トップ 基礎問題 数学1 二次関数 関数 問題 5

数学1 関数 問題 5 解説

数学1 関数 問題 5 解説

方針・初手

4次関数 $f(x) = x^4 + ax^3 + bx^2 + cx + d$ のグラフが $y$軸に平行な直線 $x = p$ に関して対称であるための条件を考える。

この条件は、関数 $f(x)$ を $x$軸方向に $-p$ 平行移動した関数 $g(x) = f(x+p)$ のグラフが $y$軸に関して対称、すなわち $g(x)$ が偶関数になることと言い換えることができる。多項式関数が偶関数であるための必要十分条件は、奇数次の項の係数がすべて $0$ になることである。

解法1

$f(x) = x^4 + ax^3 + bx^2 + cx + d$ とする。

グラフが直線 $x = p$ に関して対称であると仮定する。このとき、$g(x) = f(x+p)$ とおくと、$g(x)$ は偶関数となる。

$g(x)$ を展開して $x$ の降べきの順に整理する。

$$ g(x) = (x+p)^4 + a(x+p)^3 + b(x+p)^2 + c(x+p) + d $$

$$ = (x^4 + 4px^3 + 6p^2x^2 + 4p^3x + p^4) + a(x^3 + 3px^2 + 3p^2x + p^3) + b(x^2 + 2px + p^2) + cx + cp + d $$

$$ = x^4 + (4p + a)x^3 + (6p^2 + 3ap + b)x^2 + (4p^3 + 3ap^2 + 2bp + c)x + (p^4 + ap^3 + bp^2 + cp + d) $$

$g(x)$ が偶関数であるためには、すべての実数 $x$ において $g(-x) = g(x)$ が成り立つ必要がある。これは、$g(x)$ の奇数次(3次および1次)の項の係数がともに $0$ となることと同値である。

$$ 4p + a = 0 \quad \cdots (1) $$

$$ 4p^3 + 3ap^2 + 2bp + c = 0 \quad \cdots (2) $$

(1) より、対称軸は $p = -\frac{a}{4}$ と一つに定まる。これを (2) に代入する。

$$ 4\left(-\frac{a}{4}\right)^3 + 3a\left(-\frac{a}{4}\right)^2 + 2b\left(-\frac{a}{4}\right) + c = 0 $$

$$ -\frac{a^3}{16} + \frac{3a^3}{16} - \frac{ab}{2} + c = 0 $$

$$ \frac{a^3}{8} - \frac{ab}{2} + c = 0 $$

両辺を $8$ 倍して整理する。

$$ a^3 - 4ab + 8c = 0 $$

このとき、$x$ の3次と1次の係数がともに $0$ となるような実数 $p$ が確かに存在し、$y$軸に平行な直線($x = -\frac{a}{4}$)に関して対称となる。なお、定数項 $d$ は対称性に影響を与えないため、任意の定数でよい。

解法2

$f(x) = x^4 + ax^3 + bx^2 + cx + d$ とする。

グラフが直線 $x = p$ に関して対称であるための必要十分条件は、すべての実数 $x$ に対して以下の恒等式が成り立つことである。

$$ f(p+x) = f(p-x) \quad \cdots (3) $$

$x$ についての両辺を微分すると、合成関数の微分法より以下のようになる。

$$ f'(p+x) = -f'(p-x) $$

$$ f''(p+x) = f''(p-x) $$

$$ f'''(p+x) = -f'''(p-x) \quad \cdots (4) $$

ここで、$f(x)$ の導関数を計算する。

$$ f'(x) = 4x^3 + 3ax^2 + 2bx + c $$

$$ f''(x) = 12x^2 + 6ax + 2b $$

$$ f'''(x) = 24x + 6a $$

(4) に $f'''(x)$ を代入する。

$$ 24(p+x) + 6a = - \{24(p-x) + 6a\} $$

$$ 24p + 24x + 6a = -24p + 24x - 6a $$

$$ 48p = -12a $$

$$ p = -\frac{a}{4} $$

また、(3) の両辺を $x$ で微分した式 $f'(p+x) = -f'(p-x)$ において、$x=0$ を代入すると、

$$ f'(p) = -f'(p) $$

$$ 2f'(p) = 0 $$

$$ f'(p) = 0 $$

が得られる。$p = -\frac{a}{4}$ を $f'(x)$ に代入して $0$ になる条件を求める。

$$ f'\left(-\frac{a}{4}\right) = 4\left(-\frac{a}{4}\right)^3 + 3a\left(-\frac{a}{4}\right)^2 + 2b\left(-\frac{a}{4}\right) + c = 0 $$

$$ -\frac{a^3}{16} + \frac{3a^3}{16} - \frac{ab}{2} + c = 0 $$

$$ \frac{a^3}{8} - \frac{ab}{2} + c = 0 $$

$$ a^3 - 4ab + 8c = 0 $$

逆にこの条件が成り立つとき、$f'\left(-\frac{a}{4}\right) = 0$ かつ $f'''\left(-\frac{a}{4}\right) = 0$ となり、テイラー展開などを考えれば $x = -\frac{a}{4}$ の周りの奇数次導関数がすべて $0$ となるため、対称性が保証される。

解説

4次関数のグラフが線対称となるための条件を求める標準的な問題である。

ポイントは「特定の直線 $x=p$ について対称」という図形的な性質を、「平行移動によって偶関数になる」という代数的な条件に変換することである。4次関数の場合、対称軸の候補は最高次と一つ下の次数の係数のみから $x = -\frac{a}{4}$ に絞られるため、計算の見通しは立てやすい。

解法2で示したように、対称な関数の導関数が持つ性質(偶関数の導関数は奇関数、奇関数の導関数は偶関数)を利用して微分を重ねる手法は、高次多項式の煩雑な展開を回避できるため、計算ミスを減らす強力な手段となる。

また、関係式に定数項 $d$ が含まれないことは、グラフの $y$軸方向への平行移動が左右の対称性に影響を与えないという直感的な事実と一致している。

答え

$$ a^3 - 4ab + 8c = 0 $$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。