に (2) を考える。

$l \leqq m \leqq n$ であるから、逆数の大小は

$$ \frac{1}{l} \geqq \frac{1}{m} \geqq \frac{1}{n} $$

となる。特に

$$ \frac{1}{m} \leqq \frac{1}{l}, \qquad \frac{1}{n} \leqq \frac{1}{l} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} \frac{1}{l}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n} \leqq \frac{1}{l}+\frac{1}{l}+\frac{1}{l} &= \frac{3}{l} \end{aligned} $$

となる。

したがって、

$$ \frac{1}{l}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n} \leqq \frac{3}{l} $$

である。等号が成り立つのは

$$ l=m=n $$

のときである。

最後に (3) を解く。

(2) より、

$$ 1=\frac{1}{l}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n} \leqq \frac{3}{l} $$

である。したがって

$$ l \leqq 3 $$

である。よって、$l=1,2,3$ の場合に分ければよい。

(i)

$l=1$ のとき

$$ \frac{1}{l}=1 $$

であるから、

$$ \frac{1}{l}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n}>1 $$

となる。よって不適である。

(ii)

$l=2$ のとき

条件は

$$ \frac{1}{2}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n}=1 $$

すなわち

$$ \frac{1}{m}+\frac{1}{n}=\frac{1}{2} $$

となる。ここで $2 \leqq m \leqq n$ であり、これは (1) と同じ形である。

(1) より、

$$ (m,n)=(3,6),(4,4) $$

である。したがって

$$ (l,m,n)=(2,3,6),(2,4,4) $$

を得る。

(iii)

$l=3$ のとき

条件は

$$ \frac{1}{3}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n}=1 $$

すなわち

$$ \frac{1}{m}+\frac{1}{n}=\frac{2}{3} $$

である。

一方、$3 \leqq m \leqq n$ より

$$ \frac{1}{m} \leqq \frac{1}{3}, \qquad \frac{1}{n} \leqq \frac{1}{3} $$

なので、

$$ \frac{1}{m}+\frac{1}{n} \leqq \frac{2}{3} $$

である。等号が成り立つには

$$ m=n=3 $$

でなければならない。

よって

$$ (l,m,n)=(3,3,3) $$

を得る。

以上より、条件を満たす組は

$$ (l,m,n)=(2,3,6),(2,4,4),(3,3,3) $$

である。

解説

この問題では、分母の大小と逆数の大小の関係を利用して範囲を絞ることが重要である。

(1) は

$$ \frac{1}{m}+\frac{1}{n}=\frac{1}{2} $$

を分母を払って

$$ (m-2)(n-2)=4 $$

に変形するのが典型的な処理である。分母に文字がある方程式では、分母を払ったあとに因数分解できる形を探すとよい。

(3) では、いきなり三つの自然数を探すのではなく、(2) の不等式から $l \leqq 3$ と絞ることで、有限個の場合分けに落とせる。特に、$l=2$ の場合に (1) の結果をそのまま使える点がこの問題の構成上の要点である。

答え

(1)

$$ (m,n)=(3,6),(4,4) $$

(2)

$$ \frac{1}{l}+\frac{1}{m}+\frac{1}{n} \leqq \frac{3}{l} $$

等号成立は $l=m=n$ のときである。

(3)

$$ (l,m,n)=(2,3,6),(2,4,4),(3,3,3) $$

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