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数学A 整数問題 問題 104 解説

数学A 整数問題 問題 104 解説

方針・初手

直角三角形の面積は、直角をはさむ $2$ 辺を $a,b$ とすると $\dfrac{ab}{2}$ である。

したがって、面積が $2$ の整数倍であることを示すには、$ab$ が $4$ の倍数であることを示せばよい。

解法1

直角をはさむ $2$ 辺の長さを $a,b$、斜辺の長さを $c$ とする。問題の条件より $a,b,c$ はすべて整数であり、三平方の定理から

$$ a^2+b^2=c^2 $$

が成り立つ。

まず、整数の平方を $4$ で割った余りは $0$ または $1$ である。

もし $a,b$ がともに奇数なら、

$$ a^2\equiv 1,\quad b^2\equiv 1 \pmod{4} $$

より、

$$ c^2=a^2+b^2\equiv 1+1\equiv 2 \pmod{4} $$

となる。しかし平方数を $4$ で割った余りは $0$ または $1$ であり、$2$ にはならない。よって $a,b$ がともに奇数であることはない。

したがって、$a,b$ の少なくとも一方は偶数である。

(i)

$a,b$ がともに偶数のとき

このとき $ab$ は $4$ の倍数である。よって

$$ \frac{ab}{2} $$

は $2$ の整数倍である。

(ii)

$a,b$ の一方が偶数、他方が奇数のとき

偶数である方を $a$、奇数である方を $b$ としてよい。

ここで、$a$ が $4$ の倍数でないと仮定する。$a$ は偶数なので、このとき

$$ a\equiv 2 \pmod{4} $$

である。したがって

$$ a^2\equiv 4 \pmod{8} $$

である。

また、$b$ は奇数だから

$$ b^2\equiv 1 \pmod{8} $$

である。よって

$$ c^2=a^2+b^2\equiv 4+1\equiv 5 \pmod{8} $$

となる。

しかし、整数の平方を $8$ で割った余りは $0,1,4$ のいずれかであり、$5$ にはならない。これは矛盾である。

したがって、偶数である辺 $a$ は $4$ の倍数である。つまり、ある整数 $k$ を用いて

$$ a=4k $$

と書ける。このとき面積は

$$ \frac{ab}{2}=\frac{4kb}{2}=2kb $$

であり、これは $2$ の整数倍である。

以上より、どの場合でも直角三角形の面積は $2$ の整数倍である。

解説

この問題の核心は、直角三角形の面積 $\dfrac{ab}{2}$ が $2$ の倍数になること、すなわち $ab$ が $4$ の倍数になることを示す点にある。

単に「直角三角形の整数辺には偶数の辺がある」と言うだけでは不十分である。面積が整数になるだけなら $ab$ が偶数でよいが、面積が $2$ の整数倍になるには $ab$ が $4$ の倍数である必要がある。

そのため、平方数の余りを $4$ と $8$ で調べ、偶数の脚が必ず $4$ の倍数になることを示すのが自然である。

答え

直角三角形の直角をはさむ $2$ 辺を $a,b$ とすると、三平方の定理と平方数の余りの考察により、$ab$ は必ず $4$ の倍数である。

したがって面積

$$ \frac{ab}{2} $$

は必ず $2$ の整数倍である。

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