数学B 数列の和 問題 74 解説

方針・初手
三角形の頂点は、座標軸との交点から
$$ (0,0),\quad (3n,0),\quad (0,2n) $$
である。
求めるのは、この三角形の周および内部にある格子点の総数である。格子多角形なので、面積と境界上の格子点数から Pick の定理を用いるのが自然である。
解法1
三角形の面積を $S$ とする。底辺を $3n$、高さを $2n$ と見れば、
$$ S=\frac{1}{2}\cdot 3n\cdot 2n=3n^2 $$
である。
次に、境界上の格子点数を数える。
$x$ 軸上の辺は $(0,0)$ から $(3n,0)$ までなので、格子点数は
$$ 3n+1 $$
である。
$y$ 軸上の辺は $(0,0)$ から $(0,2n)$ までなので、格子点数は
$$ 2n+1 $$
である。
斜辺は $(3n,0)$ から $(0,2n)$ までである。この線分上の格子点数は、座標差の最大公約数を用いて
$$ \gcd(3n,2n)+1=n+1 $$
である。
ただし、この3辺の格子点数を単純に足すと、3つの頂点をそれぞれ2回ずつ数えている。したがって境界上の格子点数 $B$ は
$$ B=(3n+1)+(2n+1)+(n+1)-3=6n $$
である。
Pick の定理より、内部の格子点数を $I$ とすると
$$ S=I+\frac{B}{2}-1 $$
が成り立つ。よって
$$ 3n^2=I+\frac{6n}{2}-1 $$
であるから、
$$ I=3n^2-3n+1 $$
である。
したがって、周および内部にある格子点の総数は
$$ I+B=(3n^2-3n+1)+6n=3n^2+3n+1 $$
となる。
解法2
三角形の周および内部の格子点は、整数 $x,y$ について
$$ x\geqq 0,\quad y\geqq 0,\quad 2x+3y\leqq 6n $$
を満たす点である。
$y$ を固定して数える。$y$ は $0$ から $2n$ まで動く。
このとき
$$ 2x\leqq 6n-3y $$
より、
$$ 0\leqq x\leqq \left\lfloor 3n-\frac{3y}{2}\right\rfloor $$
である。
$y$ の偶奇で分ける。
(i)
$y=2k$ のとき、$k=0,1,\dots,n$ であり、
$$ 0\leqq x\leqq 3n-3k $$
だから、このときの $x$ の個数は
$$ 3n-3k+1 $$
である。
(ii)
$y=2k+1$ のとき、$k=0,1,\dots,n-1$ であり、
$$ 0\leqq x\leqq \left\lfloor 3n-3k-\frac{3}{2}\right\rfloor=3n-3k-2 $$
だから、このときの $x$ の個数は
$$ 3n-3k-1 $$
である。
よって総数 $N$ は
$$ \begin{aligned} N &=\sum_{k=0}^{n}(3n-3k+1)+\sum_{k=0}^{n-1}(3n-3k-1)\\ &=\left\{(n+1)(3n+1)-3\cdot\frac{n(n+1)}{2}\right\} +\left\{n(3n-1)-3\cdot\frac{n(n-1)}{2}\right\}\\ &=\frac{(n+1)(3n+2)}{2}+\frac{n(3n+1)}{2}\\ &=3n^2+3n+1 \end{aligned} $$
である。
解説
この問題は、三角形の内部・境界を合わせた格子点数を求める問題である。頂点がすべて格子点であるため、Pick の定理を用いると最短で処理できる。
斜辺上の格子点数を数えるときは、線分の両端の座標差が $(3n,-2n)$ であることから、
$$ \gcd(3n,2n)+1=n+1 $$
とする点が重要である。
直接数える場合は、$y$ を固定して $x$ の範囲を求めればよい。ただし、$\left\lfloor 3n-\frac{3y}{2}\right\rfloor$ が出るため、$y$ の偶奇で場合分けする必要がある。
答え
$$ 3n^2+3n+1 $$
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