数学B 数列の和 問題 41 解説

方針・初手
$S_n$ は等比数列の和を微分して求めることもできるが、ここでは問題文の誘導に合わせて $(1-x)S_n$ を計算する。隣り合う項をずらして差を取ることで、係数が整理される。
解法1
$x=1$ のとき、
$$ S_n=1+2+3+\cdots+n=\frac{n(n+1)}{2} $$
である。したがって、
$$ [カ]=\frac{n(n+1)}{2} $$
である。
次に $x\ne 1$ とする。
$$ S_n=1+2x+3x^2+\cdots+nx^{n-1} $$
であるから、
$$ xS_n=x+2x^2+3x^3+\cdots+nx^n $$
となる。よって差を取ると、
$$ \begin{aligned} (1-x)S_n &=S_n-xS_n \\ &=1+x+x^2+\cdots+x^{n-1}-nx^n \end{aligned} $$
である。ここで $x\ne 1$ より、
$$ 1+x+x^2+\cdots+x^{n-1}=\frac{1-x^n}{1-x} $$
だから、
$$ \begin{aligned} (1-x)S_n &=\frac{1-x^n}{1-x}-nx^n \\ &=\frac{1-x^n-nx^n(1-x)}{1-x} \\ &=\frac{1-(n+1)x^n+nx^{n+1}}{1-x} \end{aligned} $$
となる。したがって、
$$ [キ]=1-(n+1)x^n+nx^{n+1} $$
であり、
$$ S_n=\frac{1-(n+1)x^n+nx^{n+1}}{(1-x)^2} $$
である。
次に $x=-1$ のときを考える。このとき
$$ S_n=1-2+3-4+\cdots+n(-1)^{n-1} $$
である。
$n$ の偶奇で場合分けする。
(i)
$n=2m$ のとき
$$ S_{2m}=(1-2)+(3-4)+\cdots+{(2m-1)-2m}=-m $$
である。
(ii)
$n=2m-1$ のとき
$$ S_{2m-1}=(1-2)+(3-4)+\cdots+{(2m-3)-(2m-2)}+(2m-1) $$
より、
$$ S_{2m-1}=-(m-1)+(2m-1)=m $$
である。
したがって、$S_n=5$ となるには奇数の場合で
$$ m=5 $$
だから、
$$ n=2m-1=9 $$
である。
また、$S_n=-25$ となるには偶数の場合で
$$ -m=-25 $$
だから、
$$ m=25 $$
であり、
$$ n=2m=50 $$
である。
最後に $x=2$ のときを考える。上で求めた公式に代入すると、
$$ S_n=\frac{1-(n+1)2^n+n2^{n+1}}{(1-2)^2} $$
である。分母は $1$ なので、
$$ S_n=1-(n+1)2^n+n2^{n+1} $$
となる。整理して、
$$ S_n=1+(n-1)2^n $$
である。
$S_n>300$ を満たす最小の自然数 $n$ を調べる。
$$ n=5 \text{ のとき } S_5=1+4\cdot 2^5=129 $$
であり、まだ $300$ を超えない。一方、
$$ n=6 \text{ のとき } S_6=1+5\cdot 2^6=321 $$
であり、$300$ を超える。したがって最小の自然数は
$$ n=6 $$
である。
解説
この問題の中心は、係数つきの等比和
$$ 1+2x+3x^2+\cdots+nx^{n-1} $$
をどう処理するかである。問題文が $(1-x)S_n$ を求めるように誘導しているので、$S_n$ と $xS_n$ の差を取るのが自然である。
$x=1$ は分母 $1-x$ が $0$ になるため、公式に代入してはいけない。必ず別に処理する必要がある。
また、$x=-1$ のときは交代和になるので、$n$ の偶奇で値が正負に分かれる。ここを場合分けしないと、$S_n=5$ と $S_n=-25$ の対応する $n$ を正しく求められない。
答え
$$ [カ]=\frac{n(n+1)}{2} $$
$$ [キ]=1-(n+1)x^n+nx^{n+1} $$
$$ [ク]=9,\qquad [ケ]=50,\qquad [コ]=6 $$
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