トップ 基礎問題 数学2 図形と式 軌跡 問題 1

数学2 軌跡 問題 1 解説

数学2 軌跡 問題 1 解説

方針・初手

(1) 通過領域などと同様に、点 $\text{P}(X,Y)$ を固定し、それが曲線 $C_k$ 上にあるための $k$ の方程式を考える。この方程式の実数解 $k$ の個数が、点 $\text{P}$ を通る放物線の個数に一致する。「たかだか1つ」であるとは、解が1つまたは存在しないことと同義である。 (2) 頂点の座標を $k$ の式で表し、媒介変数 $k$ を消去して $x, y$ の関係式を導く。その際、$k$ の変域から $x$ の変域を求めることを忘れないようにする。

解法1

(1) 点 $\text{A}, \text{B}$ 以外の任意の点 $\text{P}$ の座標を $(X, Y)$ とおく。 放物線 $C_k$ が点 $\text{P}$ を通ると仮定すると、以下の等式が成り立つ。

$$(k-1)X^2 - kX + Y = 0$$

これを $k$ について整理すると、次の方程式を得る。

$$kX(X-1) = Y - X^2$$

ここで、$X(X-1) = 0$ となる場合、すなわち $X=0$ または $X=1$ の場合を考える。

(i) $X=0$ のとき 方程式は $0 = Y$ となり、点 $\text{P}$ の座標は $(0,0)$ となる。これは点 $\text{A}$ であり、点 $\text{P}$ が点 $\text{A}, \text{B}$ 以外の点であるという条件に矛盾する。

(ii) $X=1$ のとき 方程式は $0 = Y - 1$ より $Y=1$ となる。点 $\text{P}$ の座標は $(1,1)$ となり、点 $\text{B}$ に一致するため、これも条件に矛盾する。

したがって、$X(X-1) \neq 0$ であることが保証される。よって、両辺を $X(X-1)$ で割ることができ、$k$ は以下のように一意に定まる。

$$k = \frac{Y - X^2}{X(X-1)}$$

この $k$ が $0 \leqq k < 1$ を満たせば、点 $\text{P}$ を通る放物線 $C_k$ はちょうど1つ存在し、満たさなければ存在しない。 ゆえに、点 $\text{P}$ を通る放物線 $C_k$ はたかだか1つしか存在しない。(証明終)

(2) 放物線 $C_k$ の方程式を $y$ について解くと、以下のようになる。

$$y = (1-k)x^2 + kx$$

$0 \leqq k < 1$ より $1-k \neq 0$ であるため、右辺を平方完成する。

$$\begin{aligned} y &= (1-k) \left( x^2 + \frac{k}{1-k}x \right) \\ &= (1-k) \left( x + \frac{k}{2(1-k)} \right)^2 - \frac{k^2}{4(1-k)} \end{aligned}$$

したがって、頂点の座標 $(x, y)$ は次のように表される。

$$\begin{cases} x = -\frac{k}{2(1-k)} \\ y = -\frac{k^2}{4(1-k)} \end{cases}$$

第1式を $k$ について解く。

$$2x(1-k) = -k$$

$$k(1-2x) = -2x$$

ここで、$1-2x = 0$ すなわち $x = \frac{1}{2}$ とすると、$0 = -1$ となり矛盾する。よって $1-2x \neq 0$ であり、$k$ は次のように求まる。

$$k = \frac{2x}{2x-1}$$

この $k$ を条件 $0 \leqq k < 1$ に代入し、$x$ の取り得る値の範囲を求める。

$$0 \leqq \frac{2x}{2x-1} < 1$$

不等式を $\frac{2x}{2x-1} \geqq 0$ と $\frac{2x}{2x-1} < 1$ に分けて解く。 前者の解は、$x \leqq 0$ または $x > \frac{1}{2}$ である。 後者について、次のように変形する。

$$\frac{2x}{2x-1} - 1 < 0$$

$$\frac{2x - (2x-1)}{2x-1} < 0$$

$$\frac{1}{2x-1} < 0$$

これより、$2x-1 < 0$ すなわち $x < \frac{1}{2}$ を得る。 両者の共通範囲をとると、$x \leqq 0$ となる。

次に、$k$ の式を $y$ の式に代入して $k$ を消去する。 $y = -\frac{k^2}{4(1-k)}$ と $x = -\frac{k}{2(1-k)}$ の関係から $y = x \cdot \frac{k}{2}$ であることに着目し、求めた $k$ を代入する。

$$y = \frac{x}{2} \cdot \frac{2x}{2x-1} = \frac{x^2}{2x-1}$$

以上より、頂点の描く曲線の方程式と変域が求まる。

解説

(1) は「存在条件」を考える典型問題である。曲線の方程式をパラメータ $k$ について整理し、$k$ の方程式として捉え直す視点が重要である。「たかだか1つ」とは「1つ以下(1つまたは0個)」という意味であるため、$k$ の1次方程式に帰着させ、それが高々1つの実数解を持つことを示せばよい。 (2) は媒介変数表示された曲線の軌跡を求める問題である。パラメータ $k$ を消去して $x, y$ の関係式を作るだけでなく、$k$ の変域から $x$ の変域(定義域)を正しく求めることが必須である。軌跡の問題では、変域の確認を怠ると不要な部分まで答えてしまうため注意が必要である。

答え

(1) 略(証明は解法1を参照)

(2) 曲線 $y = \frac{x^2}{2x-1} \ (x \leqq 0)$

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