数学A 整数問題 問題 103 解説

方針・初手
$2021$ がすべての小問に現れるので、まず
$$ 2021=43\cdot 47 $$
を意識する。ただし、最大公約数は一方の素因数分解だけでは不十分なので、ユークリッドの互除法で確実に求める。
(2) は左辺を積の形に直すために定数 $21$ を加える。(3) は平方根が整数になる条件を、平方数の差として処理する。
解法1
(1)
ユークリッドの互除法を用いる。
$$ \begin{aligned} 9073&=2021\cdot 4+989,\\ 2021&=989\cdot 2+43,\\ 989&=43\cdot 23. \end{aligned} $$
最後に割り切れたので、最大公約数は
$$ 43 $$
である。
(2)
与えられた式
$$ ab-3a-7b=2000 $$
に対して、積の形を作るために両辺に $21$ を加える。
$$ ab-3a-7b+21=2021 $$
よって
$$ (a-7)(b-3)=2021 $$
となる。
ここで
$$ 2021=43\cdot 47 $$
であり、$2021$ の正の約数は
$$ 1,\ 43,\ 47,\ 2021 $$
である。
$a,b$ は正の整数である。もし $a-7$ と $b-3$ がともに負なら、$a\leqq 6,\ b\leqq 2$ であるから
$$ 0<(7-a)(3-b)\leqq 6\cdot 2=12 $$
となり、積が $2021$ になることはない。したがって $a-7,\ b-3$ はともに正である。
よって
$$ (a-7,b-3)=(1,2021),(43,47),(47,43),(2021,1) $$
である。
したがって
$$ (a,b)=(8,2024),(50,50),(54,46),(2028,4) $$
を得る。
(3)
$\sqrt{n^2+2021}$ が整数であるとする。その整数を $m$ とおくと、
$$ m=\sqrt{n^2+2021} $$
であり、
$$ m^2=n^2+2021 $$
となる。したがって
$$ m^2-n^2=2021 $$
すなわち
$$ (m-n)(m+n)=2021 $$
である。
$n$ は正の整数なので $m>n$ であり、$m-n$ と $m+n$ は正の整数である。また
$$ 2021=43\cdot 47 $$
だから、正の約数の組は
$$ (m-n,m+n)=(1,2021),(43,47) $$
である。
(i)
$(m-n,m+n)=(1,2021)$ のとき
$$ \begin{aligned} m-n&=1,\\ m+n&=2021 \end{aligned} $$
より、2式を引いて
$$ 2n=2020 $$
となる。したがって
$$ n=1010 $$
である。
(ii)
$(m-n,m+n)=(43,47)$ のとき
$$ \begin{aligned} m-n&=43,\\ m+n&=47 \end{aligned} $$
より、2式を引いて
$$ 2n=4 $$
となる。したがって
$$ n=2 $$
である。
以上より、求める正の整数 $n$ は
$$ n=2,\ 1010 $$
である。
解説
この問題では、$2021=43\cdot 47$ を使えるかどうかが中心である。
(1) は素因数分解に頼るよりも、ユークリッドの互除法が確実である。$9073$ の素因数分解を最初から考えるより、割り算の余りを追う方が速い。
(2) は
$$ ab-3a-7b $$
を見て、$(a-7)(b-3)$ を作る発想が重要である。定数項として $21$ が余分に出るので、両辺に $21$ を加える。
(3) は平方根が整数になる条件を、$m^2-n^2=2021$ と置き換えるのが標準的である。差の平方は
$$ m^2-n^2=(m-n)(m+n) $$
と因数分解できるので、約数の組を調べればよい。
答え
(1)
$$ 43 $$
(2)
$$ (a,b)=(8,2024),(50,50),(54,46),(2028,4) $$
(3)
$$ n=2,\ 1010 $$
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