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数学B 数列・確率 問題 20 解説

数学B 数列・確率 問題 20 解説

方針・初手

点 $P$ がちょうど $n$ に到達して止まる確率を考える。各回の移動量は $1$ または $2$ であり,それぞれ確率は

$$ \frac{3}{6}=\frac{1}{2},\qquad \frac{3}{6}=\frac{1}{2} $$

である。

ちょうど $n+2$ に到達するには,最後の1回の直前に $n+1$ にいて $1$ 進むか,直前に $n$ にいて $2$ 進むかのどちらかである。この分解から漸化式を作る。

解法1

(1)

$a_1$ は,最初の1回で奇数の目が出て $1$ 進めばよい。偶数の目が出ると $2$ 進み,距離は $1$ 以上になるが,ちょうど $1$ ではない。

したがって

$$ a_1=\frac{1}{2} $$

である。

$a_2$ は,次のどちらかで起こる。

(i) 最初に偶数が出て $2$ 進む。

(ii) 最初に奇数が出て $1$ 進み,次も奇数が出てさらに $1$ 進む。

よって

$$ a_2=\frac{1}{2}+\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{2} =\frac{3}{4} $$

である。

$a_3$ は,移動量の列の和が $3$ になる場合を考えればよい。可能な列は

$$ 1+1+1,\qquad 1+2,\qquad 2+1 $$

である。各移動量が $1$,$2$ となる確率はいずれも $\frac{1}{2}$ なので,

$$ \begin{aligned} a_3= \left(\frac{1}{2}\right)^3 +\left(\frac{1}{2}\right)^2 +\left(\frac{1}{2}\right)^2 &= \frac{1}{8}+\frac{1}{4}+\frac{1}{4} \\ \frac{5}{8} \end{aligned} $$

である。

したがって

$$ a_1=\frac{1}{2},\qquad a_2=\frac{3}{4},\qquad a_3=\frac{5}{8} $$

である。

(2)

ちょうど $n+2$ に到達して止まる場合を考える。

最後の1回の移動は $1$ または $2$ であるから,次の2通りに分けられる。

(i) 直前に $n+1$ にいて,最後に $1$ 進む。

この確率は,まず $n+1$ に到達する確率が $a_{n+1}$,その次に奇数の目が出る確率が $\frac{1}{2}$ なので,

$$ \frac{1}{2}a_{n+1} $$

である。

(ii) 直前に $n$ にいて,最後に $2$ 進む。

同様に,この確率は

$$ \frac{1}{2}a_n $$

である。

この2通りは重ならないので,

$$ \begin{aligned} a_{n+2} &= \frac{1}{2}a_{n+1} + \frac{1}{2}a_n \end{aligned} $$

すなわち

$$ a_{n+2}=\frac{a_{n+1}+a_n}{2} $$

である。

(3)

$b_n=a_{n+1}-a_n$ より,

$$ \begin{aligned} b_{n+1} &=a_{n+2}-a_{n+1} \\ &=\frac{a_{n+1}+a_n}{2}-a_{n+1} \\ &=\frac{a_n-a_{n+1}}{2} \\ &=-\frac{1}{2}(a_{n+1}-a_n) \\ &=-\frac{1}{2}b_n \end{aligned} $$

したがって

$$ b_{n+1}=-\frac{1}{2}b_n $$

である。

(4)

まず

$$ \begin{aligned} b_1=a_2-a_1 &= \frac{3}{4}-\frac{1}{2} \\ \frac{1}{4} \end{aligned} $$

である。

また,(3) より $b_{n+1}=-\frac{1}{2}b_n$ であるから,$b_n$ は初項 $\frac{1}{4}$,公比 $-\frac{1}{2}$ の等比数列である。

よって

$$ b_n=\frac{1}{4}\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

である。

次に,$a_n$ を求める。$b_k=a_{k+1}-a_k$ であるから,

$$ \begin{aligned} a_n &= a_1+\sum_{k=1}^{n-1}b_k \end{aligned} $$

である。ここに $a_1=\frac{1}{2}$ と $b_k=\frac{1}{4}\left(-\frac{1}{2}\right)^{k-1}$ を代入すると,

$$ \begin{aligned} a_n &= \frac{1}{2} + \sum_{k=1}^{n-1} \frac{1}{4}\left(-\frac{1}{2}\right)^{k-1} \\ &= \frac{1}{2} + \frac{1}{4} \cdot \frac{1-\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1}}{1-\left(-\frac{1}{2}\right)} \\ &= \frac{1}{2} + \frac{1}{4} \cdot \frac{1-\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1}}{\frac{3}{2}} \\ &= \frac{1}{2} + \frac{1}{6} \left\{1-\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1}\right\} \\ &= \frac{2}{3} &= \frac{1}{6}\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} \end{aligned} $$

したがって

$$ a_n=\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

である。

これは次のようにも書ける。

$$ a_n=\frac{2}{3}+\frac{(-1)^n}{3\cdot 2^n} $$

解説

この問題では,「ちょうど $n$ に到達する確率」は,単に移動距離の和が $n$ になる確率として扱える。移動量は常に正なので,一度 $n$ を超えると戻れない。そのため,「初めて $n$ 以上になるときにちょうど $n$」という条件は,「途中でちょうど $n$ に到達する」という条件と一致する。

漸化式を作るときは,最後の1回の移動に注目するのが自然である。ちょうど $n+2$ に到達する直前の位置は,$n+1$ または $n$ に限られるため,

$$ a_{n+2}=\frac{a_{n+1}+a_n}{2} $$

が得られる。

さらに $b_n=a_{n+1}-a_n$ とおくことで,2項間漸化式

$$ b_{n+1}=-\frac{1}{2}b_n $$

に変形できる。ここから $b_n$ が等比数列になるため,$a_n$ はその和として求められる。

答え

(1)

$$ a_1=\frac{1}{2},\qquad a_2=\frac{3}{4},\qquad a_3=\frac{5}{8} $$

(2)

$$ a_{n+2}=\frac{a_{n+1}+a_n}{2} $$

(3)

$$ b_{n+1}=-\frac{1}{2}b_n $$

(4)

$$ b_n=\frac{1}{4}\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

$$ a_n=\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

または

$$ a_n=\frac{2}{3}+\frac{(-1)^n}{3\cdot 2^n} $$

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