数学B 2項間漸化式 問題 54 解説

方針・初手
$S_n$ を含む漸化式なので、まず $S_n=S_{n-1}+a_n$ を使って、$S_n$ を消去する。特に、$n$ の式と $n-1$ の式を比較すると、$a_n-a_{n-1}$ の形に直せる。
解法1
$n\geqq 2$ に対して
$$ a_n=\frac{S_n}{n}+(n-1)2^n $$
であるから、両辺に $n$ をかけると
$$ na_n=S_n+n(n-1)2^n $$
となる。ここで $S_n=S_{n-1}+a_n$ より、
$$ na_n=S_{n-1}+a_n+n(n-1)2^n $$
したがって
$$ (n-1)a_n=S_{n-1}+n(n-1)2^n $$
である。
まず $n=2$ のとき、
$$ a_2=\frac{S_2}{2}+2^2 $$
であり、$S_2=a_1+a_2=3+a_2$ だから、
$$ a_2=\frac{3+a_2}{2}+4 $$
よって
$$ 2a_2=3+a_2+8 $$
より
$$ a_2=11 $$
である。
次に $n\geqq 3$ とする。先ほど得た式より、
$$ (n-1)a_n=S_{n-1}+n(n-1)2^n $$
また、$n-1$ について同じ式を用いると、
$$ (n-2)a_{n-1}=S_{n-2}+(n-1)(n-2)2^{n-1} $$
である。ここで $S_{n-1}=S_{n-2}+a_{n-1}$ だから、上の2式を用いて $S_{n-1},S_{n-2}$ を消去するより、
$$ \begin{aligned} (n-1)a_n &=S_{n-1}+n(n-1)2^n \\ &=S_{n-2}+a_{n-1}+n(n-1)2^n \\ &=(n-2)a_{n-1}-(n-1)(n-2)2^{n-1}+a_{n-1}+n(n-1)2^n \\ &=(n-1)a_{n-1}-(n-1)(n-2)2^{n-1}+n(n-1)2^n \end{aligned} $$
両辺を $n-1$ で割ると、
$$ a_n=a_{n-1}-(n-2)2^{n-1}+n2^n $$
したがって
$$ a_n-a_{n-1}=(n+2)2^{n-1} $$
である。この式は $n=2$ のときも、
$$ a_2-a_1=11-3=8 $$
かつ
$$ (2+2)2^{2-1}=8 $$
なので成り立つ。
よって $n\geqq 2$ に対して
$$ a_n-a_{n-1}=(n+2)2^{n-1} $$
である。これを $2$ から $n$ まで足し合わせると、
$$ a_n-a_1=\sum_{k=2}^{n}(k+2)2^{k-1} $$
$a_1=3$ より、
$$ a_n=3+\sum_{k=2}^{n}k2^{k-1}+2\sum_{k=2}^{n}2^{k-1} $$
ここで
$$ \sum_{k=1}^{n}k2^{k-1}=(n-1)2^n+1 $$
であるから、
$$ \sum_{k=2}^{n}k2^{k-1}=(n-1)2^n $$
また、
$$ \sum_{k=2}^{n}2^{k-1}=2^n-2 $$
である。したがって
$$ \begin{aligned} a_n &=3+(n-1)2^n+2(2^n-2) \\ &=3+(n-1)2^n+2^{n+1}-4 \\ &=(n+1)2^n-1 \end{aligned} $$
これは $n=1$ のときも
$$ (1+1)2^1-1=3 $$
となり、初期条件 $a_1=3$ を満たす。
解説
この問題では、$a_n$ が $S_n$ を含む形で与えられているため、そのままでは一般項を求めにくい。そこで $S_n=S_{n-1}+a_n$ を使って、和の記号を消去するのが基本方針である。
特に、$n$ の式と $n-1$ の式を比べることで、$a_n-a_{n-1}$ という階差の形に直せる。階差が求まれば、あとは和を取って一般項を得られる。
注意点は、$n-1$ の式を使うためには $n\geqq 3$ が必要であることだ。そのため、$a_2$ は別に計算しておく必要がある。
答え
$$ \boxed{a_n=(n+1)2^n-1} $$
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