数学2 領域 問題 1 解説

方針・初手
円の方程式を展開し、動くパラメータである $a$ についての2次方程式とみなす。点 $(x, y)$ が求める領域に含まれるための条件は、この2次方程式が指定された $a$ の範囲において実数解をもつことである。「逆像法(逆手流)」を用いて、条件を満たす $(x, y)$ の範囲を導出する。
解法1
円 $C_a$ の方程式を展開して $a$ について整理する。
$$(x-a)^2 + (y-a)^2 = a^2 + 1$$
$$x^2 - 2ax + a^2 + y^2 - 2ay + a^2 = a^2 + 1$$
$$a^2 - 2(x+y)a + x^2 + y^2 - 1 = 0 \quad \cdots \text{①}$$
点 $(x, y)$ が円 $C_a$ の通過する領域にあるための条件は、$a$ についての2次方程式①が、与えられた $a$ の範囲で実数解をもつことである。
(1)
$a$ がすべての実数を動くとき、方程式①が実数解をもてばよい。 ①の判別式を $D$ とすると、$D \geqq 0$ であるから、
$$\frac{D}{4} = (x+y)^2 - 1 \cdot (x^2 + y^2 - 1) \geqq 0$$
$$x^2 + 2xy + y^2 - x^2 - y^2 + 1 \geqq 0$$
$$2xy + 1 \geqq 0$$
$$xy \geqq -\frac{1}{2}$$
これが求める範囲である。
(2)
$a$ が $0$ 以上のすべての実数を動くとき、方程式①が $a \geqq 0$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもてばよい。
$f(a) = a^2 - 2(x+y)a + x^2 + y^2 - 1$ とおく。 放物線 $y = f(a)$ は下に凸であり、軸は直線 $a = x+y$、$y$ 切片は $f(0) = x^2 + y^2 - 1$ である。 方程式 $f(a) = 0$ が $a \geqq 0$ で少なくとも1つの解をもつのは、次のいずれかの場合である。
(i) $f(0) \leqq 0$ のとき
すなわち、$x^2 + y^2 - 1 \leqq 0$ より $x^2 + y^2 \leqq 1$ のとき。 このとき、放物線は下に凸であるから、$a \geqq 0$ の範囲に必ず実数解をもつ。($f(0) = 0$ のときは $a = 0$ が解となり、$f(0) < 0$ のときは正の実数解を1つもつ。)
(ii) $f(0) > 0$ のとき
すなわち、$x^2 + y^2 > 1$ のとき。 $a \geqq 0$ の範囲に解をもつための条件は、放物線の軸が $a \geqq 0$ の範囲にあり、かつ判別式 $D \geqq 0$ となることである。 (軸が $a=0$ のときは $f(0) \leqq 0$ となり不適であるから、軸は $a > 0$ となる。)
$$\begin{cases} x+y > 0 \\ xy \geqq -\frac{1}{2} \end{cases}$$
以上 (i), (ii) より、求める領域は以下の2つの領域の和集合である。
$$x^2 + y^2 \leqq 1$$
または
$$x^2 + y^2 > 1 \quad \text{かつ} \quad x+y > 0 \quad \text{かつ} \quad xy \geqq -\frac{1}{2}$$
ここで、円 $x^2 + y^2 = 1$ と双曲線 $xy = -\frac{1}{2}$ の交点を調べる。 $2xy = -1$ を $x^2 + y^2 = 1$ の両辺に足すと、
$$x^2 + 2xy + y^2 = 0 \iff (x+y)^2 = 0 \iff y = -x$$
これを $xy = -\frac{1}{2}$ に代入して、$-x^2 = -\frac{1}{2}$ より $x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}}$。 よって交点は $\left( \frac{1}{\sqrt{2}}, -\frac{1}{\sqrt{2}} \right)$ と $\left( -\frac{1}{\sqrt{2}}, \frac{1}{\sqrt{2}} \right)$ の2点であり、これらの点では $x+y = 0$ を満たす。 したがって、求める領域は、円 $x^2 + y^2 \leqq 1$ の全体と、双曲線 $xy = -\frac{1}{2}$ の $x+y > 0$ 側の部分に囲まれた領域となる。
解説
図形が動く領域を求める問題における定石である「逆像法(逆手流)」を用いるのが最も確実である。動く文字 $a$ について方程式を整理し、「その方程式が指定された範囲に実数解をもつような $(x,y)$ の条件」を求める。 (2) は2次方程式の解の配置問題に帰着する。「少なくとも1つの $0$ 以上の解」をもつ条件は、端点 $f(0)$ の符号に着目して場合分けを行うと見通しが良い。
答え
(1)
$xy \geqq -\frac{1}{2}$
(2)
$x^2 + y^2 \leqq 1$ または $\left( x^2 + y^2 > 1 \text{ かつ } x+y > 0 \text{ かつ } xy \geqq -\frac{1}{2} \right)$
(図示内容)原点を中心とする半径 $1$ の円の内部および周と、双曲線 $xy = -\frac{1}{2}$ のうち $x+y > 0$ にある部分とで囲まれる領域。境界線はすべて含む。
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