数学A 整数問題 問題 26 解説

方針・初手
$n=1$ では整数条件と $x\leqq y\leqq z$ を使って、まず $xy$ の範囲を絞る。
$n=3$ では、左辺 $x^3+y^3+z^3$ と右辺 $xyz$ を相加平均・相乗平均の不等式で比較する。
解法1
$n=1$ の場合
方程式は
$$ x+y+z=xyz $$
である。$x,y,z$ は正の整数で、$x\leqq y\leqq z$ だから、
$$ x+y+z\leqq z+z+z=3z $$
である。一方、方程式より $x+y+z=xyz$ なので、
$$ xyz\leqq 3z $$
となる。$z>0$ より両辺を $z$ で割って、
$$ xy\leqq 3 $$
を得る。
$x,y$ は正の整数で $x\leqq y$ だから、$xy\leqq 3$ を満たす可能性は
$$ (x,y)=(1,1),(1,2),(1,3) $$
だけである。
それぞれ調べる。
(i)
$(x,y)=(1,1)$ のとき
$$ 1+1+z=z $$
となり、
$$ 2=0 $$
で矛盾する。よって不適。
(ii)
$(x,y)=(1,2)$ のとき
$$ 1+2+z=2z $$
より、
$$ z=3 $$
である。このとき
$$ 1+2+3=6,\qquad 1\cdot 2\cdot 3=6 $$
だから条件を満たす。
(iii)
$(x,y)=(1,3)$ のとき
$$ 1+3+z=3z $$
より、
$$ z=2 $$
である。しかし $y\leqq z$、すなわち $3\leqq 2$ に反する。よって不適。
したがって、求める組は
$$ (x,y,z)=(1,2,3) $$
のみである。
$n=3$ の場合
方程式は
$$ x^3+y^3+z^3=xyz $$
である。
$x,y,z$ は正の実数なので、$x^3,y^3,z^3$ も正である。相加平均・相乗平均の不等式より、
$$ \frac{x^3+y^3+z^3}{3}\geqq \sqrt[3]{x^3y^3z^3}=xyz $$
である。よって
$$ x^3+y^3+z^3\geqq 3xyz $$
が成り立つ。
もし
$$ x^3+y^3+z^3=xyz $$
を満たす正の実数 $x,y,z$ が存在するとすると、
$$ xyz=x^3+y^3+z^3\geqq 3xyz $$
となる。したがって
$$ xyz\geqq 3xyz $$
すなわち
$$ 2xyz\leqq 0 $$
である。
しかし $x,y,z$ は正の実数だから
$$ xyz>0 $$
であり、これは矛盾である。
よって、$n=3$ のとき、方程式を満たす正の実数の組 $(x,y,z)$ は存在しない。
解説
$n=1$ では、条件 $x\leqq y\leqq z$ によって $x+y+z\leqq 3z$ と押さえられる点が重要である。これにより $xyz=x+y+z$ から $xy\leqq 3$ が得られ、整数の候補が一気に有限個に絞られる。
$n=3$ では、左辺が $x^3,y^3,z^3$ の和であることから、相加平均・相乗平均の不等式を使うのが自然である。正の実数では
$$ x^3+y^3+z^3\geqq 3xyz $$
であるため、左辺が $xyz$ と等しくなることはできない。
答え
(1)
$$ (x,y,z)=(1,2,3) $$
(2)
$n=3$ のとき、方程式
$$ x^3+y^3+z^3=xyz $$
を満たす正の実数の組 $(x,y,z)$ は存在しない。
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