数学A 場合の数 問題 59 解説

方針・初手
対角線を2本選ぶ問題なので、まず対角線全体の本数を数える。
正 $n$ 角形の対角線の本数は、頂点2個の選び方から辺の本数を引いて
$$ {}_{n}\mathrm{C}_{2}-n=\frac{n(n-3)}{2} $$
である。
2本の対角線の共有の仕方は、次の3つに分けられる。
(i) 頂点を共有する。
(ii) 頂点以外の点、つまり内部の交点を共有する。
(iii) 共有点をもたない。
この3つは互いに重ならず、すべての場合を尽くす。
解法1
まず、頂点を共有する対角線の組を数える。
1つの頂点から引ける対角線は、隣り合う2頂点と自分自身を除いた頂点に向かうものなので
$$ n-3 $$
本である。
したがって、1つの頂点を共有点としてもつ対角線2本の選び方は
$$ {}_{n-3}\mathrm{C}_{2} $$
通りである。頂点は $n$ 個あり、異なる2本の対角線が2つの頂点を同時に共有することはない。よって、頂点を共有する対角線の組は
$$ \begin{aligned} n{}_{n-3}\mathrm{C}_{2} &= \frac{n(n-3)(n-4)}{2} \end{aligned} $$
通りである。
次に、頂点以外の点を共有する対角線の組を数える。
凸な $n$ 角形において、2本の対角線が内部で交わるためには、4つの異なる頂点を選び、それらを円周上の順に見たとき、互い違いになる2本を結べばよい。
逆に、4つの頂点を選ぶと、その4頂点でできる四角形の2本の対角線はちょうど1組だけ内部で交わる。したがって、頂点以外の点を共有する対角線の組は
$$ \begin{aligned} {}_{n}\mathrm{C}_{4} &= \frac{n(n-1)(n-2)(n-3)}{24} \end{aligned} $$
通りである。
最後に、共有点をもたない対角線の組を数える。
対角線全体の本数は $\dfrac{n(n-3)}{2}$ 本であるから、異なる2本の対角線の組全体は
$$ {}_{\frac{n(n-3)}{2}}\mathrm{C}_{2} $$
通りである。
ここから、頂点を共有するものと、頂点以外の点を共有するものを除けばよい。よって求める数は
$$ \begin{aligned} &{}_{\frac{n(n-3)}{2}}\mathrm{C}_{2} &= n{}_{n-3}\mathrm{C}_{2} {}_{n}\mathrm{C}_{4} \\ &= \frac{n(n-3)(n^2-3n-2)}{8} &= \frac{n(n-3)(n-4)}{2} \frac{n(n-1)(n-2)(n-3)}{24} \\ &= \frac{n(n-3)}{24} {3(n^2-3n-2)-12(n-4)-(n-1)(n-2)} \\ &= \frac{n(n-3)}{24} {2n^2-18n+40} \\ &= \frac{n(n-3)(n-4)(n-5)}{12}. \end{aligned} $$
解説
この問題の要点は、「2本の対角線の組」を共有点の種類で分類することである。
頂点を共有する場合は、1つの頂点に注目して、その頂点から出る対角線を2本選ぶ。
内部で交わる場合は、4頂点を選ぶことと1対1に対応させるのが典型的である。4つの頂点を選ぶと、それらが作る四角形の2本の対角線がちょうど1組の交差する対角線を与える。
共有点をもたない場合を直接数えるよりも、対角線2本の全体から、共有点をもつ2種類を引く方が処理が簡潔である。
答え
(1)
$$ \frac{n(n-3)(n-4)}{2} $$
(2)
$$ \begin{aligned} {}_{n}\mathrm{C}_{4} &= \frac{n(n-1)(n-2)(n-3)}{24} \end{aligned} $$
(3)
$$ \frac{n(n-3)(n-4)(n-5)}{12} $$
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