数学3 数列・極限 問題 19 解説

方針・初手
与えられた数列の漸化式から階差数列を読み取り、一般項 $a_n$ を求める。求めた $a_n$ を用いて不等式を解き、和の計算では部分分数分解を利用する。最後に、得られた和の式を用いて極限を計算する。
解法1
(1)
与えられた漸化式は $a_n = a_{n-1} + 10n - 3 \ (n \ge 2)$ である。
これを $n$ を $n+1$ に置き換えて整理すると、$n \ge 1$ において以下の式が成り立つ。
$$a_{n+1} - a_n = 10(n+1) - 3 = 10n + 7$$
よって、数列 $\{a_n\}$ の階差数列を $\{b_n\}$ とすると、$b_n = 10n + 7$ である。
$n \ge 2$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の一般項は以下のように求められる。
$$\begin{aligned} a_n &= a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} b_k \\ &= 7 + \sum_{k=1}^{n-1} (10k + 7) \\ &= 7 + 10 \cdot \frac{1}{2}(n-1)n + 7(n-1) \\ &= 7 + 5(n^2 - n) + 7n - 7 \\ &= 5n^2 + 2n \end{aligned}$$
この式に $n=1$ を代入すると $a_1 = 5 \cdot 1^2 + 2 \cdot 1 = 7$ となり、初項の条件とも一致する。
したがって、$a_n = 5n^2 + 2n$ である。
(2)
(1) で求めた $a_n$ を用いて、$a_n > 1000$ を満たす最小の自然数 $n$ を求める。
$$5n^2 + 2n > 1000$$
$n$ は自然数であり、$f(n) = 5n^2 + 2n$ とおくと、$f(n)$ は $n$ とともに単調に増加する。
ここで、いくつか $n$ の値を代入して $f(n)$ の値を概算する。
$n = 13$ のとき
$$f(13) = 5 \cdot 13^2 + 2 \cdot 13 = 5 \cdot 169 + 26 = 845 + 26 = 871 \le 1000$$
$n = 14$ のとき
$$f(14) = 5 \cdot 14^2 + 2 \cdot 14 = 5 \cdot 196 + 28 = 980 + 28 = 1008 > 1000$$
よって、$a_n > 1000$ となる最小の $n$ は $14$ である。
(3)
求める和の式の分母 $3k + a_k$ を計算する。
$$3k + a_k = 3k + 5k^2 + 2k = 5k^2 + 5k = 5k(k+1)$$
これより、求める和は次のように変形できる。
$$\begin{aligned} \sum_{k=1}^n \frac{2}{3k+a_k} &= \sum_{k=1}^n \frac{2}{5k(k+1)} \\ &= \frac{2}{5} \sum_{k=1}^n \left( \frac{1}{k} - \frac{1}{k+1} \right) \end{aligned}$$
括弧の中を展開して和を計算する。
$$\begin{aligned} \frac{2}{5} \sum_{k=1}^n \left( \frac{1}{k} - \frac{1}{k+1} \right) &= \frac{2}{5} \left\{ \left( 1 - \frac{1}{2} \right) + \left( \frac{1}{2} - \frac{1}{3} \right) + \dots + \left( \frac{1}{n} - \frac{1}{n+1} \right) \right\} \\ &= \frac{2}{5} \left( 1 - \frac{1}{n+1} \right) \\ &= \frac{2n}{5(n+1)} \end{aligned}$$
(4)
(3) の結果を利用して極限を計算する。
$$\begin{aligned} \lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^n \frac{2}{3k+a_k} &= \lim_{n \to \infty} \frac{2}{5} \left( 1 - \frac{1}{n+1} \right) \\ &= \frac{2}{5} (1 - 0) \\ &= \frac{2}{5} \end{aligned}$$
解説
階差数列から一般項を求める基本的な手法と、部分分数分解を利用した和の計算、そして数列の極限を組み合わせた総合問題である。
漸化式が $a_n = a_{n-1} + f(n)$ の形をしている場合、数列の階差が $f(n)$ となることに着目して一般項を求めるのが定石である。この際、階差数列の公式を適用する範囲が $n \ge 2$ であることに注意し、求めた式が $n=1$ でも成立することを確認する必要がある。
また、分母に二次式が現れる分数の和は、因数分解をして部分分数分解に持ち込むと計算が容易になることが多い。極限計算においては、和の形を簡単な式にまとめてから極限をとることで、計算ミスを防ぐことができる。
答え
(1)
$a_n = 5n^2 + 2n$
(2)
$14$
(3)
$\frac{2n}{5(n+1)}$
(4)
$\frac{2}{5}$
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