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数学A 確率 問題 42 解説

数学A 確率 問題 42 解説

方針・初手

勝敗を確率で直接考えるより、A の手と B の手の組をすべて数える。A と B が独立に同じ確率で手を選ぶので、すべての順序つきの組は同様に確からしい。

特に、手の種類が $n$ 個なら組は $n^2$ 通りあり、そのうち A が勝つ組、引き分ける組を数えればよい。

解法1

(1)

A, B がそれぞれ「石」「はさみ」「紙」の $3$ 種類から選ぶので、起こりうる組は

$$ 3^2=9 $$

通りである。

A が勝つのは、次の $3$ 通りである。

$$ (\text{石},\text{はさみ}),\quad (\text{はさみ},\text{紙}),\quad (\text{紙},\text{石}) $$

したがって、A が B に勝つ確率は

$$ \frac{3}{9}=\frac{1}{3} $$

である。

また、引き分けになるのは同じ手を出した場合であり、

$$ (\text{石},\text{石}),\quad (\text{はさみ},\text{はさみ}),\quad (\text{紙},\text{紙}) $$

の $3$ 通りである。よって、引き分ける確率は

$$ \frac{3}{9}=\frac{1}{3} $$

である。

(2)

手は「石」「はさみ」「紙」「水」の $4$ 種類であるから、起こりうる組は

$$ 4^2=16 $$

通りである。

A の手ごとに、A が勝つ B の手を数える。

「石」は「はさみ」に勝つので、勝つ相手は $1$ 種類である。

「はさみ」は「紙」に勝つので、勝つ相手は $1$ 種類である。

「紙」は「石」と「水」に勝つので、勝つ相手は $2$ 種類である。

「水」は「石」と「はさみ」に勝つので、勝つ相手は $2$ 種類である。

したがって、A が勝つ組の総数は

$$ 1+1+2+2=6 $$

通りである。よって、A が勝つ確率は

$$ \frac{6}{16}=\frac{3}{8} $$

である。

また、引き分けは同じ手どうしの場合だけなので、

$$ (\text{石},\text{石}),\quad (\text{はさみ},\text{はさみ}),\quad (\text{紙},\text{紙}),\quad (\text{水},\text{水}) $$

の $4$ 通りである。したがって、引き分ける確率は

$$ \frac{4}{16}=\frac{1}{4} $$

である。

(3)

「土」を加えた $5$ 種類の手について、同じ手どうしの場合にのみ引き分けるとする。したがって、異なる $2$ 種類の手の間では、必ず一方が勝ち、他方が負ける。

B は $5$ 種類の手から等確率で選ぶので、A の勝つ確率が A の選ぶ手によらないためには、A がどの手を出しても、勝てる相手の手の数が同じでなければならない。

$5$ 種類の手のうち、同じ手には引き分けるので、各手について他の $4$ 種類との勝敗を考えればよい。

異なる $2$ 種類の組は

$$ {}_{5}\mathrm{C}_{2}=10 $$

組ある。それぞれの組で勝つ手はちょうど $1$ つだから、全体で勝ち関係は $10$ 個ある。

各手が同じ個数だけ勝つとすると、その個数を $d$ として

$$ 5d=10 $$

より

$$ d=2 $$

である。

つまり、各手は他の $4$ 種類のうち、ちょうど $2$ 種類に勝ち、ちょうど $2$ 種類に負けるようにすればよい。

すでに決まっている $4$ 種類の手の勝ち数を数えると、次のようになる。

$$ \begin{array}{c|c} \text{手} & \text{すでに勝てる相手の数} \\ \hline \text{石} & 1 \\ \text{はさみ} & 1 \\ \text{紙} & 2 \\ \text{水} & 2 \end{array} $$

各手の勝ち数を $2$ にそろえる必要があるので、「石」と「はさみ」は新しく加えた「土」に勝つようにしなければならない。一方、「紙」と「水」はすでに勝ち数が $2$ なので、「土」には負けるようにしなければならない。

したがって、土との勝敗規則は次のように定めればよい。

$$ \text{石は土に勝つ},\quad \text{はさみは土に勝つ},\quad \text{土は紙に勝つ},\quad \text{土は水に勝つ} $$

このとき、各手が勝てる相手は次のようになる。

$$ \begin{array}{c|c} \text{手} & \text{勝てる相手} \\ \hline \text{石} & \text{はさみ,土} \\ \text{はさみ} & \text{紙,土} \\ \text{紙} & \text{石,水} \\ \text{水} & \text{石,はさみ} \\ \text{土} & \text{紙,水} \end{array} $$

どの手も勝てる相手が $2$ 種類であるから、B が $5$ 種類から等確率で選ぶとき、A の勝つ確率は A の選ぶ手によらず

$$ \frac{2}{5} $$

となる。

解説

この問題では、勝敗表を作って「勝つ組の数」を数えるのが基本である。

(1) の通常のじゃんけんでは、各手がちょうど $1$ 種類に勝ち、$1$ 種類に負けるので、勝ち・負け・引き分けが対称になる。

(2) では「水」を加えたことで対称性が崩れる。「紙」と「水」は $2$ 種類に勝つが、「石」と「はさみ」は $1$ 種類にしか勝たない。そのため、勝つ確率は単純に $\frac{1}{3}$ にはならない。

(3) では、A の勝つ確率が A の選ぶ手によらないようにするには、各手の勝てる相手の数をそろえる必要がある。$5$ 種類の手では、異なる手どうしの勝敗が全部で ${}_{5}\mathrm{C}_{2}=10$ 個あり、これを $5$ 種類の手に均等に割り振るので、各手は $2$ 勝ずつでなければならない。この条件から「土」と既存の $4$ 種類との勝敗が決まる。

答え

(1)

A が B に勝つ確率は

$$ \frac{1}{3} $$

引き分ける確率は

$$ \frac{1}{3} $$

(2)

A が勝つ確率は

$$ \frac{3}{8} $$

引き分ける確率は

$$ \frac{1}{4} $$

(3)

土との勝敗規則を

$$ \text{石は土に勝つ},\quad \text{はさみは土に勝つ},\quad \text{土は紙に勝つ},\quad \text{土は水に勝つ} $$

と定めればよい。

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