数学B 数列の和 問題 52 解説

方針・初手
等比数列の和に $k$ がかかっている形である。まず
$$ S=\sum_{k=1}^{n} k2^k $$
とおき、両辺を $2$ 倍した式と差をとる。指数部分をそろえて差をとると、途中の項が整理される。
解法1
求める和を
$$ S=1\cdot 2+2\cdot 2^2+3\cdot 2^3+\cdots+n\cdot 2^n $$
とおく。
この両辺を $2$ 倍すると、
$$ 2S=1\cdot 2^2+2\cdot 2^3+3\cdot 2^4+\cdots+n\cdot 2^{n+1} $$
である。ここで $2S-S$ を考えると、同じ $2^k$ の項をそろえて
$$ \begin{aligned} S &=2S-S \\ &=-2+(1-2)2^2+(2-3)2^3+\cdots+{(n-1)-n}2^n+n2^{n+1}. \end{aligned} $$
よって
$$ S=-2-2^2-2^3-\cdots-2^n+n2^{n+1} $$
となる。
ここで
$$ 2+2^2+2^3+\cdots+2^n=2(2^n-1) $$
より、
$$ \begin{aligned} S &=n2^{n+1}-2(2^n-1) \\ &=n2^{n+1}-2^{n+1}+2 \\ &=(n-1)2^{n+1}+2. \end{aligned} $$
したがって、
$$ \sum_{k=1}^{n} k2^k=(n-1)2^{n+1}+2 $$
である。
解法2
等比数列の和を利用する。まず
$$ 1+x+x^2+\cdots+x^n=\frac{x^{n+1}-1}{x-1} $$
である。両辺を微分すると、
$$ \begin{aligned} 1+2x+3x^2+\cdots+nx^{n-1} &= \frac{(n+1)x^n(x-1)-(x^{n+1}-1)}{(x-1)^2} \end{aligned} $$
となる。
両辺に $x$ をかけると、
$$ \begin{aligned} x+2x^2+3x^3+\cdots+nx^n &= x\cdot \frac{(n+1)x^n(x-1)-(x^{n+1}-1)}{(x-1)^2} \end{aligned} $$
である。ここで $x=2$ を代入すると、
$$ \begin{aligned} \sum_{k=1}^{n} k2^k &=2{(n+1)2^n(2-1)-(2^{n+1}-1)} \\ &=2{(n+1)2^n-2^{n+1}+1} \\ &=2{(n-1)2^n+1} \\ &=(n-1)2^{n+1}+2. \end{aligned} $$
解説
この問題では、$k2^k$ のように「番号 $k$」と「等比的な項」が積になっている和を扱う。典型的には、和を $S$ とおいて公比倍した式と差をとる方法が最も安定する。
解法1では、$S$ と $2S$ の差をとることで係数部分が $1$ ずつずれ、ほとんどの項が $-2^k$ の形に整理される。計算量が少なく、高校数学として最も自然な解法である。
解法2は、等比数列の和を微分して $k$ を作る方法である。一般に $\sum kx^k$ 型の和を求めるときに有効である。
答え
$$ \sum_{k=1}^{n} k2^k=(n-1)2^{n+1}+2 $$
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