トップ 公式集 整数問題の公式・定理・考え方

整数問題の公式・定理・考え方

数学A/整数問題テーマ/整数の証明テーマ/場合分け数学B/数列

整数問題の公式・定理・考え方を、大学入試数学で実際に使う場面に絞って整理します。整数問題は公式を覚えるだけでは解けません。重要なのは、どの条件を見たときに、どの道具で候補を絞るかです。

入試問題解析では、1961年度〜2025年度の整数問題500問を分類しています。このうち整数の証明に分類される問題は321問です。

整数問題で最初に見る条件

条件 使う道具 見ること
余りが関係する 合同式 $a \equiv b \pmod m$ と置いて、余りごとに場合を減らします。
偶数・奇数が関係する 偶奇分類 $n=2k$、$n=2k+1$ と置いて、式の形を固定します。
約数・倍数が関係する 因数分解 積の形に直して、候補を有限個にします。
最大公約数が関係する 互いに素への分解 $a=ga'$, $b=gb'$, $\gcd(a',b')=1$ と見ます。
自然数解を求める 範囲の絞り込み 不等式で候補範囲を狭めてから調べます。
証明問題 必要条件と十分条件 候補を絞ったあと、最後に条件を満たすか確認します。

合同式

合同式は、整数問題で最も使う頻度が高い道具です。

$a \equiv b \pmod m$ は、$a-b$ が $m$ の倍数であることを表します。問題文に「余り」「倍数」「割り切れる」「平方数」「素数」が出るときは、まず小さい法で余りを見る価値があります。

よく使う見方は次の通りです。

ただし、合同式だけで答えを出すのは危険です。合同式は候補を減らす道具であり、最後の代入確認を省くと余分な解が残ります。

偶奇分類

偶奇分類は、整数問題の入口として非常に強いです。整数 $n$ を偶数なら $n=2k$、奇数なら $n=2k+1$ と置くことで、式の形がはっきりします。

特に、平方数、積、和の偶奇を扱う問題では先に偶奇を分けると見通しが良くなります。迷ったら「偶奇で分ける意味があるか」を一度確認してください。

約数条件と因数分解

「整数解を求める」「自然数の組を求める」問題では、式を積の形に直せるかが重要です。

例えば $xy=N$ の形にできれば、$x$ と $y$ は $N$ の約数に限られます。候補が無限に見える問題でも、積の形に直すことで有限個の確認に落とせます。

この型では、式変形後に範囲条件を忘れないことが重要です。自然数なのか、整数なのか、正負を許すのかで候補数が変わります。

最大公約数と互いに素

最大公約数が絡む問題では、$a=ga'$, $b=gb'$, $\gcd(a',b')=1$ と分解します。互いに素にすると、割り切り条件が個別の条件として扱いやすくなります。

また、ユークリッドの互除法では、$a=bq+r$ のとき $\gcd(a,b)=\gcd(b,r)$ を使います。大きな数の最大公約数を直接見るより、余りへ落としていく方が処理が安定します。

整数問題で失点しやすい点

整数問題で多い失点は、公式を知らないことより、条件確認を省くことです。

整数問題は、候補を絞る段階と、残った候補を確認する段階を分けて書く必要があります。

この公式集と一緒に見る問題

関連する分野・テーマ

整数問題の対策では、公式名を覚えるよりも、問題文の条件から「余り」「偶奇」「約数」「範囲」「互いに素」のどれを見るかを判断できる状態を目標にしてください。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。