数学A 整数問題 問題 88 解説

方針・初手
$f(n)$ と $f(n+1)$ のうち、偶数を代入した方に注目する。
$f(x)$ は $x$ が偶数のとき偶数になる。したがって、その絶対値が素数になるには、その値の絶対値が $2$ でなければならない。この条件から、偶数の入力を大きく絞る。
解法1
整数 $k$ が偶数であるとする。$k=2m$ とおくと、
$$ \begin{aligned} f(k) &=k^3+2k^2+2 \\ &=(2m)^3+2(2m)^2+2 \\ &=8m^3+8m^2+2 \\ &=2(4m^3+4m^2+1) \\ &=2{4m^2(m+1)+1} \end{aligned} $$
となる。よって $f(k)$ は偶数である。
ここで $|f(k)|$ が素数なら、偶数の素数は $2$ だけなので、
$$ |f(k)|=2 $$
でなければならない。したがって、
$$ \left|4m^2(m+1)+1\right|=1 $$
である。
これを場合分けする。
(i)
$$ 4m^2(m+1)+1=1 $$
のとき、
$$ 4m^2(m+1)=0 $$
より、
$$ m=0,-1 $$
である。したがって、
$$ k=2m=0,-2 $$
である。
(ii)
$$ 4m^2(m+1)+1=-1 $$
のとき、
$$ 4m^2(m+1)=-2 $$
となる。しかし左辺は $4$ の倍数であり、右辺 $-2$ は $4$ の倍数でないので不可能である。
以上より、偶数 $k$ に対して $|f(k)|$ が素数となるためには、
$$ k=0,-2 $$
でなければならない。
ここで $n$ と $n+1$ は連続する整数なので、どちらか一方は必ず偶数である。
$n$ が偶数なら、$|f(n)|$ が素数であるために
$$ n=0,-2 $$
でなければならない。
$n+1$ が偶数なら、$|f(n+1)|$ が素数であるために
$$ n+1=0,-2 $$
でなければならない。したがって、
$$ n=-1,-3 $$
である。
よって候補は
$$ n=-3,-2,-1,0 $$
に限られる。
実際に確認する。
$$ \begin{aligned} n=-3&:\quad f(-3)=-27+18+2=-7,\quad f(-2)=-8+8+2=2,\\ n=-2&:\quad f(-2)=2,\quad f(-1)=-1+2+2=3,\\ n=-1&:\quad f(-1)=3,\quad f(0)=2,\\ n=0&:\quad f(0)=2,\quad f(1)=1+2+2=5. \end{aligned} $$
したがって、いずれの場合も $|f(n)|$ と $|f(n+1)|$ はともに素数である。
解説
この問題の要点は、$n$ と $n+1$ のどちらか一方が必ず偶数であることに気づく点である。
$f(x)=x^3+2x^2+2$ は、偶数を代入すると偶数になる。偶数で素数になれるのは $2$ だけなので、偶数を代入した側の値は非常に強く制限される。
全体を直接調べるのではなく、「偶数を代入したときだけ先に処理する」ことで、候補を $4$ 個まで一気に絞れる。
答え
$$ n=-3,-2,-1,0 $$
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