トップ 基礎問題 数学1 方程式不等式 二次方程式の解の存在範囲 問題 26

数学1 二次方程式の解の存在範囲 問題 26 解説

数学1 二次方程式の解の存在範囲 問題 26 解説

方針・初手

線分 $L$ は、方程式 $y = 2x$ であり、その $x$ 座標の範囲は $0 \leqq x \leqq 1$ である。 曲線 $y = x^2 + ax + b$ が線分 $L$ と共有点をもつための条件は、方程式 $x^2 + ax + b = 2x$ が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつことである。 この条件を処理するにあたり、定数 $b$ を分離して $x$ の関数の値域ととらえる方法と、2次方程式の解の配置問題として処理する方法がある。

解法1

線分 $L$ 上の点は $(x, 2x)$ と表され、その定義域は $0 \leqq x \leqq 1$ である。 曲線 $y = x^2 + ax + b$ が $L$ と共有点をもつ条件は、方程式 $2x = x^2 + ax + b$ すなわち $b = -x^2 + (2-a)x$ が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつことである。

関数 $f(x) = -x^2 + (2-a)x$ とおくと、求める条件は、定数 $b$ が $f(x)$ の $0 \leqq x \leqq 1$ における値域に含まれることである。 関数 $f(x)$ を平方完成すると以下のようになる。

$$ f(x) = - \left(x - \frac{2-a}{2}\right)^2 + \frac{(a-2)^2}{4} $$

この関数のグラフは上に凸の放物線であり、軸は直線 $x = \frac{2-a}{2}$ である。 定義域 $0 \leqq x \leqq 1$ における最大値 $M(a)$ と最小値 $m(a)$ を求める。区間の中央は $x = \frac{1}{2}$ である。

(i) 最大値 $M(a)$ について

(ア) 軸が定義域の右側にあるとき($\frac{2-a}{2} > 1 \iff a < 0$)

最大値は $x = 1$ のときであり、$M(a) = f(1) = -a + 1$ となる。

(イ) 軸が定義域内にあるとき($0 \leqq \frac{2-a}{2} \leqq 1 \iff 0 \leqq a \leqq 2$)

最大値は頂点の $y$ 座標であり、$M(a) = f\left(\frac{2-a}{2}\right) = \frac{(a-2)^2}{4}$ となる。

(ウ) 軸が定義域の左側にあるとき($\frac{2-a}{2} < 0 \iff a > 2$)

最大値は $x = 0$ のときであり、$M(a) = f(0) = 0$ となる。

(ii) 最小値 $m(a)$ について

(エ) 軸が定義域の中央より右側にあるとき($\frac{2-a}{2} > \frac{1}{2} \iff a < 1$)

$x = 0$ の方が軸から遠いため、$x = 0$ で最小となる。よって、$m(a) = f(0) = 0$ となる。

(オ) 軸が定義域の中央より左側(または中央)にあるとき($\frac{2-a}{2} \leqq \frac{1}{2} \iff a \geqq 1$)

$x = 1$ の方が軸から遠い(または等距離)ため、$x = 1$ で最小となる。よって、$m(a) = f(1) = -a + 1$ となる。

以上より、$b$ のとりうる範囲 $m(a) \leqq b \leqq M(a)$ は、$a$ の値によって次のように場合分けされる。

(1) $a < 0$ のとき

$$ 0 \leqq b \leqq -a + 1 $$

(2) $0 \leqq a < 1$ のとき

$$ 0 \leqq b \leqq \frac{(a-2)^2}{4} $$

(3) $1 \leqq a \leqq 2$ のとき

$$ -a + 1 \leqq b \leqq \frac{(a-2)^2}{4} $$

(4) $a > 2$ のとき

$$ -a + 1 \leqq b \leqq 0 $$

解法2

曲線と線分 $L$ の方程式から $y$ を消去して整理すると、以下の2次方程式を得る。

$$ x^2 + (a-2)x + b = 0 $$

関数 $g(x) = x^2 + (a-2)x + b$ とおく。 求める条件は、方程式 $g(x) = 0$ が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつことである。 これを以下の2つの場合に分けて考える。

(i) $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に実数解を1つだけもち、もう1つの解は区間外にある場合(重解を除く)

端点の値の積について $g(0)g(1) \leqq 0$ であればよい。 ただし $g(0)=0$ または $g(1)=0$ のときは、少なくとも一方の端点が解となり、題意を満たすためこの条件に含めてよい。

$$ b(a + b - 1) \leqq 0 $$

これは以下の領域を表す。

$$ \begin{cases} b \geqq 0 \\ b \leqq -a + 1 \end{cases} \quad \text{または} \quad \begin{cases} b \leqq 0 \\ b \geqq -a + 1 \end{cases} $$

(ii) $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に2つの実数解をもつ場合(重解を含む)

条件は、判別式 $D \geqq 0$、軸が $0$ 以上 $1$ 以下、かつ両端点での値が $0$ 以上であることである。

$$ \begin{cases} D = (a-2)^2 - 4b \geqq 0 \\ 0 \leqq -\frac{a-2}{2} \leqq 1 \\ g(0) = b \geqq 0 \\ g(1) = a + b - 1 \geqq 0 \end{cases} $$

これを整理すると以下のようになる。

$$ \begin{cases} b \leqq \frac{(a-2)^2}{4} \\ 0 \leqq a \leqq 2 \\ b \geqq 0 \\ b \geqq -a + 1 \end{cases} $$

求める領域は (i)(ii) の和集合である。 これを $ab$ 平面上にまとめると、解法1で得られた結果と同じ連立不等式で表される領域となる。

解説

2次方程式の解の配置(解法2)でも定数分離(解法1)でも解くことができる標準的な問題である。 解法1のように定数 $b$ を分離して考えると、放物線の頂点と定義域の位置関係による最大・最小の典型的な場合分けに帰着できるため、論理の抜けや数式処理のミスが起こりにくい。 領域の境界となる放物線 $b = \frac{(a-2)^2}{4}$ と直線 $b = -a + 1$ が $a = 0$ で接することを確認して図示する必要がある。

答え

求める領域は、以下の連立不等式が表す領域である。

(図示省略。境界線は放物線 $b = \frac{(a-2)^2}{4}$、直線 $b = -a + 1$、$a$ 軸で構成される。放物線と直線は点 $(0, 1)$ で接し、放物線と $a$ 軸は点 $(2, 0)$ で接する。境界線はすべて含む。)

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