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数学A 整数問題 問題 9 解説

数学A 整数問題 問題 9 解説

方針・初手

与えられた掛け算は

$$ 1AB3\times C=DEFG $$

である。$A,B,C,D,E,F,G$ は互いに異なり、しかもすべて $2,4,5,6,7,8,9$ のいずれかであるから、これら $7$ 個の数字をちょうど一度ずつ使う。

まず一の位の計算 $3C$ から $C$ の候補を絞り、その後、各桁の繰り上がりを追跡する。

解法1

一の位から十の位への繰り上がりを $p$、十の位から百の位への繰り上がりを $q$、百の位から千の位への繰り上がりを $r$ とする。

各桁の計算は

$$ \begin{aligned} 3C&=G+10p,\\ BC+p&=F+10q,\\ AC+q&=E+10r,\\ C+r&=D \end{aligned} $$

である。ただし最後の式は、積が $4$ 桁の数 $DEFG$ であることによる。

まず $3C$ を調べる。$C$ は $2,4,5,6,7,8,9$ のいずれかである。

$$ \begin{array}{c|c|c} C & 3C & G\\ \hline 2 & 6 & 6\\ 4 & 12 & 2\\ 5 & 15 & 5\\ 6 & 18 & 8\\ 7 & 21 & 1\\ 8 & 24 & 4\\ 9 & 27 & 7 \end{array} $$

$G$ も $2,4,5,6,7,8,9$ のいずれかであり、かつ $G\ne C$ でなければならない。したがって $C=5$ は $G=C$ となるので不可、$C=7$ は $G=1$ となるので不可である。

よって

$$ C=2,4,6,8,9 $$

に絞られる。

また、$1AB3\ge 1243$ であるから、$C=9$ なら

$$ 1AB3\times 9\ge 1243\times 9=11187 $$

となり、積が $5$ 桁になってしまう。よって $C=9$ は不可である。

さらに $C=8$ のとき、積が $4$ 桁であるには

$$ 1AB3\le \frac{9999}{8}=1249.875 $$

でなければならない。したがって $A=2,\ B=4$ が必要である。しかし $C=8$ のとき一の位から $G=4$ であり、$B=G=4$ となってしまう。これは相異なる条件に反する。よって $C=8$ も不可である。

したがって残る候補は

$$ C=2,4,6 $$

である。

(i) $C=2$ の場合

一の位より $G=6,\ p=0$ である。

千の位では

$$ D=C+r=2+r $$

である。$D$ は $2,4,5,6,7,8,9$ のいずれかで、かつ $D\ne C$ だから、$r=0$ は不可である。また $r=1$ なら $D=3$ となり、これも使える数字ではない。

一方、百の位の繰り上がり $r$ は

$$ r=\left\lfloor \frac{2A+q}{10}\right\rfloor $$

であり、$A\le 9,\ q\le 1$ だから

$$ 2A+q\le 19 $$

である。したがって $r\le 1$ である。

$C=2$ では $r=0,1$ のどちらも不可であるから、$C=2$ は不可能である。

(ii) $C=6$ の場合

一の位より

$$ 3C=18 $$

なので、$G=8,\ p=1$ である。

千の位では

$$ D=6+r $$

である。$D$ は $2,4,5,7,9$ のいずれかで、かつ $D>6$ だから

$$ D=7\ \text{または}\ 9 $$

である。

まず $D=7$ とする。このとき $r=1$ であるから、

$$ 10\le 6A+q\le 19 $$

が必要である。$A$ は $2,4,5,7,9$ のいずれかであるから、これを満たすのは $A=2$ のみである。

このとき

$$ E=6A+q-10=12+q-10=q+2 $$

である。残る $B$ の候補は $4,5,9$ であり、

$$ q=\left\lfloor\frac{6B+1}{10}\right\rfloor $$

だから、

$$ \begin{array}{c|c|c} B & q & E\\ \hline 4 & 2 & 4\\ 5 & 3 & 5\\ 9 & 5 & 7 \end{array} $$

となる。$B=4,5$ では $E=B$、$B=9$ では $E=D$ となるので、いずれも相異なる条件に反する。よって $D=7$ は不可である。

次に $D=9$ とする。このとき $r=3$ であるから、

$$ 30\le 6A+q\le 39 $$

が必要である。これを満たすのは $A=5$ のみである。

このとき

$$ E=6A+q-30=q $$

である。残る $B$ の候補は $2,4,7$ であり、

$$ \begin{array}{c|c|c|c} B & q & E & F\\ \hline 2 & 1 & 1 & 3\\ 4 & 2 & 2 & 5\\ 7 & 4 & 4 & 3 \end{array} $$

となる。$B=2$ では $E=1$、$B=7$ では $F=3$ となり、使える数字ではない。$B=4$ では $F=5=A$ となる。したがって $D=9$ も不可である。

よって $C=6$ は不可能である。

(iii) $C=4$ の場合

一の位より

$$ 3C=12 $$

なので、$G=2,\ p=1$ である。

残る数字は $5,6,7,8,9$ であり、$A,B,D,E,F$ はこれらを一度ずつ使う。

千の位では

$$ D=4+r $$

である。ここで

$$ q=\left\lfloor\frac{4B+1}{10}\right\rfloor $$

である。$B$ は $5,6,7,8,9$ のいずれかなので、$q$ は $2$ または $3$ である。

百の位を調べる。

$A=5$ のとき、$4A+q=20+q$ であるから $r=2$ となり、$E=q$ である。よって $E=2$ または $3$ となるが、どちらも残りの数字として使えない。したがって不可である。

$A=6$ のとき、$4A+q=24+q$ であるから $r=2$ となり、$D=6$ である。これは $D=A$ となるので不可である。

$A=7$ のとき、$4A+q=28+q$ であるから $r=3$ となり、$D=7$ である。これは $D=A$ となるので不可である。

$A=8$ のとき、$4A+q=32+q$ であるから、$q=2$ なら $E=4$ となって $C$ と重なる。よって $q=3$ が必要である。このとき $B=9$ でなければならず、

$$ 4B+1=37 $$

より $F=7$ となる。しかしこの場合 $D=7$ でもあるから、$F=D$ となり不可である。

したがって $A=9$ でなければならない。

$A=9$ のとき

$$ 4A+q=36+q $$

である。$q=3$ なら $E=9$ となり $A$ と重なるため不可である。よって $q=2$ である。

$q=2$ となるには $B=5,6,7$ のいずれかである。ただし $D=7$ なので $B\ne 7$ である。

十の位を調べると

$$ F=4B+1-20=4B-19 $$

である。

$B=5$ なら $F=1$ となり、使える数字ではない。したがって

$$ B=6 $$

である。このとき

$$ F=4\cdot 6-19=5 $$

であり、さらに

$$ E=4A+q-30=36+2-30=8 $$

である。

よって

$$ A=9,\quad B=6,\quad C=4,\quad D=7,\quad E=8,\quad F=5,\quad G=2 $$

となる。

実際に確認すると

$$ 1963\times 4=7852 $$

であり、条件をすべて満たす。

解説

この問題では、一の位の $3C$ から始めることで、$C$ の候補を大きく減らせる。特に $C=5$ は $G=C$、$C=7$ は $G=1$ となるため直ちに除外できる。

その後は、単に試すのではなく、繰り上がりを文字で置くのが有効である。千の位の式 $D=C+r$ により、$D$ は $C$ より大きい数字に限られるため、候補がさらに強く制限される。

最終的に $C=2,6$ は繰り上がりの条件と数字の重複から不可能であり、$C=4$ の場合だけが成立する。したがって解はただ一通りである。

答え

$$ A=9,\quad B=6,\quad C=4,\quad D=7,\quad E=8,\quad F=5,\quad G=2 $$

すなわち

$$ 1963\times 4=7852 $$

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