数学A 場合の数 問題 55 解説

方針・初手
サイコロを4回投げるので、目の出方は順序を区別する。したがって、条件を満たす4個の並びを数える問題である。
「少なくとも1回出る」は、全体から「出ない場合」を引く包除原理で処理する。また、最小値と最大値が指定される場合は、すべての目がその範囲内に入り、かつ両端の値が少なくとも1回ずつ出ることを利用する。
解法1
まず、1の目も3の目も少なくとも1回は出る場合を数える。
4回の出方全体は
$$ 6^4 $$
通りである。このうち、1が1回も出ない出方は $5^4$ 通り、3が1回も出ない出方も $5^4$ 通りである。
ただし、1も3も出ない出方は、2種類の引き算で重複して引いているので、戻す必要がある。このとき使える目は $2,4,5,6$ の4種類なので $4^4$ 通りである。
よって
$$ 6^4-2\cdot 5^4+4^4 =1296-1250+256 =302 $$
である。
次に、1から3の目のどの目も少なくとも1回出る場合を数える。
1,2,3のうち、少なくとも1つが出ない場合を包除原理で除く。全体は $6^4$ 通りである。
1,2,3のうち1種類が出ない場合は、出ない目の選び方が $3$ 通りあり、それぞれ $5^4$ 通りである。
1,2,3のうち2種類が出ない場合は、出ない目の選び方が ${}_{3}\mathrm{C}_{2}$ 通りあり、それぞれ $4^4$ 通りである。
1,2,3の3種類すべてが出ない場合は、使える目が $4,5,6$ の3種類なので $3^4$ 通りである。
したがって
$$ 6^4-{}_{3}\mathrm{C}_{1}5^4+{}_{3}\mathrm{C}_{2}4^4-{}_{3}\mathrm{C}_{3}3^4 =1296-1875+768-81 =108 $$
である。
次に、最大の目が5で、最小の目が2である場合を数える。
すべての目は $2,3,4,5$ のいずれかでなければならない。そのうえで、2と5が少なくとも1回ずつ出る必要がある。
まず $2,3,4,5$ の4種類だけを使う出方は $4^4$ 通りである。ここから、2が出ない場合と5が出ない場合を除く。
2が出ない場合は $3,4,5$ の3種類なので $3^4$ 通り、5が出ない場合も $2,3,4$ の3種類なので $3^4$ 通りである。
ただし、2も5も出ない場合、使える目は $3,4$ の2種類なので $2^4$ 通りであり、重複して引いているため戻す。
よって
$$ 4^4-2\cdot 3^4+2^4 =256-162+16 =110 $$
である。
最後に、最小の目が $a$、最大の目が $b$ である場合を一般に数える。
すべての目は
$$ a,a+1,\ldots,b $$
のいずれかでなければならない。この範囲にある整数は
$$ b-a+1 $$
個である。
そのうえで、最小値が $a$ で最大値が $b$ となるためには、$a$ と $b$ がともに少なくとも1回ずつ出る必要がある。
したがって、包除原理より
$$ (b-a+1)^4-2(b-a)^4+(b-a-1)^4 $$
通りである。
これを整理すると、
$$ \begin{aligned} (b-a+1)^4-2(b-a)^4+(b-a-1)^4 &=12(b-a)^2+2 \end{aligned} $$
となる。
解説
この問題は、いずれも「4回の結果を順序つきで数える」ことが前提である。サイコロを4回投げるので、例えば $(1,3,2,4)$ と $(3,1,2,4)$ は別の出方として扱う。
「少なくとも1回出る」は、直接数えるよりも、出ない場合を除く包除原理が安定する。特に最後の一般式では、最大値と最小値を指定する条件を「範囲内に収まる」かつ「両端が出る」と読み替えるのが重要である。
答え
$$ \boxed{キ=302} $$
$$ \boxed{ク=108} $$
$$ \boxed{ケ=110} $$
$$ \boxed{コ=(b-a+1)^4-2(b-a)^4+(b-a-1)^4} $$
また、整理して
$$ \boxed{コ=12(b-a)^2+2} $$
としてもよい。
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