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数学A 確率 問題 110 解説

数学A 確率 問題 110 解説

方針・初手

同時に取り出すので、取り出し方は順序を区別せず組合せで数える。

(1), (2) は和の偶奇だけを見る。$1$ から $2n$ までには奇数が $n$ 個、偶数が $n$ 個あることを使う。

(3) は $1 \leqq a < b \leqq 2n$ として、$a+b \geqq 2n+1$ を満たす組を数える。

解法1

(1) まず、$1$ から $2n$ までには奇数が $n$ 個、偶数が $n$ 個ある。

2枚の和が偶数になるのは、2枚がともに奇数、またはともに偶数のときである。したがって、そのような取り出し方は

$$ {}_{n}\mathrm{C}_{2}+{}_{n}\mathrm{C}_{2} $$

通りである。

全体の取り出し方は

$$ {}_{2n}\mathrm{C}_{2} $$

通りなので、求める確率は

$$ \begin{aligned} \frac{{}_{n}\mathrm{C}_{2}+{}_{n}\mathrm{C}_{2}}{{}_{2n}\mathrm{C}_{2}} &= \frac{2\cdot \frac{n(n-1)}{2}}{\frac{2n(2n-1)}{2}} \\ \frac{n-1}{2n-1} \end{aligned} $$

である。

次に (2) を考える。3枚の和が偶数になるのは、奇数が書かれたカードの枚数が偶数のときである。3枚の中の奇数の枚数は $0,1,2,3$ のいずれかであるから、条件を満たすのは奇数の枚数が $0$ 枚または $2$ 枚の場合である。

奇数が $0$ 枚、つまり3枚すべて偶数である取り出し方は

$$ {}_{n}\mathrm{C}_{3} $$

通りである。

奇数が $2$ 枚、偶数が $1$ 枚である取り出し方は

$$ {}_{n}\mathrm{C}_{2}{}_{n}\mathrm{C}_{1} $$

通りである。

したがって、条件を満たす取り出し方は

$$ {}_{n}\mathrm{C}_{3}+{}_{n}\mathrm{C}_{2}{}_{n}\mathrm{C}_{1} $$

通りである。全体の取り出し方は

$$ {}_{2n}\mathrm{C}_{3} $$

通りだから、求める確率は

$$ \frac{{}_{n}\mathrm{C}_{3}+{}_{n}\mathrm{C}_{2}{}_{n}\mathrm{C}_{1}}{{}_{2n}\mathrm{C}_{3}} $$

である。これを整理すると、

$$ \begin{aligned} {}_{n}\mathrm{C}_{3}+{}_{n}\mathrm{C}_{2}{}_{n}\mathrm{C}_{1} &= \frac{n(n-1)(n-2)}{6}+\frac{n(n-1)}{2}\cdot n \\ &= \frac{n(n-1)(n-2)+3n^2(n-1)}{6} \\ &= \frac{n(n-1)(4n-2)}{6} \\ &= \frac{n(n-1)(2n-1)}{3} \end{aligned} $$

であり、

$$ \begin{aligned} {}_{2n}\mathrm{C}_{3} &= \frac{2n(2n-1)(2n-2)}{6} \\ \frac{2n(n-1)(2n-1)}{3} \end{aligned} $$

である。よって

$$ \begin{aligned} \frac{{}_{n}\mathrm{C}_{3}+{}_{n}\mathrm{C}_{2}{}_{n}\mathrm{C}_{1}}{{}_{2n}\mathrm{C}_{3}} &= \frac{\frac{n(n-1)(2n-1)}{3}}{\frac{2n(n-1)(2n-1)}{3}} \\ \frac{1}{2} \end{aligned} $$

となる。

最後に (3) を考える。取り出した2枚に書かれた数を $a,b$ とし、$a<b$ とする。このとき

$$ 1 \leqq a < b \leqq 2n $$

であり、条件は

$$ a+b \geqq 2n+1 $$

である。

$a$ を固定して、条件を満たす $b$ の個数を数える。

$a=1,2,\dots,n$ のとき、$b$ は

$$ b \geqq 2n+1-a $$

を満たす必要がある。このとき $b$ の個数は

$$ 2n-(2n+1-a)+1=a $$

個である。

一方、$a=n+1,n+2,\dots,2n-1$ のときは、$b>a$ であれば自動的に

$$ a+b \geqq 2n+1 $$

が成り立つ。したがって、このときの $b$ の個数は

$$ 2n-a $$

個である。

よって、条件を満たす組 $(a,b)$ の個数は

$$ \sum_{a=1}^{n} a+\sum_{a=n+1}^{2n-1}(2n-a) $$

である。これを計算すると、

$$ \sum_{a=1}^{n} a=\frac{n(n+1)}{2} $$

であり、また

$$ \begin{aligned} \sum_{a=n+1}^{2n-1}(2n-a) &= (n-1)+(n-2)+\cdots+1 \\ \frac{n(n-1)}{2} \end{aligned} $$

であるから、条件を満たす取り出し方は

$$ \begin{aligned} \frac{n(n+1)}{2}+\frac{n(n-1)}{2} &= n^2 \end{aligned} $$

通りである。

全体の取り出し方は

$$ {}_{2n}\mathrm{C}_{2}=n(2n-1) $$

通りなので、求める確率は

$$ \begin{aligned} \frac{n^2}{n(2n-1)} &= \frac{n}{2n-1} \end{aligned} $$

である。

解説

(1), (2) では、実際の数の大きさではなく偶奇だけが重要である。和が偶数になる条件は、選んだ奇数の個数が偶数であることに言い換えられる。

(2) では「奇数が $0$ 枚または $2$ 枚」と場合分けするのが最も直接的である。3枚の和の偶奇は、奇数が何枚含まれるかだけで決まる。

(3) では、2枚を $a<b$ とおいて数えると重複なく数えられる。$a$ が小さい場合と大きい場合で、$b$ に課される条件が変わるため、$a\leqq n$ と $a\geqq n+1$ に分けるのが自然である。

答え

(1)

$$ \frac{n-1}{2n-1} $$

(2)

$$ \frac{1}{2} $$

(3)

$$ \frac{n}{2n-1} $$

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