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九州大学 1971年 文系 第3問 解説

数学A/場合の数テーマ/場合分け
九州大学 1971年 文系 第3問 解説

方針・初手

(1) は特定の場所に条件がある順列の基本問題である。条件が厳しい箇所、すなわち「両端」の配置から先に決めて、残りの場所の配置を考える。 (2) は8文字をそのまま並べるのではなく、「2文字ずつの4つの組」というブロック単位で考える。「子音・母音」となる組が1つあるという条件から、残りの3つの組がどのような母音・子音の構成になるかを絞り込み、「組の配置パターン」を求めてから「具体的なアルファベットを配置する」という2段階のステップで処理する。

解法1

(1) 8個のアルファベットを横1列に並べるための8つの枠を考える。 まず、左端と右端の2箇所に、4個の母音から2個を選んで並べる。この並べ方は

$$_4\text{P}_2 = 4 \times 3 = 12 \text{ 通り}$$

次に、残った間の6箇所の枠に、選ばれなかった母音2個と子音4個の合計6個を並べる。この並べ方は

$$6! = 720 \text{ 通り}$$

これらは独立して起こるので、求める並べ方の総数は

$$12 \times 720 = 8640 \text{ 通り}$$

(2) 母音を V、子音を C と表す。 左から順に2つずつ区切った4つの組は、それぞれ (V, V), (V, C), (C, V), (C, C) のいずれかのパターンになる。

問題の条件は、(C, V) の組がちょうど1組あることである。 全体で母音は4個、子音は4個であるから、(C, V) が1組存在するとき、残りの3組で使われる母音の総数は3個、子音の総数は3個となる。 また、「(C, V) がちょうど1組」という条件から、残りの3組は (C, V) であってはならない。 したがって、残りの3組は (V, V), (V, C), (C, C) の中から選ばれ、全体で母音3個、子音3個となるように構成される。 そのような組の選び方は、以下の2パターンのみである。

(i) (V, V), (V, C), (C, C) が1組ずつある場合

このとき、4つの組のパターンは {(C, V), (V, V), (V, C), (C, C)} となる。 これら相異なる4つの組を左から順に並べる方法は

$$4! = 24 \text{ 通り}$$

組のパターンが1つに確定したとき、8つの枠のうち母音が入る場所が4箇所、子音が入る場所が4箇所に確定する。 それぞれの場所に、相異なる母音4個、相異なる子音4個を配置する方法は

$$4! \times 4! = 24 \times 24 = 576 \text{ 通り}$$

よって、この場合の並べ方は

$$24 \times 576 = 13824 \text{ 通り}$$

(ii) (V, C) が3組ある場合

このとき、4つの組のパターンは {(C, V), (V, C), (V, C), (V, C)} となる。 これら4つの組を左から順に並べる方法は、(C, V) の位置を決めるだけなので

$$4 \text{ 通り}$$

組のパターンが確定したのち、母音4個と子音4個を具体的な場所に配置する方法は、(i) と同様に

$$4! \times 4! = 576 \text{ 通り}$$

よって、この場合の並べ方は

$$4 \times 576 = 2304 \text{ 通り}$$

(i), (ii) は互いに排反であるから、求める並べ方の総数は

$$13824 + 2304 = 16128 \text{ 通り}$$

解説

(1) は条件が指定されている箇所(この場合は両端)から優先して配置を決めるという、順列の定石に従えば容易に解ける。

(2) は「母音・子音の配置パターン(枠組み)」と「具体的なアルファベットの並べ方(中身)」を分けて考えることが最大のポイントである。8文字それぞれの位置を一気に考えようとすると場合分けが非常に複雑になるが、「2文字ずつの組」という枠組みの構成に帰着させることで見通し良く数え上げることができる。このような「大枠を決めてから中身を入れる」アプローチは、複雑な条件が絡む順列・組合せの問題において非常に有効な手段である。

答え

(1) 8640 通り (2) 16128 通り

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