トップ 基礎問題 数学2 図形と式 領域 問題 2

数学2 領域 問題 2 解説

数学2 領域 問題 2 解説

方針・初手

与えられた図形 $C$ の方程式を整理し、$(x - p)^2 + (y - q)^2 = r^2$ の形に変形して円となる条件(右辺が正)を求めるのが第一歩である。 (2) と (3) の通過領域の問題は、図形 $C$ の方程式をパラメータ $t$ についての方程式とみなし、指定された範囲の $t$ が存在するような点 $(x, y)$ の条件を求める手法(逆像法)を用いる。今回は $t$ の1次方程式となるため、$t$ の係数が $0$ になるかどうかの丁寧な場合分けが求められる。

解法1

(1)

図形 $C$ の方程式を展開して平方完成する。

$$x^2 + y^2 - 4 - 2tx - 2ty + at = 0$$

$$(x - t)^2 + (y - t)^2 = 2t^2 - at + 4$$

$C$ が点ではない円を表す条件は、半径の2乗に相当する右辺が正となることである。

$$2t^2 - at + 4 > 0$$

これがすべての実数 $t$ に対して成り立つための条件は、$t$ の2次方程式 $2t^2 - at + 4 = 0$ の判別式を $D$ とすると、$D < 0$ となることである。

$$D = (-a)^2 - 4 \cdot 2 \cdot 4 = a^2 - 32 < 0$$

これを解いて、求める $a$ の範囲は

$$-4\sqrt{2} < a < 4\sqrt{2}$$

(2)

$a = 4$ のとき、$C$ の方程式は $x^2 + y^2 - 4 - t(2x + 2y - 4) = 0$ となる。これを $t$ について整理する。

$$2(x + y - 2)t = x^2 + y^2 - 4$$

求める領域は、この $t$ についての方程式が $t > 0$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつような点 $(x, y)$ の集合である。

(i) $x + y - 2 > 0$ のとき

$$t = \frac{x^2 + y^2 - 4}{2(x + y - 2)}$$

$t > 0$ より、右辺の分母は正であるから、分子も正であればよい。

$$x^2 + y^2 - 4 > 0 \iff x^2 + y^2 > 4$$

(ii) $x + y - 2 < 0$ のとき

$$t = \frac{x^2 + y^2 - 4}{2(x + y - 2)}$$

$t > 0$ より、右辺の分母は負であるから、分子も負であればよい。

$$x^2 + y^2 - 4 < 0 \iff x^2 + y^2 < 4$$

(iii) $x + y - 2 = 0$ のとき

方程式は $0 \cdot t = x^2 + y^2 - 4$ となる。これを満たす実数 $t$ が存在するためには、右辺が $0$ である必要がある。

$$x^2 + y^2 - 4 = 0$$

直線 $y = -x + 2$ を円の方程式に代入する。

$$x^2 + (-x + 2)^2 - 4 = 0$$

$$2x^2 - 4x = 0 \iff 2x(x - 2) = 0$$

これより $x = 0, 2$ となり、対応する点は $(0, 2), (2, 0)$ である。これらの点においては方程式は $0 = 0$ となり、任意の $t$ (当然 $t > 0$ を含む)に対して成立する。

以上をまとめると、求める領域は、直線 $x + y - 2 = 0$ の上側($x + y - 2 > 0$)でかつ円 $x^2 + y^2 = 4$ の外部($x^2 + y^2 > 4$)、および直線の下側でかつ円の内部、さらに2つの交点 $(0, 2), (2, 0)$ を合わせたものである。境界線は点 $(0, 2), (2, 0)$ のみを含み、他の部分は含まない。

(3)

$a = 6$ のとき、(1) より $C$ が円となる条件は $2t^2 - 6t + 4 > 0$ である。

$$t^2 - 3t + 2 > 0 \iff (t - 1)(t - 2) > 0$$

よって $t < 1, 2 < t$。さらに $t > 0$ の条件と合わせると、$t$ の動く範囲は

$$0 < t < 1 \quad \text{または} \quad t > 2$$

このとき、$C$ の方程式は

$$2(x + y - 3)t = x^2 + y^2 - 4$$

求める領域は、この $t$ についての方程式が上記の範囲に実数解をもつような点 $(x, y)$ の集合である。

(i) $x + y - 3 > 0$ のとき

$$t = \frac{x^2 + y^2 - 4}{2(x + y - 3)}$$

・$0 < t < 1$ の場合 $2(x + y - 3) > 0$ より、$0 < x^2 + y^2 - 4 < 2x + 2y - 6$ となる。右側の不等式を整理すると

$$x^2 - 2x + y^2 - 2y + 2 < 0 \iff (x - 1)^2 + (y - 1)^2 < 0$$

これを満たす実数 $(x, y)$ は存在しない。

・$t > 2$ の場合 $x^2 + y^2 - 4 > 4(x + y - 3)$ となる。これを整理する。

$$x^2 - 4x + y^2 - 4y + 8 > 0 \iff (x - 2)^2 + (y - 2)^2 > 0$$

これは $(x, y) \neq (2, 2)$ と同値である。なお、点 $(2, 2)$ は $x + y - 3 = 1 > 0$ を満たす領域内の点である。 したがって、$x + y - 3 > 0$ の範囲での領域は「$x + y - 3 > 0$ かつ $(x, y) \neq (2, 2)$」である。

(ii) $x + y - 3 < 0$ のとき

$$t = \frac{x^2 + y^2 - 4}{2(x + y - 3)}$$

・$0 < t < 1$ の場合 $2(x + y - 3) < 0$ であるから、不等号の向きが反転し、$0 > x^2 + y^2 - 4 > 2(x + y - 3)$ となる。 左側の不等式より $x^2 + y^2 < 4$。 右側の不等式を整理すると

$$x^2 - 2x + y^2 - 2y + 2 > 0 \iff (x - 1)^2 + (y - 1)^2 > 0$$

となり、これは $(x, y) \neq (1, 1)$ と同値である。なお、$x^2 + y^2 < 4$ ならばコーシー・シュワルツの不等式などより $x + y < 3$ は常に成り立つ。よって条件は「$x^2 + y^2 < 4$ かつ $(x, y) \neq (1, 1)$」となる。

・$t > 2$ の場合 $x^2 + y^2 - 4 < 4(x + y - 3)$ となる。これを整理する。

$$(x - 2)^2 + (y - 2)^2 < 0$$

これを満たす実数 $(x, y)$ は存在しない。

(iii) $x + y - 3 = 0$ のとき

方程式は $0 \cdot t = x^2 + y^2 - 4$ となる。満たすには $x^2 + y^2 - 4 = 0$ となる必要があるが、$y = -x + 3$ を代入すると

$$x^2 + (-x + 3)^2 - 4 = 0 \iff 2x^2 - 6x + 5 = 0$$

この2次方程式の判別式は $(-6)^2 - 4 \cdot 2 \cdot 5 = -4 < 0$ より実数解をもたない。よって条件を満たす点はない。

以上をまとめると、求める領域は「半平面 $x + y - 3 > 0$ (点 $(2, 2)$ を除く)」または「円 $x^2 + y^2 = 4$ の内部(点 $(1, 1)$ を除く)」となる。境界線は含まない。

解説

図形がパラメータを含んで動く際の通過領域を求める問題の典型的な解法である「逆像法」を用いる。 (1) は円の方程式の基本事項の確認である。 (2) と (3) では、通過領域上の点 $(x, y)$ を固定したときに、その点を通過するようなパラメータ $t$ が与えられた範囲内に存在するための条件を考える。今回は $t$ に関して1次方程式であるため、係数による丁寧な場合分けが不可欠である。(3) では $t$ の範囲が分断されるため一見複雑に思えるが、それぞれの場合について地道に条件を整理すれば、存在し得ない条件(平方が負となる)が自然に除外され、シンプルな領域に帰着する。

答え

(1)

$$-4\sqrt{2} < a < 4\sqrt{2}$$

(2) 領域は、連立不等式

$$\begin{cases} x + y - 2 > 0 \\ x^2 + y^2 > 4 \end{cases}$$

を満たす部分、または連立不等式

$$\begin{cases} x + y - 2 < 0 \\ x^2 + y^2 < 4 \end{cases}$$

を満たす部分、または2点 $(0, 2), (2, 0)$ である。

図示すると、直線 $x + y - 2 = 0$ の上側と円 $x^2 + y^2 = 4$ の外部の共通部分、および直線の下側と円の内部の共通部分、さらに直線と円の交点の2点となる。境界線は点 $(0, 2), (2, 0)$ のみ含み、他は含まない。

(3) 領域は、不等式

$$x + y - 3 > 0 \quad \text{ただし、点 $(2, 2)$ を除く}$$

を満たす部分、または不等式

$$x^2 + y^2 < 4 \quad \text{ただし、点 $(1, 1)$ を除く}$$

を満たす部分である。

図示すると、直線 $x + y - 3 = 0$ の上側の領域(点 $(2, 2)$ は白丸で除く)と、円 $x^2 + y^2 = 4$ の内部(点 $(1, 1)$ は白丸で除く)となる。境界線はすべて含まない。

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。