トップ 基礎問題 数学1 方程式不等式 二次方程式の解の存在範囲 問題 16

数学1 二次方程式の解の存在範囲 問題 16 解説

数学1 二次方程式の解の存在範囲 問題 16 解説

方針・初手

方程式 $x^2 - 2ax + b = 0$ が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に実数解をもつための条件を求める。 変数が $x, a, b$ と3つあるため、扱いやすいように定数 $b$ を分離し、$b = -x^2 + 2ax$ の形に変形して考えるアプローチが有効である。 また、2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + b$ のグラフと $x$ 軸の共有点の配置問題として捉える王道のアプローチでも解くことができる。

解法1

与えられた2次方程式を変形すると、以下のようになる。

$$b = -x^2 + 2ax$$

この方程式が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つ実数解をもつということは、$x$ の関数 $g(x) = -x^2 + 2ax \ (0 \leqq x \leqq 1)$ の値域に $b$ が含まれることと同値である。

関数 $g(x)$ を平方完成する。

$$g(x) = -(x - a)^2 + a^2$$

放物線 $y = g(x)$ の軸は直線 $x = a$ であり、上に凸のグラフとなる。 区間 $0 \leqq x \leqq 1$ における $g(x)$ の最大値と最小値を、軸の位置 $a$ によって場合分けして求める。

(i) $a < 0$ のとき 関数 $g(x)$ は区間 $0 \leqq x \leqq 1$ において単調減少する。 最大値は $g(0) = 0$、最小値は $g(1) = 2a - 1$ である。 したがって、$b$ がみたすべき条件は以下の通りとなる。

$$2a - 1 \leqq b \leqq 0$$

(ii) $0 \leqq a < \frac{1}{2}$ のとき 軸 $x = a$ は区間 $0 \leqq x \leqq 1$ に含まれるが、中央の $x = \frac{1}{2}$ より左側にある。 最大値は頂点の $y$ 座標 $g(a) = a^2$ となる。 最小値は軸から遠い端点 $x = 1$ でとり、$g(1) = 2a - 1$ となる。 したがって、$b$ がみたすべき条件は以下の通りとなる。

$$2a - 1 \leqq b \leqq a^2$$

(iii) $\frac{1}{2} \leqq a \leqq 1$ のとき 軸 $x = a$ は区間 $0 \leqq x \leqq 1$ に含まれ、中央の $x = \frac{1}{2}$ と一致するか右側にある。 最大値は頂点の $y$ 座標 $g(a) = a^2$ となる。 最小値は軸から遠い端点(または等距離)の $x = 0$ でとり、$g(0) = 0$ となる。 したがって、$b$ がみたすべき条件は以下の通りとなる。

$$0 \leqq b \leqq a^2$$

(iv) $a > 1$ のとき 関数 $g(x)$ は区間 $0 \leqq x \leqq 1$ において単調増加する。 最大値は $g(1) = 2a - 1$、最小値は $g(0) = 0$ である。 したがって、$b$ がみたすべき条件は以下の通りとなる。

$$0 \leqq b \leqq 2a - 1$$

これらの条件を合わせたものが求める存在範囲となる。

解法2

$f(x) = x^2 - 2ax + b$ とおく。 放物線 $y = f(x)$ は下に凸であり、軸は直線 $x = a$ である。 方程式 $f(x) = 0$ が $0 \leqq x \leqq 1$ で少なくとも1つの実数解をもつ条件を考える。

(i) $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に解を1つもち、もう1つの解が区間外にある(または重解をもつ)場合 端点における関数の値の積が $0$ 以下であればよい。

$$f(0)f(1) \leqq 0$$

$$b(1 - 2a + b) \leqq 0$$

これを解くと、以下の2つのいずれかが成り立つ。 「$b \geqq 0$ かつ $b \leqq 2a - 1$」 または 「$b \leqq 0$ かつ $b \geqq 2a - 1$」

(ii) $0 < x < 1$ の範囲に異なる2つの解をもつ場合 以下の3つの条件をすべて満たす必要がある。

  1. 判別式を $D$ として $D > 0$: $\frac{D}{4} = a^2 - b > 0 \iff b < a^2$
  2. 軸の位置が区間内: $0 < a < 1$
  3. 端点の符号が正: $f(0) > 0$ かつ $f(1) > 0 \iff b > 0$ かつ $b > 2a - 1$

求める条件は、(i)(ii) の和集合である。 領域を座標平面上で考えると、結果として解法1で求めた領域と完全に一致する。

解説

2次方程式の解の配置問題における典型的な2つのアプローチ(定数分離、グラフの配置)である。 本問では「少なくとも1つの実数解をもつ」という条件であるため、解の配置(解法2)で進めると「1つの場合」と「2つの場合」に分ける必要があり、場合分けがやや煩雑になる。 一方、定数分離(解法1)を用いると、変数の動きが視覚的に捉えやすくなり、計算量や場合分けのミスを減らすことができる。値域を求める問題に帰着させる定数分離の考え方は非常に強力である。 図示の際は、放物線 $b = a^2$ と直線 $b = 2a - 1$ が点 $(1, 1)$ で接すること、放物線 $b = a^2$ と $a$ 軸が原点で接することに注意して境界線を描く必要がある。

答え

$a, b$ がみたす条件は以下の通りである。

点 $(a, b)$ の存在範囲を図示すると、$ab$ 平面において以下の境界線で囲まれた領域となる(境界線上の点を含む)。

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