数学B 2項間漸化式 問題 4 解説

方針・初手
漸化式は定数項 $9$ を含むので、そのまま解くよりも $a_n+1$ に注目する。すると漸化式が等比数列の形に変わる。
解法1
漸化式
$$ a_{n+1}=10a_n+9 $$
の両辺に $1$ を加えると、
$$ a_{n+1}+1=10a_n+10=10(a_n+1) $$
となる。
よって、数列 ${a_n+1}$ は初項
$$ a_1+1=8+1=9 $$
公比 $10$ の等比数列である。したがって
$$ a_n+1=9\cdot 10^{n-1} $$
より、
$$ a_n=9\cdot 10^{n-1}-1 $$
である。
次に、$S_n$ は初項から第 $n$ 項までの和であるから、
$$ \begin{aligned} S_n &=\sum_{k=1}^{n}a_k \\ &=\sum_{k=1}^{n}\left(9\cdot 10^{k-1}-1\right) \\ &=9\sum_{k=1}^{n}10^{k-1}-n \\ &=9\cdot \frac{10^n-1}{10-1}-n \\ &=10^n-1-n \end{aligned} $$
となる。
したがって
$$ S_n+1=10^n-n $$
また
$$ a_n+1=9\cdot 10^{n-1} $$
である。よって、条件は
$$ \frac{10^n-n}{9\cdot 10^{n-1}}<\frac{1111}{1000} $$
である。左辺を変形すると、
$$ \frac{10^n-n}{9\cdot 10^{n-1}} =\frac{10}{9}-\frac{n}{9\cdot 10^{n-1}} $$
となる。
ここで
$$ \frac{10}{9}-\frac{1111}{1000} =\frac{10000}{9000}-\frac{9999}{9000} =\frac{1}{9000} $$
であるから、
$$ \frac{10}{9}-\frac{n}{9\cdot 10^{n-1}}<\frac{1111}{1000} $$
は
$$ \frac{n}{9\cdot 10^{n-1}}>\frac{1}{9000} $$
と同値である。両辺は正なので、これを変形して
$$ 1000n>10^{n-1} $$
を得る。
あとは自然数 $n$ について調べればよい。
$$ \begin{array}{c|c|c} n & 10^{n-1} & 1000n \\ \hline 1 & 1 & 1000 \\ 2 & 10 & 2000 \\ 3 & 100 & 3000 \\ 4 & 1000 & 4000 \\ 5 & 10000 & 5000 \end{array} $$
より、$n=1,2,3,4$ では
$$ 10^{n-1}<1000n $$
が成り立ち、$n=5$ では成り立たない。
さらに、$n\geq 5$ で
$$ 10^{n-1}\geq 1000n $$
が成り立つとき、
$$ 10^n=10\cdot 10^{n-1}\geq 10000n\geq 1000(n+1) $$
であるから、以後も不等式 $1000n>10^{n-1}$ は成り立たない。
したがって、条件を満たす自然数は
$$ n=1,2,3,4 $$
である。
解説
この問題の中心は、漸化式
$$ a_{n+1}=10a_n+9 $$
をそのまま扱わず、$a_n+1$ に直すことである。すると
$$ a_{n+1}+1=10(a_n+1) $$
となり、等比数列として一気に一般項が求まる。
また、(3) では $S_n$ と $a_n$ を代入した後、
$$ \frac{S_n+1}{a_n+1} =\frac{10}{9}-\frac{n}{9\cdot 10^{n-1}} $$
と見るのが重要である。右辺は $\frac{10}{9}$ より少し小さい形であり、$\frac{1111}{1000}$ との差がちょうど $\frac{1}{9000}$ になるため、比較が簡単になる。
答え
(1)
$$ a_n=9\cdot 10^{n-1}-1 $$
(2)
$$ S_n=10^n-1-n $$
(3)
$$ n=1,2,3,4 $$
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