トップ 基礎問題 数学A 確率 確率 問題 68

数学A 確率 問題 68 解説

数学A 確率 問題 68 解説

方針・初手

さいころを $n$ 回投げるので、全事象は $6^n$ 通りである。

最小公倍数 $l$ は、出た目全体の集合によって決まる。(1) は包除原理、(2) は「すべて奇数」、(3) は「出た目の中に、すべての出た目の倍数になっているものがある」と考える。

解法1

(1)

「$2$ が一度も出ない」事象を $A$、「$3$ が一度も出ない」事象を $B$ とする。

求める確率は $P(A\cup B)$ である。

$2$ が一度も出ないためには、各回で $2$ 以外の $5$ 通りが出ればよいから、

$$ P(A)=\left(\frac{5}{6}\right)^n $$

同様に、

$$ P(B)=\left(\frac{5}{6}\right)^n $$

また、$2$ も $3$ も一度も出ないためには、各回で $1,4,5,6$ のいずれかが出ればよいから、

$$ P(A\cap B)=\left(\frac{4}{6}\right)^n=\left(\frac{2}{3}\right)^n $$

したがって、包除原理より、

$$ \begin{aligned} P(A\cup B) &= P(A)+P(B)-P(A\cap B) \\ 2\left(\frac{5}{6}\right)^n-\left(\frac{2}{3}\right)^n \end{aligned} $$

である。

(2)

$l$ が奇数になるためには、出た目がすべて奇数でなければならない。

さいころの目のうち奇数は $1,3,5$ の $3$ 通りであるから、各回で奇数が出る確率は

$$ \frac{3}{6}=\frac{1}{2} $$

である。

よって、$n$ 回すべてで奇数が出る確率は

$$ \left(\frac{1}{2}\right)^n $$

である。

(3)

$l$ が出た目の $1$ つに等しいとは、ある出た目 $k$ が存在して、他のすべての出た目が $k$ の約数であるということである。

$l$ としてあり得る値は $1,2,3,4,5,6$ である。それぞれの場合について、「すべての出た目が $l$ の約数であり、かつ $l$ が少なくとも一度出る」ような列を数える。

$l=1$ のとき、使える目は $1$ のみであるから、列は

$$ 1 $$

通りである。

$l=2$ のとき、使える目は $1,2$ であり、少なくとも一度 $2$ が出る必要がある。よって、

$$ 2^n-1^n=2^n-1 $$

通りである。

$l=3$ のとき、使える目は $1,3$ であり、少なくとも一度 $3$ が出る必要がある。よって、

$$ 2^n-1 $$

通りである。

$l=4$ のとき、使える目は $1,2,4$ であり、少なくとも一度 $4$ が出る必要がある。よって、

$$ 3^n-2^n $$

通りである。

$l=5$ のとき、使える目は $1,5$ であり、少なくとも一度 $5$ が出る必要がある。よって、

$$ 2^n-1 $$

通りである。

$l=6$ のとき、使える目は $1,2,3,6$ であり、少なくとも一度 $6$ が出る必要がある。よって、

$$ 4^n-3^n $$

通りである。

これらは $l$ の値が異なるため重複しない。したがって、条件を満たす列の総数は

$$ \begin{aligned} &1+(2^n-1)+(2^n-1)+(3^n-2^n)+(2^n-1)+(4^n-3^n)\\ &=4^n+2\cdot 2^n-2 \end{aligned} $$

である。

全事象は $6^n$ 通りなので、求める確率は

$$ \frac{4^n+2\cdot 2^n-2}{6^n} $$

である。

解説

(1) は「少なくとも一方」という表現から、包除原理を使うのが自然である。「$2$ が出ない」と「$3$ が出ない」は重なりを持つため、その重なりを一度引く必要がある。

(2) は最小公倍数の性質を見る問題である。偶数が一度でも出れば最小公倍数は偶数になるので、$l$ が奇数であることは、出た目がすべて奇数であることと同値である。

(3) は単に「最小公倍数が $1$ から $6$ のどれか」と考えるだけでは不十分である。例えば $2$ と $3$ が出ると最小公倍数は $6$ になるが、$6$ が出ていない場合には「$l$ が出た目の $1$ つに等しい」とはいえない。したがって、$l$ 自身が少なくとも一度出る条件を入れて数える必要がある。

答え

(1)

$$ 2\left(\frac{5}{6}\right)^n-\left(\frac{2}{3}\right)^n $$

(2)

$$ \left(\frac{1}{2}\right)^n $$

(3)

$$ \frac{4^n+2\cdot 2^n-2}{6^n} $$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。