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京都大学 1973年 理系 第1問 解説

数学A/場合の数数学A/整数問題テーマ/場合分け
京都大学 1973年 理系 第1問 解説

方針・初手

$\alpha$ の百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ文字でおき、$\alpha$ および $\alpha'$ を数式で表す。そのうえで $\alpha - \alpha'$ を計算し、とりうる値の範囲を調べる。

解法1

$\alpha$ の百の位の数を $x$、十の位の数を $y$、一の位の数を $z$ とする。問題の条件より、$x, y, z$ は $0$ 以上 $9$ 以下の整数である。 このとき、$\alpha$ は次のように表される。

$$ \alpha = 100x + 10y + z $$

また、$\alpha'$ は $\alpha$ の百の位の数と一の位の数を入れ替えた数であるから、次のように表される。

$$ \alpha' = 100z + 10y + x $$

したがって、$\alpha - \alpha'$ は以下のようになる。

$$ \alpha - \alpha' = (100x + 10y + z) - (100z + 10y + x) = 99(x - z) $$

ここで、$k = x - z$ とおくと、$x, z$ はともに $0$ 以上 $9$ 以下の整数であるから、$k$ のとりうる最大値は $x=9, z=0$ のときの $9$、最小値は $x=0, z=9$ のときの $-9$ である。 また、$x, z$ は独立に $0$ から $9$ のすべての整数値をとりうるため、$k$ は $-9$ から $9$ までのすべての整数値をとることができる。

よって、集合 $A$ は次のように表せる。

$$ A = \{ 99k \mid k = -9, -8, \dots, 0, 1, \dots, 9 \} $$

(i)

集合 $A$ に属する整数は、$k$ が $-9$ から $9$ までの整数をとるため、その個数は以下の通りである。

$$ 9 - (-9) + 1 = 19 $$

集合 $B$ は $A$ に含まれる正の整数の集合であるから、$k > 0$ すなわち $k = 1, 2, \dots, 9$ に対応する要素の集合である。

$$ B = \{ 99k \mid k = 1, 2, \dots, 9 \} $$

したがって、集合 $B$ に属する整数の個数は $9$ 個である。

(ii)

集合 $B$ に属する整数の総和を $S$ とすると、$S$ は次のように計算できる。

$$ S = \sum_{k=1}^{9} 99k = 99 \sum_{k=1}^{9} k $$

等差数列の和の公式を用いて計算すると、

$$ S = 99 \times \frac{9(1 + 9)}{2} = 99 \times 45 $$

これを計算して、

$$ S = 4455 $$

解説

10進数の各位の数字を文字でおいて数式化する典型問題だ。$\alpha - \alpha'$ を計算すると十の位の数字 $y$ が消去され、$x$ と $z$ の差のみに依存する形になることが最大のポイントだ。$x - z$ のとりうる値の範囲を正しく把握できれば、あとは基本的な等差数列の和の計算に帰着する。

答え

(i)

$A$ に属する整数の個数は $19$ 個、$B$ に属する整数の個数は $9$ 個

(ii)

$4455$

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