トップ 基礎問題 数学1 三角比 三角比 問題 18

数学1 三角比 問題 18 解説

数学1 三角比 問題 18 解説

方針・初手

(1)は、四角形を対角線の交点で4つの三角形に分割し、それぞれの面積の和として計算する。 (2)は、(1)で求めた面積の式に対して、$l+m=k$ という条件を用いて最大値を考える。積 $lm$ の最大化には相加・相乗平均の大小関係が有効である。また、角度 $\theta$ も $l, m$ とは独立に変化し得ることに注意する。

解法1

(1)

四角形の対角線の交点を $\text{O}$ とする。 対角線によって分割された線分の長さを、一方の対角線について $x, y$(すなわち $l = x+y$)、他方の対角線について $z, w$(すなわち $m = z+w$)とする。 対角線のなす角のうちの1つを $\theta$ とすると、交点 $\text{O}$ の周りの4つの角は $\theta, 180^\circ - \theta, \theta, 180^\circ - \theta$ となる。

四角形は4つの三角形に分割され、それぞれの面積は以下のように表される。

$$ \frac{1}{2}xz\sin\theta, \quad \frac{1}{2}xw\sin(180^\circ-\theta), \quad \frac{1}{2}yw\sin\theta, \quad \frac{1}{2}yz\sin(180^\circ-\theta) $$

$\sin(180^\circ-\theta) = \sin\theta$ であるから、四角形の面積 $S$ はこれら4つの三角形の面積の和として次のように計算できる。

$$ \begin{aligned} S &= \frac{1}{2}xz\sin\theta + \frac{1}{2}xw\sin\theta + \frac{1}{2}yw\sin\theta + \frac{1}{2}yz\sin\theta \\ &= \frac{1}{2} \sin\theta (xz + xw + yw + yz) \\ &= \frac{1}{2} \sin\theta \{ x(z+w) + y(z+w) \} \\ &= \frac{1}{2} \sin\theta (x+y)(z+w) \end{aligned} $$

$x+y = l, z+w = m$ であるから、次が成り立つ。

$$ S = \frac{1}{2}lm\sin\theta $$

(2)

(1)より、$S = \frac{1}{2}lm\sin\theta$ である。 対角線の長さの和が $k$(定数)であるから、$l+m = k$ が成り立つ。 $l>0, m>0$ であるから、相加平均と相乗平均の大小関係より、次が成り立つ。

$$ \frac{l+m}{2} \geqq \sqrt{lm} $$

$l+m=k$ を代入して両辺を正の値として2乗すると、次の不等式を得る。

$$ \frac{k^2}{4} \geqq lm $$

等号が成立するのは、$l = m = \frac{k}{2}$ のときである。

また、四角形の対角線のなす角 $\theta$ は $0^\circ < \theta < 180^\circ$ の範囲にあり、$\sin\theta \leqq 1$ である。等号が成立するのは $\theta = 90^\circ$ のときである。

四角形の面積 $S$ は、積 $lm$ および $\sin\theta$ がともに最大のとき、最大となる。 したがって、面積 $S$ は次のように評価できる。

$$ S = \frac{1}{2}lm\sin\theta \leqq \frac{1}{2} \cdot \frac{k^2}{4} \cdot 1 = \frac{k^2}{8} $$

ゆえに、$l = m = \frac{k}{2}$ かつ $\theta = 90^\circ$ のとき、面積は最大値 $\frac{k^2}{8}$ をとる。

解説

(1)の「対角線の長さとなす角を用いた四角形の面積公式」は、基礎的な図形の計量として頻出である。公式の丸暗記に頼るのではなく、本問のように交点で分割して4つの三角形の和として計算する導出過程を確実に押さえておく必要がある。

(2)では、最大化すべき式 $S = \frac{1}{2}lm\sin\theta$ において、変数 $\theta$ と変数 $(l,m)$ が互いに独立に動けることに気づくことがポイントである。積 $lm$ の最大化には相加平均と相乗平均の大小関係を用いるのが最も簡潔であるが、$m = k-l$ として $lm = l(k-l)$ という $l$ の二次関数の最大値問題に帰着させてもよい。

答え

(1)

$S = \frac{1}{2}lm\sin\theta$

(2)

$\frac{k^2}{8}$

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