数学B 等差数列・等比数列 問題 32 解説

方針・初手
等差数列では、連続する奇数個の項の和は中央の項の個数倍になる。したがって、まず $a_{12}$ と $a_{17}$ を条件から求めるのが自然である。
その後、$a_n=a_1+(n-1)d$ を用いて初項 $a_1$ と公差 $d$ を求める。和 $S_n$ は $n$ の2次式になるため、その最大値を調べる。
解法1
等差数列の初項を $a_1$、公差を $d$ とすると、
$$ a_n=a_1+(n-1)d $$
である。
まず、
$$ a_{10}+a_{11}+a_{12}+a_{13}+a_{14}=365 $$
について、左辺は $a_{12}$ を中心とする5項の和である。等差数列では対称な項の和が等しいので、
$$ a_{10}+a_{14}=2a_{12}, \qquad a_{11}+a_{13}=2a_{12} $$
である。よって、
$$ 5a_{12}=365 $$
より、
$$ a_{12}=73 $$
である。
また、
$$ a_{15}+a_{17}+a_{19}=-6 $$
について、左辺は $a_{17}$ を中心とする3項の和であるから、
$$ 3a_{17}=-6 $$
より、
$$ a_{17}=-2 $$
である。
ここで、
$$ a_{17}-a_{12}=5d $$
だから、
$$ -2-73=5d $$
となる。したがって、
$$ d=-15 $$
である。
さらに、
$$ a_{12}=a_1+11d $$
より、
$$ 73=a_1+11(-15) $$
であるから、
$$ a_1=238 $$
となる。
したがって、この等差数列の初項と公差は、
$$ a_1=238, \qquad d=-15 $$
である。
次に、初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とすると、
$$ S_n=\frac{n}{2}{2a_1+(n-1)d} $$
である。$a_1=238,\ d=-15$ を代入すると、
$$ S_n=\frac{n}{2}{476-15(n-1)} $$
すなわち、
$$ S_n=\frac{n}{2}(491-15n) $$
である。
これは $n$ について上に凸の2次式
$$ S_n=-\frac{15}{2}n^2+\frac{491}{2}n $$
である。頂点の $n$ 座標は、
$$ n=\frac{\frac{491}{2}}{15}=\frac{491}{30} $$
であり、
$$ 16<\frac{491}{30}<17 $$
である。
したがって、整数 $n$ については $n=16$ または $n=17$ を調べればよい。
$$ S_{16}=\frac{16}{2}(491-15\cdot 16)=8\cdot 251=2008 $$
また、
$$ S_{17}=\frac{17}{2}(491-15\cdot 17)=\frac{17}{2}\cdot 236=2006 $$
である。
よって、$S_n$ の最大値は
$$ 2008 $$
である。
解説
この問題では、与えられた和をそのまま展開するよりも、等差数列の「中央の項」を利用するのが効率的である。
$a_{10}$ から $a_{14}$ までの5項の和は $5a_{12}$、$a_{15},a_{17},a_{19}$ の3項の和は $3a_{17}$ と見れば、すぐに $a_{12}$ と $a_{17}$ が求まる。
また、公差が負であるため、数列の項はだんだん小さくなる。和 $S_n$ は途中まで増加し、その後減少する。したがって最大値を求めるには、2次式として頂点付近の整数を調べればよい。
答え
(1)
初項と公差は
$$ a_1=238, \qquad d=-15 $$
(2)
$S_n$ の最大値は
$$ 2008 $$
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