数学A 確率 問題 105 解説

方針・初手
各試合の勝敗は直前の試合結果だけで次の勝率が決まる。したがって、(1) は $n$ 試合目に A が勝つ確率 $a_n$ の漸化式を立てる。
(2) は、B が勝つ2試合の位置を $i<j$ とおき、連勝しない条件を $j-i\geqq 2$ として数え上げる。
解法1
(1)
$n$ 試合目に A が勝つ確率を $a_n$ とする。$n\geqq 2$ のとき、$(n-1)$ 試合目に A が勝っていれば次に A が勝つ確率は $p$、B が勝っていれば次に A が勝つ確率は $q$ である。
よって
$$ a_n=pa_{n-1}+q(1-a_{n-1}) $$
である。整理すると
$$ a_n=q+(p-q)a_{n-1} $$
となる。
定数解を $\alpha$ とすると
$$ \alpha=q+(p-q)\alpha $$
より
$$ \alpha=\frac{q}{1-p+q} $$
である。したがって
$$ a_n-\frac{q}{1-p+q}=(p-q)\left(a_{n-1}-\frac{q}{1-p+q}\right) $$
である。
また、$a_1=p$ だから
$$ a_n=\frac{q}{1-p+q}+\left(p-\frac{q}{1-p+q}\right)(p-q)^{n-1} $$
となる。これを整理すると
$$ a_n=\frac{q+(1-p)(p-q)^n}{1-p+q} $$
である。
(2)
B が勝つ2試合を $i$ 試合目、$j$ 試合目とする。ただし
$$ 1\leqq i<j\leqq n,\qquad j-i\geqq 2 $$
である。
まず、$j<n$ の場合を考える。このとき、2回目の B 勝ちのあとにも試合があるので、その直後は A 勝ちでなければならない。
$i=1$ のとき、該当する並びの確率は
$$ (1-p)q p^{j-3}(1-p)q p^{n-j-1} =(1-p)^2q^2p^{n-4} $$
である。
$i>1$ のとき、該当する並びの確率は
$$ p^{i-1}(1-p)q p^{j-i-2}(1-p)q p^{n-j-1} =(1-p)^2q^2p^{n-4} $$
である。
したがって、$j<n$ の場合は、どの位置の組 $(i,j)$ でも確率は
$$ (1-p)^2q^2p^{n-4} $$
である。
このような組の個数は
$$ \sum_{j=3}^{n-1}(j-2)=\frac{(n-2)(n-3)}{2} $$
である。
次に、$j=n$ の場合を考える。この場合、最後の B 勝ちのあとに $B\to A$ の遷移が不要である。
$i=1$ のとき、該当する並びの確率は
$$ (1-p)q p^{n-3}(1-p) =(1-p)^2q p^{n-3} $$
である。
$i>1$ のとき、該当する並びの確率は
$$ p^{i-1}(1-p)q p^{n-i-2}(1-p) =(1-p)^2q p^{n-3} $$
である。
したがって、$j=n$ の場合は、どの位置の組でも確率は
$$ (1-p)^2q p^{n-3} $$
である。
このような組の個数は
$$ n-2 $$
である。
以上より
$$ b_n=(n-2)(1-p)^2q p^{n-3} +\frac{(n-2)(n-3)}{2}(1-p)^2q^2p^{n-4} $$
である。$p>0$ なので、これは $n\geqq 3$ に対して
$$ b_n=(n-2)(1-p)^2q p^{n-3} \left(1+\frac{(n-3)q}{2p}\right) $$
とまとめられる。
解説
(1) は、直前の試合結果だけで次の勝率が決まるため、一次漸化式に落とすのが基本である。定数解を引くことで等比型の漸化式になる。
(2) では、B がちょうど2回勝ち、しかも連勝しないので、B の勝つ位置を2つ選び、それらが隣り合わないようにする。ただし、2回目の B 勝ちが最後の試合かどうかで、最後に $B\to A$ の遷移が必要かどうかが変わる。この違いを分けることが重要である。
答え
(1)
$$ a_n=\frac{q+(1-p)(p-q)^n}{1-p+q} $$
(2)
$$ b_n=(n-2)(1-p)^2q p^{n-3} \left(1+\frac{(n-3)q}{2p}\right) \qquad (n\geqq 3) $$
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