数学B 等差数列・等比数列 問題 33 解説

方針・初手
$b_n$ は $a_1,\dots,a_n$ の平均であるから、和
$$ S_n=a_1+a_2+\cdots+a_n $$
を用いると
$$ S_n=nb_n $$
と表せる。したがって、$a_n$ と $b_n$ の関係は
$$ a_n=S_n-S_{n-1}=nb_n-(n-1)b_{n-1} $$
から調べるのが基本である。
解法1
(1)
${a_n}$ が等差数列であるとする。初項を $a_1$、公差を $r$ とおくと、
$$ a_n=a_1+(n-1)r $$
である。
このとき
$$ \begin{aligned} b_n &=\frac{a_1+a_2+\cdots+a_n}{n} \\ &=\frac{1}{n}\cdot \frac{n(a_1+a_n)}{2} \\ &=\frac{a_1+a_1+(n-1)r}{2} \\ &=a_1+\frac{n-1}{2}r \end{aligned} $$
となる。
よって
$$ b_{n+1}-b_n=\frac{r}{2} $$
で一定である。したがって、${b_n}$ も等差数列である。
(2)
${b_n}$ は公差 $d$ の等差数列であるから、
$$ b_n=b_1+(n-1)d $$
と表せる。
(i)
$n\geqq 2$ のとき、
$$ a_n=(a_1+\cdots+a_n)-(a_1+\cdots+a_{n-1}) $$
である。また、定義より
$$ a_1+\cdots+a_n=nb_n $$
かつ
$$ a_1+\cdots+a_{n-1}=(n-1)b_{n-1} $$
であるから、
$$ a_n=nb_n-(n-1)b_{n-1} $$
となる。
ここに
$$ b_n=b_1+(n-1)d,\qquad b_{n-1}=b_1+(n-2)d $$
を代入すると、
$$ \begin{aligned} a_n &=n{b_1+(n-1)d}-(n-1){b_1+(n-2)d} \\ &={n-(n-1)}b_1+{n(n-1)-(n-1)(n-2)}d \\ &=b_1+2(n-1)d \end{aligned} $$
である。
また $n=1$ のときは、$b_1=a_1$ であり、
$$ b_1+2(1-1)d=b_1=a_1 $$
なので同じ式が成り立つ。
したがって、
$$ a_n=b_1+2(n-1)d $$
である。
(ii)
(i) より、
$$ a_n=b_1+2(n-1)d $$
である。
したがって、
$$ a_{n+1}-a_n ={b_1+2nd}-{b_1+2(n-1)d} =2d $$
となり、差が一定である。
よって、${a_n}$ は公差 $2d$ の等差数列である。
(3)
${b_n}$ が等差数列であるから、初項を $b_1$、公差を $d$ とおくと、
$$ b_n=b_1+(n-1)d $$
である。
与えられた条件より、
$$ \sum_{k=1}^{5}b_{2k-1}=b_1+b_3+b_5+b_7+b_9=65 $$
である。各項は
$$ b_1,\ b_1+2d,\ b_1+4d,\ b_1+6d,\ b_1+8d $$
だから、
$$ 5b_1+20d=65 $$
すなわち
$$ b_1+4d=13 $$
である。
また、
$$ \sum_{k=1}^{5}b_{2k}=b_2+b_4+b_6+b_8+b_{10}=75 $$
である。各項は
$$ b_1+d,\ b_1+3d,\ b_1+5d,\ b_1+7d,\ b_1+9d $$
だから、
$$ 5b_1+25d=75 $$
すなわち
$$ b_1+5d=15 $$
である。
よって
$$ \begin{cases} b_1+4d=13 \\ b_1+5d=15 \end{cases} $$
より、
$$ d=2,\qquad b_1=5 $$
である。
(2) の結果より、
$$ a_n=b_1+2(n-1)d $$
であるから、
$$ a_n=5+2(n-1)\cdot 2 $$
となる。したがって、
$$ a_n=4n+1 $$
である。
解説
この問題の中心は、平均として定義された $b_n$ をそのまま扱うのではなく、
$$ a_1+\cdots+a_n=nb_n $$
と和に直して考える点である。
特に
$$ a_n=nb_n-(n-1)b_{n-1} $$
という関係を使うと、$b_n$ の等差性から $a_n$ の一般項が直接求まる。
(1) では、等差数列の和の公式を使えば、平均 $b_n$ が初項と第 $n$ 項の平均になるため、$b_n$ も等差数列になることが分かる。
(2) はこの問題全体の核であり、(3) はその結果を使って $b_1$ と公差 $d$ を決定するだけでよい。
答え
(1)
${a_n}$ が等差数列ならば、${b_n}$ も等差数列である。
(2)
(i)
$$ a_n=b_1+2(n-1)d $$
(ii)
${a_n}$ は公差 $2d$ の等差数列である。
(3)
$$ a_n=4n+1 $$
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