トップ 基礎問題 数学3 極限 数列・極限 問題 8

数学3 数列・極限 問題 8 解説

数学3 数列・極限 問題 8 解説

方針・初手

漸化式が各項の積や累乗根の形で与えられているため、両辺の対数をとることで、和や差による線形の漸化式に帰着させるのが定石である。対数をとる前に、真数条件を満たすために数列の各項が正であることを確認する。

解法1

(1)

$a_1 = 1 > 0$, $a_2 = 2 > 0$ であり、漸化式 $a_{n+2} = \sqrt{a_n a_{n+1}}$ より、帰納的にすべての自然数 $n$ に対して $a_n > 0$ となることが分かる。

したがって、与えられた漸化式の両辺の、底を $2$ とする対数をとることができる。

$$\log_2 a_{n+2} = \log_2 \sqrt{a_n a_{n+1}}$$

対数の性質より、次のように変形できる。

$$\log_2 a_{n+2} = \frac{1}{2} (\log_2 a_n + \log_2 a_{n+1})$$

ここで、$b_n = \log_2 a_n$ とおくと、漸化式は以下のようになる。

$$b_{n+2} = \frac{1}{2} (b_n + b_{n+1})$$

$$2b_{n+2} - b_{n+1} - b_n = 0$$

この隣接3項間の漸化式の特性方程式 $2t^2 - t - 1 = 0$ を解くと、$(2t + 1)(t - 1) = 0$ より $t = 1, -\frac{1}{2}$ となる。 これを用いて、漸化式を2通りの等比数列の形に変形する。

$$\begin{aligned} b_{n+2} - b_{n+1} &= -\frac{1}{2} (b_{n+1} - b_n) \\ b_{n+2} + \frac{1}{2} b_{n+1} &= b_{n+1} + \frac{1}{2} b_n \end{aligned}$$

また、$b_n$ の初めの2項は次のようになる。

$$\begin{aligned} b_1 &= \log_2 a_1 = \log_2 1 = 0 \\ b_2 &= \log_2 a_2 = \log_2 2 = 1 \end{aligned}$$

数列 $\{b_{n+1} - b_n\}$ は、初項 $b_2 - b_1 = 1 - 0 = 1$、公比 $-\frac{1}{2}$ の等比数列であるから、一般項は次のように表される。

$$b_{n+1} - b_n = \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \cdots ①$$

数列 $\left\{b_{n+1} + \frac{1}{2} b_n\right\}$ は、すべての項が等しい定数数列であるから、次が成り立つ。

$$b_{n+1} + \frac{1}{2} b_n = b_2 + \frac{1}{2} b_1 = 1 + 0 = 1 \cdots ②$$

② $-$ ① より、$b_{n+1}$ を消去する。

$$\frac{3}{2} b_n = 1 - \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1}$$

$$b_n = \frac{2}{3} \left\{ 1 - \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \right\}$$

$b_n = \log_2 a_n$ であったから、$a_n = 2^{b_n}$ となる。よって、求める一般項は次の通りである。

$$a_n = 2^{\frac{2}{3} \left\{ 1 - \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \right\}}$$

(2)

(1)で求めた $a_n$ の式において、$n \to \infty$ の極限を考える。 $-1 < -\frac{1}{2} < 1$ であるから、次が成り立つ。

$$\lim_{n \to \infty} \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} = 0$$

したがって、指数の部分の極限は次のようになる。

$$\lim_{n \to \infty} \frac{2}{3} \left\{ 1 - \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \right\} = \frac{2}{3} (1 - 0) = \frac{2}{3}$$

指数関数 $y = 2^x$ は連続であるから、$a_n$ の極限は次のようになる。

$$\lim_{n \to \infty} a_n = 2^{\frac{2}{3}} = \sqrt[3]{4}$$

解説

積や商、累乗根のみで構成される漸化式では、両辺の対数をとることで和や差の線形漸化式に直す解法が基本である。対数をとる際は、真数が正であること( $a_n > 0$ )の確認を忘れないようにしたい。 また、本問では底として $2$ を用いたが、自然対数など他の底を用いても最終的な結果は等しくなる。計算途中の値が簡単になるよう、問題に登場する数値に合わせて底を選ぶとよい。

答え

(1)

$$a_n = 2^{\frac{2}{3} \left\{ 1 - \left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \right\}}$$

(2)

$$\lim_{n \to \infty} a_n = \sqrt[3]{4}$$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。