東北大学 2023年 文系 第3問 解説

方針・初手
$f(x)=x^2+2ax-3$ は上に開く2次関数である。したがって、区間 $[a,a+3]$ における最大値は端点でとる。
一方、最小値は頂点 $x=-a$ が区間 $[a,a+3]$ の中にあるかどうかで場合分けすればよい。まず端点での値と頂点の位置を調べる。
解法1
端点での値は
$$ f(a)=a^2+2a^2-3=3a^2-3 $$
$$ \begin{aligned} f(a+3) &=(a+3)^2+2a(a+3)-3\\ &=a^2+6a+9+2a^2+6a-3\\ &=3a^2+12a+6 \end{aligned} $$
である。
また、平方完成すると
$$ f(x)=(x+a)^2-a^2-3 $$
となるので、頂点は $x=-a$、頂点での値は
$$ f(-a)=-a^2-3 $$
である。
(1) $M(a)$ を求める
上に開く2次関数なので、区間 $[a,a+3]$ における最大値は端点 $x=a,\ a+3$ のいずれかでとる。
そこで $f(a)$ と $f(a+3)$ の大小を比べると、
$$ \begin{aligned} f(a+3)-f(a) &=(3a^2+12a+6)-(3a^2-3)\\ &=12a+9 \end{aligned} $$
である。
よって、
- $a\le -\dfrac{3}{4}$ のとき $f(a+3)\le f(a)$
- $a\ge -\dfrac{3}{4}$ のとき $f(a+3)\ge f(a)$
となるから、
$$ M(a)= \begin{cases} 3a^2-3 & \left(a\le -\dfrac{3}{4}\right)\\ 3a^2+12a+6 & \left(a\ge -\dfrac{3}{4}\right) \end{cases} $$
である。
(2) $m(a)$ を求める
最小値は、頂点 $x=-a$ が区間 $[a,a+3]$ に入るかどうかで決まる。
頂点が区間内にある条件は
$$ a\le -a\le a+3 $$
である。これを解くと、
$$ \begin{aligned} a\le -a &\iff 2a\le 0 \iff a\le 0,\\ -a\le a+3 &\iff -2a\le 3 \iff a\ge -\dfrac{3}{2} \end{aligned} $$
より、
$$ -\dfrac{3}{2}\le a\le 0 $$
である。
したがって、(i) $-\dfrac{3}{2}\le a\le 0$ のときは頂点が区間内にあるので、
$$ m(a)=f(-a)=-a^2-3 $$
である。
次に、(ii) $a<-\dfrac{3}{2}$ のときは頂点が区間の右側にある。このとき区間内では $f(x)$ は単調減少だから、最小値は右端 $x=a+3$ でとる。よって
$$ m(a)=f(a+3)=3a^2+12a+6 $$
である。
また、(iii) $a>0$ のときは頂点が区間の左側にある。このとき区間内では $f(x)$ は単調増加だから、最小値は左端 $x=a$ でとる。よって
$$ m(a)=f(a)=3a^2-3 $$
である。
以上より、
$$ m(a)= \begin{cases} 3a^2+12a+6 & \left(a\le -\dfrac{3}{2}\right)\\ -a^2-3 & \left(-\dfrac{3}{2}\le a\le 0\right)\\ 3a^2-3 & \left(a\ge 0\right) \end{cases} $$
となる。
(3) $m(a)$ の最小値を求める
上の結果を各範囲で調べる。
(i)
$a\le -\dfrac{3}{2}$ のとき
$$ m(a)=3a^2+12a+6=3(a+2)^2-6 $$
であるから、この範囲での最小値は $a=-2$ のとき
$$ -6 $$
である。
(ii)
$-\dfrac{3}{2}\le a\le 0$ のとき
$$ m(a)=-a^2-3 $$
である。これは下に開く2次関数なので、この区間での最小値は端でとる。したがって
$$ m\left(-\dfrac{3}{2}\right)=-\dfrac{21}{4},\qquad m(0)=-3 $$
より、この範囲での最小値は
$$ -\dfrac{21}{4} $$
である。
(iii)
$a\ge 0$ のとき
$$ m(a)=3a^2-3\ge -3 $$
であり、最小値は $a=0$ のとき
$$ -3 $$
である。
以上を比べると、全体での最小値は
$$ -6 $$
である。
解説
この問題の要点は、2次関数が上に開くことから、最大値は必ず端点で決まると見抜くことである。
一方、最小値は頂点の位置次第である。頂点が区間内にあれば頂点の値、区間外にあれば頂点に近い方の端点の値が最小になる。この判定を正確に行うことが重要である。
特に (2) では、頂点 $x=-a$ が区間 $[a,a+3]$ に入る条件を不等式で丁寧に処理するのが典型である。
答え
$$ M(a)= \begin{cases} 3a^2-3 & \left(a\le -\dfrac{3}{4}\right)\\ 3a^2+12a+6 & \left(a\ge -\dfrac{3}{4}\right) \end{cases} $$
$$ m(a)= \begin{cases} 3a^2+12a+6 & \left(a\le -\dfrac{3}{2}\right)\\ -a^2-3 & \left(-\dfrac{3}{2}\le a\le 0\right)\\ 3a^2-3 & \left(a\ge 0\right) \end{cases} $$
$$ m(a)\text{ の最小値は }-6\quad(a=-2) $$
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